“Halo: Nightfall”のファーストトレーラーやキービジュアルなどが本邦初公開
2014年7月24日(木)~27日(日)、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて、“Comic-Con International 2014”(略称:コミコン)が開催中だ。
多彩なゲスト陣によるトークが楽しめる“プログラム”は、何といってもコミコンの“華”。来場者たちが人気スターや著名クリエイターの言葉に目をキラキラさせながら耳を傾けているのを見ると、なんだかこちらまでうれしくなってしまう。最後のQ&Aで、本当に細かい質問をしたりしているのを聞くと、「この人たちは、このコンテンツを本当に愛しているんだなあ」としみじみ思ってみたり。送り手の生の声が聞ける“プログラム”は、コミコンの真髄のひとつと言えるだろう。たまに、新発表がもたらされたりと、ファンにとってうれしいサプライズもあるわけで……。
そんなわけで、ファミ通.comでも“プログラム”を順次お届けしたい。まずご紹介するのが、コミコン開催初日にあたる24日に行われた、“Halo: Nightfall: A First Look”。こちらは、Xbox One用ソフト『Halo: The Master Chief Collection』の特典映像となる 実写ドラマ“Halo: Nightfall”のワールドプレミアにあたる位置づけのイベント。当日は、『Halo』シリーズを取りまとめる343 Indstriesのエグゼクティブ・プロデューサーのキキ・ウルフキル氏やフランチャイズ・デベロップメント・ディレクターのフランク・オコナー氏、制作を手掛けるScott Free Productionsのプレジデントであるデビット・W・ザッカー氏らが登壇し、“Halo: Nightfall”の詳細が明らかにされた。まずは、プログラムで初お披露目されたファーストトレーラーを紹介しよう。
映像が終了するや、「我々とScott Free Productions(制作会社)のノウハウを総動員して、キャラクターに命を吹き込むことに成功したと思っています。緊張感が溢れ、キャラクターの内側に迫るストーリーにワクワクしています」(ウルフキル氏)。「リドリーの仕事は『Halo』ワールドを作り、そこにより人間性を加えることでした。人間性の加味により、『Halo』のビジョンを再発見できるのではないかと思っています」(ザッカー氏)といったコメントが聞かれた。
さて、“Halo: Nightfall”で描かれるのは、『Halo 4』と『Halo 5:Guardians』のあいだの出来事。主人公はUNSCに所属するジェイムソン・ロックで、コロニーでのテロ活動に対抗する戦いに身を投じることになる。セッションには、ロック役のマイク・コルター氏も参加しており、「“Halo: Nightfall”は、ロックのオリジナルストーリーであり、彼の視点や解釈の仕方を通して、パワフルな部分や弱い部分が見える“ジャーニー”は興味深いです。大成功を収めている“Halo ユニバース”の一部になれることを光栄に思っています」とコメント。一方で、女性キャラのタリサ・マッサを演じるクリスティーナ・ショーン氏は、オーディションに受かって“Halo: Nightfall”に出演することになったことをボーイフレンドに告げたところ驚喜されたといった、微笑ましいエピソードを披露しつつ、自身が演じるタリサ役に関しては、「勇敢で頭がよい。上司に忠実だが野心的なところもあり、エリートとして自分を証明したいと思っています。そのために、ロックとの摩擦もあるのですが、それを通じて彼の信頼と尊敬を受けるようになるんです」と説明した。
セッションの後半で話題になったのは、“Halo: Nightfall”のロケーションについて。『Halo』シリーズの世界観にマッチしたロケーションが地球に存在するのか、心配される方もいるかもしれないが、“Halo: Nightfall”では、アイスランドと北アイルランドがロケ地になっている。このロケ地はよほど『Halo』の世界観にマッチしていたようで、「本物らしさがあり、舞台として信じられる環境を求めた結果です。ビジュアルだけでなく、環境としても脚本にぴったり合う場所でした。ちなみに、北アイルランドはTVドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地でもあるんですよ」(ザッカー氏)、「『Halo』の美的感覚に合う場所であり、自然な感じがしました」(ウルフキル氏)、「氷の嵐もあり、豪雨もありと、ありとあらゆる天候を経験した感じです。苛酷な天候の中でユニフォームを着て演技をするのが、これほどまでとは思いませんでした」(コルター氏)と、スタッフ&キャストともに納得の様子だった。
最後に、製作&キャスト陣から口にされた、“Halo: Nightfall”に向けてのメッセージを、せっかくの機会なのでお届けしよう。
「ゲームの制作スタジオから映画の撮影現場に行き、とても素晴らしい経験ができました。セットもアイスランドの氷河もすごかったです。非常に複雑なマシンが動いて映画が作られている状況を見て、まさに『Halo』のワンシーンそのものだと思いました。リアルな場所でストーリーが目の前で作られていくことに感激しました」(ウルフキル氏)
「監督のセルジオ(セルジオ・ミミカ=ゲッザン氏)がいい仕事をしてくれています。アイスランドでロケができたことはすばらしいことだと思います。あれは、どこにもない景色ですね。全体の指揮・監督が優れていたので、山々の景色や船、アーマーなどの大道具がすべてがうまく動いていっしょになりました。まさにマジックです。343 Indstriesが時間をかけて作ってきた『Halo』の歴史の一部になれたのは大きな喜びです」(ザッカー氏)
「キャラクターや英雄的行動から、ロックに大いなる人間性を感じました。ロケ地となる、滝や火山もすばらしかったです。“Halo: Nightfall”は大きなプロダクションですが、いろいろな要素が合致して、ひとつにまとまっていきました」(コルター氏)
「アイスランドは『Halo』の環境として、“信じられる”場所だと思います。キャストやクルーなど、後方で支えてくれた人たちとの経験がすばらしかったです。悪天候でも笑顔を忘れずにいて、信頼できる方々でした」(ショーン氏)
「実際に撮影現場に行ってみましたが、とても有意義でした。アイスランドの人たちはとてもタフで、あそこは“死人の湖”だとか、あっちは“溶岩の滝”だとか、ふつうの会話に出てきて驚きました。キャストもそのタフなところが出せたかもしれないですね(笑)」(オコナー氏)
なお、“Halo: Nightfall”の主人公であるロックは『Halo 5:Guardians』にも登場するとのこと。質疑応答での「ロックは、マスターチーフの友なのですか、それとも敵になるのですか?」との質問には、オコナー氏は「言えません。1年経ったらお話しますよ(笑)」とひと言。1年後とは、つまり『Halo 5:Guardians』が発売される時期。『Halo 5:Guardians』でロックがどのような雄姿を見せるのか、気になるところだ。
そして、日本の『Halo』 ファンに朗報! E3の取材時でもそこはかとなく明言していたとおり(⇒記事はこちら)、フランク・オコナー氏の東京ゲームショウ 2014にあわせての来日が正式に決定した模様。日本で『Halo』シリーズに関するいろいろなことが聞けそうです!
(取材・文 編集部/F)