ダウンロード版ゲームは利便性が飛躍的に向上
任天堂は、2014年10月30日、2015年3月期第2四半期決算説明会を開催。岩田聡社長より、ニンテンドー3DSとWii Uの現状と展望、さらには2014年1月に発表された“健康をテーマにした新事業領域への取り組み”(詳細は→<こちら>)の第1弾についても説明された。
まず本日(10月30日)より、対応するオンラインショップでのダウンロード版ソフトの購入時に、ニンテンドーネットワークID(NNID)とパスワードを入力することで、ダウンロード番号をWii Uやニンテンドー3DSのeショップに入力することなく、「いつの間に通信」を介して、ソフトが自動でダウンロードされるようになる。この機能を活用することで、たとえば外出中にオンラインショップで購入したソフトのダウンロードが、自宅に戻る前に始まり、帰宅後ダウンロードを待つことなく、すぐに楽しむことが可能となる。
この機能は、2014年10月30日より楽天ブックス、ヨドバシ.comで利用可能となり、その後、Amazonなどでも導入される予定。
そして年末発売のWii U用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ for wii U』では、“あらかじめダウンロード”機能が導入される。“あらかじめダウンロード”とは、発売日よりも前にソフトを購入した人が、あらかじめソフトの大部分を事前にダウンロードしておけるようになる仕組みで、発売日になってから時間をかけてソフトをダウンロードしなくても、必要最小限の更新データをダウンロードするだけで、ゲームを始めることが可能となる。これは、前述のオンラインショップでの購入時の自動配信に加えて、店頭で販売しているダウンロードカードについても、事前にダウンロード番号をニンテンドーeショップに入力しておくと、“あらかじめダウンロード”が利用できる。購入した日にダウンロード番号を入力しておけば、発売日までダウンロードカードを保管する必要もなくなる。
この仕組みはまずWii Uで導入され、2015年にはニンテンドー3DS向けにも導入予定とのこと。
QOL事業第1弾は“睡眠と疲労の見える化”。QOLセンサーで睡眠や疲労を計測
“健康をテーマにした新事業領域への取り組み”、いわゆる“QOL事業”については、その第1弾のテーマが“睡眠と疲労の見える化”であることが明かされた。
この事業は、アメリカに本社を置く企業“ResMed”との業務提携により実現したもので、“QOLセンサー”で睡眠状態を自動計測することが柱となる。このセンサーはFive“Non”(身に付ける必要がない、身体に触れる必要がない、操作の必要がない、測定を待つ必要がない、設置の手間が不要)を実現しており、睡眠時に寝る場所のそばに置き、毎日普通に眠るだけで、睡眠と疲労を自動計測してくれるのだという。
さらにそのデータは、QOLクラウドサーバー群に送られ、分析・評価され、これにより、睡眠状態・疲労状態が“見える化”される。
つぎに、利用者個別の睡眠状態・疲労状態から、QOL改善のための個別のサービス、具体的にはいろいろな行動のおすすめ(運動や食事の選択など)が提供される。その行動の結果もまたQOLセンサーで計測され、毎日継続的に睡眠や疲労の状態を計測する結果の中に徐々に傾向として現れてくる、という仕組みだ。この一連のサイクルで、QOLの向上を図るのが、任天堂が提供する“QOL向上プラットフォーム”だということになる。
具体的な提供時期など、今後の詳細なスケジュールなどは明かされなかったが、引き続き注目していきたいところだ。