『アサシン クリード ユニティ』ではふたりでのCo-opモードを体験

 2014年8月13日〜17日、ドイツ・ケルンにて開催されている、ヨーロッパ最大級のゲーム見本市“ gamescom”。ユービーアイソフトのビジネスブースでは、メディア向けに『アサシン クリード ユニティ』、『Assassin's Creed Rogue』、『Far Cry 4』の試遊会を実施。その模様をリポートする。

 まずは『アサシン クリード ユニティ』からだ。日本では、プレイステーション4/Xbox Oneで2014年11月20日に発売予定(PC版は発売日未定)の本作。アサシンのルーツに迫るフランス革命の時代を舞台に、ミッションを最大4人でシェアできるCo-op(協力)モードに注目が集まる作品だ。

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『アサシン クリード ユニティ』、『Assassin's Creed Rogue』、『Far Cry 4』に触ってきた! 【gamescom 2014】_01
▲こちらは展示ブースの様子。ヨーロッパはユービーアイソフトの本陣だけに、どのタイトルにも長蛇の列。

 今回体験できたのは、“Heist”と呼ばれるミッションで、フィールドのどこかに隠れている貴族を探し出したり、財宝を盗むといった目的がある。ミッションは、ユービーアイソフトのスタッフの方とふたりで挑み、ボイスチャットを通じて説明を受けながら進めていった。ミッションには最大4人まで参加できるが、もちろんソロプレイも可能。参加人数による難度の変化はないため、ソロプレイはスキルが求められそう。また、プレイするたびにアイテムや敵の配置が変わるようなので、4人でゴリ押しというのも、なかなかできなさそうだ。

 プレイを始める前に、とくに重点的に説明を受けた要素がふたつある。まずは、操作方法。今回のデモではXbox One版を使用したが、フリーランは右トリガー、Aボタンでオブジェクトに上り、Bボタンで降りる、といった操作方法になっていた。もうひとつは、「ステルスに徹せよ」ということ。敵との交戦が増えると、それにともなって報酬も下がってしまうので、なるべく戦闘を避けて目的を達成する必要がある。また、そうしたプレイを支援する要素として、キャラクターのカスタマイズにも触れていた。本作では、キャラクターのギア(衣装)に見つかりにくさや敏捷性といったパラメーターが付与されていて、ステルス性を重視したり、戦闘能力を高めたりと個性を付けることができる。この組み合わせは保存しておけるので、ミッションによって使い分けることも容易だろう。

 さて、いよいよプレイ開始。今回は、財宝を奪うミッションが与えられた。見つからないようにと進みながらも、あっさりと交戦状態になり、どんどん報酬ゲージが下がっていく。戦闘時に目を引いたのは、主人公のアルノの姿がワイヤーフレーム状の幻影として残って、敵の注意を引くアクション。『スプリンターセル コンヴィクション』をプレイした人ならおなじみの、ラスト・ノウン・ポジションだ。ステルスに寄ったゲームシステムになっているため、親和性は高そう。また、敵は音に対して敏感な印象で、移動中は武器を外す必要がありそうだった。

 やがて薄暗い通路に入り、目的の財宝がある場所へと近づいていく。通路を抜けて少し開けたところに財宝を発見。しかし、財宝は眼下10メートルくらいのところにあり、しかもふたりの敵が財宝を守っていた。ここは、梁のような部分を移動して二手に分かれ、それぞれ1体ずつ仕留めることに。スタッフの方が仕掛けるボムと同時に戦闘開始。想定していた美しい戦いにはならなかったが、無事に財宝を奪取。だが、これで終わりではない。ここから離脱し、脱出ポイントに到達してミッション完了だ。

 今回体験できたのは、本作のほんの一部に過ぎないとのことで、このほかにもさまざまなミッション、そしてそれらを束ねるメインストーリーもプレイヤーを待っている。今後の情報にも注目していこう。

『Assassin's Creed Rogue』は『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』の正統進化版

 続いてプレイしたのは、まだ日本での発売はアナウンスされていないが、海外では2014年11月11日にリリースされる『Assassin's Creed Rogue』。メディア向けにプレイアブルを公開するのは、このgamescomが世界最速となる。

 プレイステーション3/Xbox 360向けに発売される『Assassin's Creed Rogue』は、18世紀中期の“7年戦争”をテーマに、テンプラー側に仕える元アサシンが、かつての仲間であるアサシンたちを追い詰めていくという内容になっている。

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 今回プレイしたのは、いくつかある舞台のひとつ“North Atlantic(北大西洋)”。『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』(以下、『AC4』)のような海戦のシーンからゲームはスタート。船の操作方法など、基本的な部分は『AC4』と変わらない。攻撃方法で目新しかったのは、船の後方からの攻撃は樽爆弾ではなく、海に油を撒いて炎上させるというものに変わった。海上のナパームといったところだろうか。あとは、大砲による攻撃や体当たりなど、おなじみの攻撃を駆使して敵の船を沈めていく。

 敵の船を殲滅したら、いよいよ敵陣(Headquaters)へ上陸することになる。上陸できる敵陣はいくつかあり、船を操作して自由に選ぶことができる。ただし、北大西洋の海はところどころ氷で閉ざされており、船をアップグレードして氷を砕けるようにしないといけないたどり着けない場所もあるそうだ。

 敵陣に上陸すると、いくつかの目的が課せられる。今回与えられた目的は、敵のアサシンを倒すことと、敵陣の旗を降ろすというシンプルなもの。主人公のシェイはテンプル騎士ではあるが、元アサシンのため、さまざまな暗殺アクションが使える。ただ、敵もまたアサシンなので、屋根の上まで追ってきたりと厄介。敵を眠らせるサイレントスリープや、焼夷弾などを使って、先手を打っていく必要があるだろう。また、ステージにはガスが入った樽があり、それを破壊すると、相手を同士討ちさせる効果が発生していた(自身はガスマスク着用が必須!)。

 『Assassin's Creed Rogue』は、『AC4』の正統進化版という感じで、『AC4』をプレイした人なら、すんなり遊べそうな印象だ。シリーズを未体験という人も、プレイステーション3/Xbox 360世代の集大成といったデキなので、プレイしてみてはいかがだろうか。

『Far Cry 4』はブッ飛んだ世界“シャングリ・ラ”がすごい!

 今回のリポートのラストは『Far Cry 4』。こちらも、まだ日本での発売は決定していないが、北米では2014年11月18日、欧州では2014年11月20日に発売される。

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『アサシン クリード ユニティ』、『Assassin's Creed Rogue』、『Far Cry 4』に触ってきた! 【gamescom 2014】_03
『アサシン クリード ユニティ』、『Assassin's Creed Rogue』、『Far Cry 4』に触ってきた! 【gamescom 2014】_02
▲『Far Cry 4』ブースにあった、象のオブジェ。座って写真を撮ることもできる。

 今回プレイしたのは、ヒマラヤでのミッション。いきなり一面銀世界の山岳地帯に降り立ったわけだが、すぐそこは断崖絶壁。ミッションで倒すべきターゲットは、断崖を越えた先にいるようだ。さて、どうするか。そう、E3 2014でも公開されていた、滑空アクションを使うのだ。崖に向かって×ボタンでジャンプし、そのままL3ボタンを押すと、滑空を開始(プレイステーション4版の場合)。カイトの高度と進行方向を操作して、無事、対岸へと着地することができた。

 敵地に潜入したら、まずは敵のマーキングから。敵の配置を見つつ、潜入ルートを検討する。武器はL1ボタンで変えることができ、サブマシンガンや手榴弾といったもののほか、肉片も確認。これは、施設内に捕らえられた動物を肉片でおびき寄せ、敵を襲わせるというもの。ただ、動物はとても獰猛なので、自身が襲われるリスクもある。ステルスキルなども駆使しつつ、ターゲットとの距離を詰めていく。ターゲットを始末したら、証拠の写真を撮影して任務は完了。あとは離脱だ。冒頭と同じように、カイトで切り立った山岳のあいだを抜け、このミッションはクリアーとなった。E3で公開されたような、象に乗るアクションやミニヘリコプターに乗っての空襲といった派手なシーンはなかったが、オープンワールドのディテールの一端を見ることができた感じだ。

 さて、本来であれば、これで試遊は終わりのはずだったのだが、特別に“シャングリ・ラ”モードも少しだけ見せてもらえることになった。シャングリ・ラとは、キャンペーンモードなどからは独立した、また別のゲームモードで、世界全体に赤みがかかった独特の世界観が特徴。精神世界というか、イッちゃった世界だ。シャングリ・ラモードでは、プレイヤーは虎を従えており、バディとしてR1ボタンで敵への攻撃を命令することができる。プレイヤーの武器である弓は、構えると時間の流れがゆっくりになり、精密な射撃が可能。ただし、構えているあいだにゲージが消費され、恒久の効果ではない(ゲージは時間とともに回復)。

 ステージは、特定の条件を満たしながらどんどんポータルを移動していく感じで、謎解きの要素もある。やはり、虎との共闘が楽しく、相棒にあいつを任せて、自分はこいつを……といった戦いができるため、非常に戦略的にゲームを進めることができる。ちなみに、虎は倒されてしまっても、一定時間で復活する。あまり多くのシーンを見ることはできなかったが、とにかく幻想的でドラッギーな世界は必見だ。

 以上、駆け足ではあったが、3作品のプレイリポートは終了。『Assassin's Creed Rogue』や『Far Cry 4』のいち早い日本発売決定と、シャングリ・ラモードの続報を待ちたい。