“善にでも悪にでもなれる”『Fable』シリーズのコンセプトは継承

 2014年6月10日~12日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014が開催。ここでは、マイクロソフトブースで行われた『Fable Legends』のプレゼンの模様をお伝えしよう。

 “Xbox E3 2014 Media Briefing”でもひと際大きな存在感を放った(⇒関連記事はこちら)、『Fable Legends』は、ライオンヘッドスタジオ開発による『Fable』シリーズの最新作だ。善にでも悪にでもなれる自由度の高さを特徴とした『Fable』三部作と大きく異なるのは、最大4人が参加しての協力プレイをゲーム性の主眼においている点。さらに注目すべきは、ヴィラン(悪役)でのプレイも可能だということ。ヴィラン役はひとりでこなし、つまり4対1の戦いとなる。“善にでも悪にでもなれる”というコンセプトは、『Fable』シリーズの“血”を継いでいるのかもしれない。


 本作の舞台となるのは、『Fable』三部作から300年前のアルビオン。当然テクノロジーなどはまったく発達しておらず、「まさに、魔法とおとぎ話の世界です」と、ライオンヘッドスタジオのゲームディレクター、デイビット・エックルベリ氏。プレイヤーは、クリーチャーやモンスターの跋扈する世界を冒険していくことになる。プレゼン時に確認できたプレイヤーキャラクターは、INGA、STERLING、ROOK、WINTERの4人。それぞれ大まかな区分けをすれば、騎士、戦士、ボウガン使い、魔法使いといった役どころか。各キャラクターは各自通常攻撃と特殊攻撃、さらに特殊効果を持っている。一方のヴィラン役は、マップ上でのクリーチャーの配置と、操作などを行うことになる。

『Fable Legends』のプレゼンで、日頃ライバル関係のゲームメディアどうしが急造チームを結成 さてその結果は……?【E3 2014】_03
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▲ライオンヘッドスタジオのゲームディレクター、デイビット・エックルベリ氏。

 さて、プレゼンでは、実際に4対1のマルチプレイが楽しめた。プレゼンに参加していた取材陣は5名。いずれもゲーム媒体で、まあ言ってみればライバルとも言える存在。「いつもはライバル関係にあるぼくらが、協力プレイを楽しむのはおもしろいシチュエーション」……と感慨にふけっていたのは記者だけかもしれないが、おもむろに試遊がスタートした。記者が選択したのはROOK。ガタイがいいので、てっきり肉弾戦を駆使するキャラかと思いきやボウガン使い。近距離攻撃は存在せず、遠方からの攻撃に徹するキャラのようだ。協力プレイならではの特徴として挙げられるのが、倒されてしまった味方をしばらくタッチし続けることで生き返させられる点。生き返らせてもらったときは、思わず「ありがとうございます!」とお礼を口にしてしまったほどだが、日頃はライバル関係にあるハズの関係に、思わず連帯が生まれたように思われたのは記者だけだろうか……。ともあれ、奮闘の甲斐虚しく、英雄陣は途中で力尽きてしまった。ヴィラン役として勝利したのはWebメディアGの方。

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▲ヴィラン操作時の画面。

 泣きの2回目のプレイで選択したのは、INGA。女騎士といった立ち位置で、タンク役として敵を引きつけることもできるようだ。特殊効果はバリアを貼ること。がしがし剣で攻撃して、さっきよりはチームに貢献できたような気もするが、けっきょくはステージボスであるオーグに倒されることに……。さすがに急造チームではいかんともしがたく、やはり今回もヴィラン役の勝利となってしまった。今回勝ったのは、WEBメディアFの方。

 「きっと連携などを図っていけば、4人で協力してさくさく楽しめるんだろうなあ」と思いつつ、プレゼンは幕となった。協力プレイのキモとなるキャラクターだが、最終的には10キャラくらいまで増やしたいとのこと。「このキャラとあのキャラは相性がいい」といったことを考えながらプレイするのが楽しそうだ。ゲームメディアの皆さんとの協力プレイで、確かな手応えを感じた『Fable Legends』でした!

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(取材・文 編集部/F)