ダッシュで触ってきました!!

 2014年8月29日に放送された、ゲームに関する新情報をインターネットを通じて任天堂の岩田聡社長が直接届けてくれる“Nintendo 3DS Direct 2014.08.29”にて発表され、世界中のゲームファンを仰天させた“Newニンテンドー3DS”/“Newニンテンドー3DS LL”。
 3D体験をより快適にする“3Dブレ防止機能”や、新搭載の“Cスティック”や“ZR/ZL”ボタン、CPUなどの性能向上、などなど聞けば聞くほど魅力的に思えてくる新型ハードだが、実際触ってみるとどうなのか!? 発売に先駆けて試遊できる機会を得たので、詳しくリポートしていこう。

 なお今回は、おもに『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』および『モンスターハンター4G』の試遊を中心とした体験会となった。

関連記事:Newニンテンドー3DS、Newニンテンドー3DS LLの仕様などおもな特長が判明

“Newニンテンドー3DS”/“Newニンテンドー3DS LL”を触ってきました! “3Dブレ防止機能”や“Cスティック”などなど、実際どうなの!?_03
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“3Dブレ防止機能”は効果絶大! 思わずニヤけるほどスゴかった!!

 触ってみた感想として、いの一番にお伝えしたいのは、“3Dブレ防止機能”のスゴさだ。仕組みとしては、内側カメラでプレイヤーの顔の位置を認識し、右眼、左眼にそれぞれ正しく映像が届くように調整することで、ブレのない3D映像が楽しめるようになるというもの。これだけ聞くと、「本体を大きく動かすと処理が追いつかないんじゃ?」とか、「顔の位置認識って本当に正確にできるの?」などと疑ってしまうむきもあるだろう(というか正直記者も、体験するまでは半信半疑でした)。
 しかしその疑念は、触ってみれば一瞬で氷解するはずだ。大きく本体を傾けても、3D映像が崩れることはない。たとえば、

・『MH4G』の乗り攻撃でXボタンを必死で連打するときなど、本体が細かく左右に振動する場合
・夢中でプレイしていて思わず体が傾いてしまうなど、大きく頭の位置が動くような場合

 といったケースでも、安定して3D映像が楽しめる。また、これは公式発表では言及されていないので定かではないが、上画面の視野角がかなり広くなっている感じで、3D表示時に隣からのぞき込んだときでも、映像が崩れにくいような印象を受けた。それも含めて、3D表示でプレイをしても、眼の疲労を感じることがなく、非常に快適にプレイが楽しめた。
 今回は試すことができなかったが、これならば、モーションセンサーによるコントロールとの併用もかなりいい感じになりそう。発売されたら、ぜひもう一度3D表示+モーションセンサー操作で『スターフォックス64 3D』を遊んでみたい!

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▲これくらい本体が傾いていても、3D映像が崩れない。これ、実際に試すと、不思議でおもしろすぎて、思わずニヤけてしまいます。

新搭載の“Cスティック”と“ZR/ZL”は?

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▲Cスティックの上にあるへこみに注目。

 記者は、『モンスターハンター4』をプレイする際、ニンテンドー3DSに拡張スライドパッドを装着し、ZR/ZLと右スライドパッドを併用してカメラ位置の調整を行うスタイルでプレイする派だ。そんな記者にとって、拡張スライドパッドの機能を内蔵した“Newニンテンドー3DS”は、まさにうってつけ。あとは、スティックやボタンの位置、押し心地が問題となるわけだが、少なくとも記者の手にはバッチリなじみ、すばらしい調整であると感じた。

 まずCスティックは、やはり見た目から推測される通り、ノートパソコンなどで採用されている、いわゆるポインティング・スティックに近い。傾けて操作するものではなく、押した方向への力を感知して入力処理を行うものだ。触感はほんの少しの弾力があり、また上がへこんでいるため、指先で操作しても、指の腹で操作しても、滑らず正確な入力ができる。ちなみに、親指の腹で操作しようとした場合、本体の爪先が当たる部分が少しへこんでいるため、かなりのかっちり感というか、しっくりくる感じがあって、これがなかなか快感だった。
 位置的にも、A、B、X、Yボタンの操作中に誤って触れてしまうような位置ではないし、かといってわざわざ持ちかたを変えないと届かないような位置でもない。ちなみに、スタートボタン、セレクトボタンの位置も、右手側に集約されているため、そこも含めて、操作感がすばらしく向上している印象を受けた。

 ZR/ZLボタンは、写真で見るとR/Lボタンとの間隔が狭く、また奥側に位置するため、若干押しづらそうに見えるが、実際に操作してみると、絶妙な配置であることがわかる。ZR/ZLボタンは人差し指の指先で、R/Lボタンは指の腹(第一関節と第二関節のあいだ)で押すことで、無理なく、正確に押し分けることができるのだ。

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▲絶妙な配置。とても手が小さかったり、逆にとても大きい手の持ち主だと、また違った感想を持つかもしれないが、少なくとも当日試遊したファミ通スタッフ8人にとっては、快適に遊べるポジションだと感じられた。

結論。「買いか否か」ではない。「どちらを選ぶか」だ!

 今回はゲームプレイを中心とした体験会だったため、ニンテンドーeショップやMiiverseの使いごこちなどは体験することができなかった。また、性能の向上、NFC(近距離無線通信)内蔵、液晶輝度自動調整機能、バッテリー持続時間の向上、専用ソフトの発売……など、今回は確認することができなかったものの、魅力的なポイントはまだまだたくさんある。これらを総合して考えると、ゲームファンとしては、なかなか「買わずにガマンする」という選択をするのは難しいのではないだろうか。

 さて購入する場合、迷うのは“Newニンテンドー3DS”にするか、“Newニンテンドー3DS LL”にするか、というところ。“Newニンテンドー3DS LL”の良さは、なんといっても大きな画面。とくに『モンスターハンター4G』のようなゲームをプレイする場合、大きな画面が生み出す迫力は、捨てがたいものがある。また、本体が大きめなことで、こちらのほうが持ちやすいと感じる人も多いかもしれない。

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▲アクションゲームをとことん遊ぶぜ! という人なら、やはり“Newニンテンドー3DS LL”がベストチョイスか。さりげなく写りこんでいる、『モンスターハンター4G スペシャルパック』に同梱される特別仕様の“Newニンテンドー3DS LL”もカッコイイ! 色合いも手触りも抜群でした。……欲しい……。

 一方“Newニンテンドー3DS”は、サイズが小さく、軽いうえに、従来のニンテンドー3DSよりも画面が1.2倍に大きくなっていることもポイント。上画面で横約7.8ミリ、下画面で横約6.24ミリの差だが、実際にプレイしてみると、従来型と比較するまでもなく、画面が大きくなっていることがはっきり実感できる。また、多彩な“きせかえプレート”を利用できるのも、“Newニンテンドー3DS LL”にはない魅力だ。うーむ、迷う……。

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▲きせかえプレートが猛烈に魅力的! 素材のバリエーションも楽しく、木目調のプレートは本物の木のようにひんやりサラサラ。フェルト調のプレートはふわふわ暖かな感触。季節や気分で付け替えてみたい!
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▲きせかえはカンタン。上側のプレートは、端のへこみに、タッチペンの背をひっかけてやるとカンタンに取り外せる。底面のプレートは、ネジ止めがあるのでドライバーが必要だが、ふたつのネジを外すだけだ。ちなみにご覧の通り、充電池を自分で交換することも可能なようだ。

 というわけで、かくも魅力的な“Newニンテンドー3DS”/“Newニンテンドー3DS LL”。発売日は2014年10月11日、価格は“Newニンテンドー3DS”が16000円(税別)、“Newニンテンドー3DS LL”が18800円(税別)だ。恐らくは発売日までに、店頭などで操作感や触り心地を確認できる機会もあるだろう。全体に褒めっぱなしなリポートとなってしまった感があるが、嘘だと思うなら、ぜひ自分の手で確認してみてほしい。……たぶん虜になっちゃうよ。