全5モード&12人のハンターを全紹介

 2K Gamesから発売予定のプレイステーション4/Xbox One/PC用アクションシューティング『Evolve』。4人のハンターと1体のモンスターが激突するマルチプレイハンティングシューターの新情報をお届けする。
 今回行ってきたのは、開発元Turtle Rock Studios。世界規模で行われたBig Alpha Testを受け、開発もいよいよ終盤に突入した本作の新モードを遊んできた。

Huntは始まりに過ぎない――5つのモードがプレイヤーを待つ

 今回のスタジオツアーでは、スタジオを率いる共同創設者のPhil Robb氏とChris Ashton氏の説明を受けたのち、ローンチ時にプレイアブルの12キャラクターを自由に使って新モードをたっぷりプレイすることができた。ここではまず、各モードの基本を説明しよう。

■Huntモード
 本作の発表当初から登場している、本作の象徴的なモード。ひと足先にスタートしたモンスターを、4人のハンターが追っていくという形でスタート。目標はお互いを倒すこと。
 モンスターはマップ内にいる野生のクリーチャーなどを捕食して最終形態のステージ3を目指し、ハンターはそれをできるだけ止めようと探しまわるのが定石。モンスターがステージ3になると、相手の殲滅以外にマップ内にあるジェネレーターの破壊(ハンター側は防衛)も戦いのオプションになるので、ジェネレーター周辺で最終決戦になることが多い。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_01
▲追う者と追われる者の関係が、次第に入れ替わっていく。Huntモードは本作の基本となるモードだ。

■Nestモード
 マップ内のランダムな場所に置かれた6個の卵の破壊をめぐって争うモード。ハンターがすべて破壊すればハンター側の、それを阻止すればモンスター側の勝利。
 両者とも卵の位置は画面上に表示されており、探す必要はない。ハンターが分散して卵を破壊しに行くとか、終盤になって残りの卵が少なくなった所でモンスターが待ちぶせするといった戦術も可能だ。また卵までの距離や残り耐久力も表示されるので、“まずは近い卵から破壊しに行く”(ハンター)とか、“いま攻撃されている卵は遠くて間に合わないから諦めて、次にハンターが来そうな別の卵に山を張る”(モンスター)といった選択もできる。
 また鍵となるのが、モンスターが卵を孵化させてミニオン(中クラスのモンスターNPC)へと変えられること。ただしミニオンは同時に一体しか出せない。また卵と同じ扱いで、ハンターが倒した場合は一個クリアーということになる。

プレイした感想: Huntモードは相手を探し出す要素が大きく、TrapperやSupportクラスに追跡用のスキルを持っているハンターがいても、お互いがなかなか遭遇しない展開になることも多い。しかしNestモードでは、向かうべき方向ははっきりしている。とにかく卵だ。
 いくらモンスターで蹂躙してハンター全滅が秒読みになっても、最後の卵を割られてしまえばおしまい(割られる前に全滅させれば勝ちだが)。記者は一度モンスターでプレイ中、ダウンさせたハンターを放置して暴れまわっていたら、なんとピストルで割られて負けてしまった。逆に残り卵2個の時点で中間地点の高台で隠れてハンターを待ちぶせ、悠々と一箇所に固まって卵を割り始めたハンターを急襲して勝ったこともある。
 またミニオンの使い方も、序盤からけしかけてハンターが対処に追われている隙にステージ3を目指したり、あえて最後の卵をミニオンにして最終決戦を仕掛けたり(ミニオンに集中されるとおしまいなので引っ掻き回すような戦い方が求められる)、プレイヤーによってさまざま。
 このように、最初から最後まで目標の場所が決まっていることで、とにかく相手を倒せばいいHuntとはちょっと異なる駆け引きが生まれているのが面白かった。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_07
▲モンスター側が卵をどういうタイミングでミニオンに変えてくるかが鍵となる。

■Rescueモード
 負傷した9人の開拓民の救出をめぐって戦うモード。開拓民はマップ内のランダムな位置に3回に分けて出現する(2人/2人/5人)。5人を脱出させればハンター側の勝ち。
 開拓民はダウン状態で出現し、プレイヤーにはその場所が見える。仲間のプレイヤー同様に近付いて蘇生すると自分で動き出し、少しすると脱出ポイントが指定される。そこまでエスコートすれば救出完了で、これを5人分成功させればいい。ただし脱出ポイントの位置などはモンスター側にも見えているので、ハンターと開拓民が固まって移動しているところを先回りしたモンスターに一気に叩かれる可能性もある。

プレイした感想: ハンターよりも、むしろモンスターが開拓民を狩りに来るというモード。AIで移動する開拓民がもどかしいこともあるが、とにかく護衛しなきゃならない。とはいえモンスターも成長しないと返り討ちにあうし、序盤からオールパスで脱出させてると、4人のハンター相手に5人の開拓者のひとりも通さないという難問になりがち。またHuntもRescueも、ハンターはあえて分散して戦うという戦術が可能で、これを熟練のハンターにやられるとなかなかキツい。
 ちなみに、蘇生後の開拓民は自立して行動するので、開拓民と離れた場所でハンターがMobile Arenaを使ってモンスターを閉じ込め、その間に安全に脱出させるというウルトラCも場合によっては可能。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_08
▲負傷者を蘇生させ、脱出ポイントまで移動させることができるか?

■Defendモード
 モンスターとミニオンが人間側の施設を侵攻し、ジェネレーターや巨大宇宙船の補給施設を破壊するモード。施設は隔壁で隔たれており、外側の施設が破壊されると次のエリアへの通り道が開く。ハンターはすべての施設が破壊されるのを食い止めるのが目的。
 このモードのみモンスターはステージ3からスタートする点や、ミニオンが倒されても一定時間で次のミニオンが登場するといった部分、ハンターがモンスターを追うのではなく、トラップを仕掛けて待ち受け、撤退しながらモンスターを削り倒していくというデザイン面が特殊。その性質上、専用マップ(現状では4種類)でのプレイとなる。

プレイした感想: プレイヤーとミニオンが次々と施設を破壊していくという、ちょっとMOBAテイストの入ったモード。モンスターは最初からフルパワーアップして仕掛けられるが、狙い所がはっきりしているのでハンターとのガチンコ勝負だし、このモードでは4人全滅させてもクリアーにならないしで、そう簡単には行かない。
 ハンター側は索敵要素があまりないので、待ち伏せが得意なタイプのハンターを選んで戦うのがいいだろう。ミニオンを剥がすか、モンスターを削り倒すのに集中するか、ボイスチャットでの連携が欠かせないかも。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_04
▲Defendではハンターが防衛にまわるという性質上、各キャラクターの技の意味合いも違ってくる。
『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_02
『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_03
▲ミニオンは基本的に施設の破壊に専念する(大ダメージを受けるとプレイヤーに切り替えてくることもある)。

■Evacuationモード
 各モードが統合された、全部で5ラウンドの連続したストーリー仕立ての長編モード。人類の脱出に向けた5日間の戦いが描かれる。
 ラウンド終了時には結果に応じたカットシーンが流れ、人類の生存者/死亡者数や次ラウンドのボーナス効果(後述)のほか、次にプレイするマップ/モードについて2択で投票が行われる。全ルートでのマップやモードのバリエーションは約80万通り(ただしラストはDefendモード固定)。なお使用するモンスター/ハンターはラウンド開始時に都度選択する。

 基本的には競技性よりも仲間と長時間遊ぶのを目的としたモードとなっており、前のラウンドの結果に応じて両者にボーナスが付与される。勝者には「人類がダムで勝利したため防護壁が稼働し、モンスターが行動可能なマップ範囲が狭くなる」といったストーリーに関連したボーナスがつくが、連勝した場合でも効果の重複はしない。逆に敗者につくオートバランスの補正ボーナスは連敗時に重複する。

プレイした感想: モードの全部入りにバランスシステムのギミックがついて、いい感じにラウンドが繋がっていき、遊んでいて楽しい(ラウンド間に「ガハハハ、人類滅亡しろや!」「次は見てろよー」と煽り合えるのも含む)。ただし、ほぼ1点差以内でゲームが進行していて、ちょっとオートバランスが強すぎる感じも。いくらか調整はすると思うが、その辺も含めて「仲間と長時間遊ぶためのモード」なのだろう。
 なお長時間のプレイとなるため“途中抜け”などが気になる人もいると思うが、オートバランスが結構強いので全敗にはなりにくいほか、5ラウンド通しでプレイすると経験値ボーナスがつくので、続けてプレイするのを促進するようなデザインになっているとのこと。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_05
『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_06
▲リザルト画面。2日目(2マップ目)から4日目までは投票でルールとマップが決まる。

最後の4人を足して12人のハンターが勢揃い

 今回のプレスツアーでは、海外メディアIGNで先行発表された最後の4人のハンターがプレイアブルだった。これでローンチ時のハンターは4職×3人の合計12人ということになる。

■Assault
メイン火力。接近戦を得意とする者が多く、それによる被ダメージをカバーするために全員がダメージを一定時間吸収する“パーソナルシールド”を能力のひとつとして持つ。
・Markov
短距離用のライトニングガンと中長距離用のアサルトライフルが武器。設置型のアークマインも持つ。アークマインは発動するとダメージを与えるとともにモンスターの位置をマップに出すので、行動を把握するために通りそうな場所に仕掛けておくという手も。
・Hyde
短距離で絶大な効果を持つフレイムスローワーと強力なミニガンが武器。そしてトキシックグレネードは範囲内のモンスターにダメージを与えるため、モンスターをその場から追い立てるような使い方もできる。
・Parnell(新)
実験的な超人戦闘スーツに身を包んだコミックマニア。ショットガンとロケットランチャーという重装備で、さらに一定時間スピード、ジャンプ性能、発砲速度、リロードのいずれもが上昇するスーパーソルジャー能力を有する。ただしスーパーソルジャー中はダメージを受けやすいのでメディックのサポートが望ましい。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_11
▲瞬間の火力がすさまじいParnell。しかし周囲のサポートがないと脆いので注意。

■Medic
チームの回復役で、周囲の仲間と自分を回復するヒーリングバーストを共通能力として持つ。
・Val
モンスターのアーマーに穴を開けて弱点を作るArmor-Piercing Sniper Rifleがメイン武器。回復ビームを出すMedgunと、モンスターの動きを遅くするとともに位置をマップに表示するトランキライザーライフルも持つ。
・Lazarus
消音スナイパーライフルがメイン武器で、ダウンしたハンターだけでなく死者も復活させられるThe Lazarus Deviceと、姿を消すクローキングデバイスを持つ。
・Caira(新)
ナパームと回復の2つの役割を切り替えられるグレネードランチャーがメイン武器。そのほか周囲の仲間の移動スピードを一定時間あげるブースト能力が特徴的。モンスターの追跡時にうまく発動したい。

『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_09
『Evolve』モンスターと4人のハンターが激突する本作の全モードが明らかに! プレイ動画つきで一挙紹介【TRS Tour】_10
▲Cairaの回復グレネードは自身を回復することもできる。しかし、グレネードの軌道に慣れるまでは離れた場所で動いている仲間の回復に少し手こずるかも。

■Trapper
罠を仕掛けることに長けたハンター。モンスターの位置を特定する追跡能力にも長けている。共通能力は半球のバリアーを展開し、その中にモンスターを閉じ込めるMobile Arena。

・Maggie
お供を連れている唯一のハンター。そのペットであるDaisyは、その嗅覚でモンスターを追ってくれるだけでなく、ダウンしたハンターの復活までこなす。メイン武器はマシンピストルで、Harpoon Mine Launcherでモンスターが接近すると銛を打ち込んで行動を制限する地雷を設置することもできる。
・Griffin
メイン武器はサブマシンガンだが、銛でダメージを与えるとともに行動を制限するハープーンガンが特徴的。さらに、モンスターが通る音に反応してハンターに知らせるセンサーSound Spikeも設置可能。
・Abe(新)
ショットガンがメイン武器で、追跡用のダートピストルも所有する。ダートピストルは死亡した仲間や中立の野生クリーチャーなどに撃ちこんでおくと、モンスターがそれを食べた際にトラッカーが発動して場所を知らせる(モンスターに直接打ち込んで後を追うことも可能)。また、モンスターの行動を制限するStasis Granadeも持つ。

■Support
アサルトに次ぐ火力と周囲を助ける能力を持った、攻防両面で活躍できるクラス。共通能力は周囲の仲間と自分を透明化するクローキングデバイス。
・Hank
強力なプラズマカッターがメイン武器。さらに空爆を要請して指定エリアを爆撃することもできる。仲間にビームを射出して無敵化するエナジーシールドを張れるなど生存能力も高い。
・Bucket
ロボ型ハンター。メイン武器のロケットランチャーはレーザー誘導式で、射出後に対象をエイミングし続けることで軌道を変えて追尾させられる。またモンスターを待ち構える時は浮遊するセントリータレットを複数設置できるのもありがたい。頭を外して飛ばし追跡用UAVとすることもできる。
・Cabot(新)
ハンターチームを組織した人物。岩だろうがなんだろうが貫通するレイルキャノンというチート級のメイン武器を持つ。さらに60メートル内の生命体のシルエットを透視させるRadioactive Dustも強力。つまり障害物越しに相手を視認して一方的に撃てるという、まさにリーダーのみが許される能力の持ち主。さらに狙った対象の被ダメージを上昇させるDamage Amplifierという能力も持つ。

狩りの準備は整った。では次は?

 ローンチ時に実装されている5モードとハンターが揃い、あとはモンスターの追加発表があるかどうか待つのみ。しかしその先はどうなるのだろうか? 配信時代には欠かせないあの機能は? 本誌に何度か登場してもらっているPhil Robb氏にふたたびインタビューをしてきたので、スタジオの様子とともに別記事でお届けするとしよう。