各社の期待作が続々とお披露目

 現地時間の2014年7月24日(木)~27日(日)、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて“Comic‐Con International 2014”が開催される。“コミコン”の愛称で親しまれている本イベントは、40年以上にわたって行われている、ユーザー向けの一大祭典。展示されているコンテンツを思いつくままに列挙していくと、映画、アメコミ、マンガ、アニメ、TVドラマ、フィギュア、おもちゃ、カードゲーム、ボードゲーム、Tシャツ、そしてゲームと多岐にわたり、まあ、大雑把に言って“エンターテインメントの祭典”といったところだろうか。コミコンのメインとなるのは、上記展示(多くの場合物販も含む)と、“プログラム”となる。“プログラム”では、映画スターや著名クリエイターが出席し、トークショウが行われる。「人気スターの生の声を聞ける」ということで、この“プログラム”の人気は高く、注目度の高い“プログラム”の開始前には、長蛇の列ができるほど(記者も2010年にミラ・ジョヴォヴィッチを取材したのはいい想い出⇒関連記事はこちら)。テレビや新聞などでも、コミコン期間中は「人気スターの●●さんが、コミコンのプログラムに出席しました」と話題になるほどだ。ファミ通.comでは、10年近くにわたってコミコンのリポート記事をお届けしているので(厳密に言うと今年で8年目。⇒記念すべき1回目の記事はこちら)、こんなくだくだしい説明は必要ないかも……と思いつつ、今年もコミコンの夏がやってきたわけです!

 そして、7月23日(水)には、毎年恒例となる“Preview Night”が行われた。“Preview Night”は、コミコン4日間の通しチケットを購入した者のみが参加できる、いわゆる前夜祭。展示内容は、会期中と何ら変わらないので、ひと足早くコミコンを堪能できるのだ。言ってみれば、「コミコンは本当は前夜から始まっているんだ!」というわけ。で、4日間通しチケット購入者なんていうと、相当数が絞られるのでは……と思いきや、それがとんでもない。会場は押すな押すなの大混雑。会期中より、人が多いのでは? と思われるほどの混みっぷり(実際のところ、4日間通しチケットがいちばん最初にソールドアウトになるそうで)。こんなところにも、コミコンに賭けるファンの熱意をうかがい知ることができる。

 さて、肝心のゲーム関連の出展は、例年通りの大盛況。カプコン、KONAMI、スクウェア・エニックス、任天堂、バンダイナムコゲームス、ベヒーモス、マイクロソフト、ユービーアイソフトなどが軒を並べていた。コミコンの展示ブースにおける各社のスタンスは極めて明確だ。とにかく出展スペースが限られているために、推したいタイトルをピンポイントでプレイアブル出展となる。たとえば、任天堂では『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』1本に絞って出展し、ブースは盛況だった。潔いと言えば、マイクロソフトもそう。6月に行われたE3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014では、50タイトル近くをお披露目したマイクロソフトだが、コミコンでは『Sunset Overdrive』と2Kの『Evolve(エボルブ)』の2タイトルに特化。両作ともオリジナルタイトルなので、露出の機会を増やしたいということなのだろうが、いずれにせよ2作に対する注力ぶりをうかがわせた。

コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_12
コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_11
▲『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』一色だった任天堂ブース。
コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_02
コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_03
▲マイクロソフトブースは2タイトルに特化。出展内容はE3と同じで、『Sunset Overdrive』は8人協力プレイの“カオススクワッド”が(左)、『Evolve(エボルブ)』では、4対1の対戦が可能。遊べたモンスターは“KRAKEN(クラーケン)”(右)。

 興味深いといえば、スクウェア・エニックスを外すわけにはいかない。『キングダム ハーツ -HD 2.5 リミックス-』と『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』の試遊台を大々的に展開していたスクウェア・エニックスブースだが(さらに、新作映画が発表された兼ね合いからか、iOS版『Hitman GO』が少々)、注目を集めていたのは物販スペース。“DC COMICS VARIANT PLAY ARTS -KAI-BATMAN -Designed by Tetsuya Nomura”が初お披露目されていたのだ。スクウェア・エニックスが“PLAY ARTS改”シリーズとしてフィギュアを手掛けているのはご存じの通りだが、こちらは、おなじみ野村哲也氏デザインによるバットマンのフィギュア。まさに垂涎のフィギュアと言えるだろう。さらにファンにとってうれしいのが、コミコンの会期中に野村哲也氏のサイン会が行われるということ。サイン会には、決められた“PLAY ARTS改”を会場で購入すると参加可能となっており、しかも24日(木)、25日(金)の両日はKONAMI小島秀夫監督との合同サイン会が行われるのだ(⇒関連記事はこちら)。日本が誇る2大クリエイターが相まみえるなんて、これもコミコンならではの夢の共演と言えるだろう。

 そんなわけで、明日からのリポート記事もお楽しみに!

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▲スクウェア・エニックスブースでは、野村哲也氏デザイン&監修による。“DC COMICS VARIANT PLAY ARTS -KAI-BATMAN -Designed by Tetsuya Nomura”がお披露目。かっこいい!
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コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_20
▲会場には“Next……”と書かれた野村哲也氏サインによる気になるメッセージが! カードの形と足あとから察するに、キャットウーマン!?
▲『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』など、3タイトルが出展されていた。
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▲カプコンブースでは『モンスターハンター4』を大々的に出展(左)。物販では『ロックマン』のジャケットに注目。こちら200ドル(右)。
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コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_10
▲バンダイナムコゲームスは、『Lords of Fallen』が出展。
▲ユービーアイソフトは『ザ・クルー』に特化。なんと10台以上の試遊台を展開。
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▲コミコンといえば、やはりベヒーモス。今年も楽しいブースを出展し、来場者を集めていた。
コミコン開幕! 任天堂やマイクロソフトの期待作出展から、野村哲也氏デザインのバットマンフィギュアまで見どころがいっぱい【Comic‐Con International 2014】_21
▲おまけ……。コトブキヤブースで見つけたストームトルーパー軍団。その数1000体以上! 並べるのに9時間以上かかったのだとか。恐るべし!

(取材・文 編集部/F)