日本でもはよ発売決まってくれ!

Bungieが手掛ける大作FPS『Destiny』海外では今週末にαテストが実施される本作で、ひと足先に対戦してきた【E3 2014】_02

 アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで開催中のE3。Activisionブースでは、Bungieが開発中のFPS『Destiny』のマルチプレイ対戦を遊ぶことができた。

 E3開幕前日に行われたソニーのプレスカンファレンスでは、プレイステーション4の本体同梱版が発表されたほか、海外で7月17日に開始される予約者向けのβテストに先がけ、今週末にαテストが行われることが発表され、大きな話題を呼んだ(ゲーム自体はマルチプラットフォーム)。

対戦でもやっぱり超キレーで超楽しい

 記者は4月にBungieを訪問して来たのだが(リポート参照)、その時に心残りだったのが、対戦を体験できなかったこと。今回満を持してプレイできたのは、6対6の12人で戦う“Control”と呼ばれる対戦モードだ。
 Controlのルールは、マップ内の3箇所のポイントA~Cを占拠し、点を多く稼いだチームが勝ち。FPS/TPSの対戦でよくあるルールなので、イメージしやすい人も多いと思う。占拠したポイントをできるだけ維持しつつ、相手の拠点を奪いに行くのが基本で、ポイントを奪いにやってくる敵を待ちぶせしたり、人数差をつけて急襲したりといった一般的な戦略は本作でも同様。

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▲ロード完了時の画面。通常のミッションが3人チームで出撃するのに対して6人。

 ただ『Destiny』ならではの機動性の高さや各種要素が入ってくることで面白さに深みが出てくる。『Destiny』の基本要素については前回のスタジオリポートを読んでほしいのだが、二段ジャンプなどの移動系スキルがあるし、強力なスーパーアビリティも存在。装備のカスタマイズも豊富で、属性付き武器などもある。そしてこれらの要素が、対戦モードでも存在するのだ。

 例えば、クラス(職業)のひとつHunterのプレイヤーを相手にしている時、敵が何か黄金に光るハンドガンに持っていたら、ちょっと死を覚悟した方がいい。その武器はHunterのスーパーアビリティで呼び出せるもので、超強力だからだ。
 みんな移動系スキルやダッシュからのスライディングを活用して相手を打ち負かそうとしてくるし、装備選択も幅が広いので、普通のFPS/TPSよりもそれらを考慮した立ち回りが必要。一方で『Destiny』にはビークル(乗り物)やタレットがあるので、裏を回ってからの攻撃や、特定のポイントでの狙い撃ちもできる。

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▲対戦でも、スーパーアビリティやビークルはアリ。ちなみに記者は武器選択をミスって、チャージ式の銃を選んでしまった。発射できれば強力だが当然敵発見から発射までに時間がかかるので、プレイスタイルによっちゃあ向かないことこの上ない。

 デモは2試合行われ、初戦はそこそこキルを取りつつ負け、2戦目はろくにキルできずフルボッコで負けるという内容だったのだが、感想はやっぱり楽しい! 以前のリポートでコントローラーでのFPSを追求してきたBungieならではの「手触りの良さ」について触れたが、直感的にアクションを繰り出せるので、「ガスタンクを挟んで向かい合った敵に、回りこむと思わせてからの2段ジャンプで上から急襲」とか、「1対2の絶体絶命の状況から必殺のスーパーアビリティ一閃」とかが決まるとたまらない。

 普通のFPS/TPSタイトルのようにシングルプレイのキャンペーンモードと切り離された存在ではなく、『Destiny』ではシングルも協力プレイも対戦も大きな本編の一部として統合されている。一人でストーリーミッションを進めたり、協力プレイで強力なボスに挑戦したり、仲間と対戦したり、やりたいことをやりたい時にすればいいというのは合理的だしいい感じだ。

Destinyで一番クールな要素は? 「チームワークだ」

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 αテスト、βテストと、(海外での)発売に向けて着々とその姿を見せつつある『Destiny』。コミュニティマネージャーのDAVID DAGUE氏に話を聞いた。

――よく本作が「10年のIPだ」と言われますが、10年続く話にしても、『World of Warcraft』みたいな形で、同じゲームを拡張しながら10年続くようなものもありますし、別のタイトルとして10年続くものもあります。『Destiny』の場合はどうでしょうか? 同じゲームで拡張していくのか、2、3的なことになるのか。
David 10年先のことを考えているというよりも、まずはすべての始まりとなる本作に集中しています。ストーリーの部分で「もっと知りたい」と思ってもらえるような深みを与えていますし、そう思わせることが出来た分だけ、この『Destiny』のライフサイクルが伸びると思っています。
 そのさらに先、どう展開していくかについて何かをお約束することはできませんけども、まずこの『Destiny』を成功させたいと考えています。

――キャンペーンモードは最大3人でファイアチームを組んでプレイしましたが、今日プレイしたマルチプレイ対戦は6対6というサイズでした。それ以外のサイズはありますか?
David E3会場と今週末に行われるファーストルックαでプレイできるControlモードは、6対6のチーム戦です。もっとチームサイズが異なるモードなどもあるのですが、それらはまだチューニング中なので、7月から行われるβテスト以降に提供する予定です。
 一つ付け加えておきたいのは、ストーリーミッションについては、一人でもストーリーを追っていくことができるということです。ゲームからプレイヤーに「3人でプレイしなきゃダメだ」と強制するような作りにはなっていません。それを好む人はそうプレイできるようにしています。

――敵の強さは固定なのでしょうか?
David 基本的には向かうエリアだったり、アクティビティによって大体決まっています。パトロールしていくモードなどで見つけた敵は比較的倒しやすいでしょう。ただ洞窟など特定の場所にいる強力な敵からは、最初は逃げ出さなくてはいけないかもしれません。
 いろんなアクティビティを通じてレベルアップし、装備も強くしていくことで対抗できるようになるわけですが、そういった成長のデザインについてもバランスよくなるよう配慮しています。

――βではどんなコンテンツが楽しめるのでしょうか?
David 申し訳ない、βについてはまだ言えないんです。ただ、今週末から始まるパブリックαでも、キャラクター作成から始まり、さまざまなストライクミッションを体験できます。詳しくはgreatnessawaits.com/destinyから登録してみてください。(注:日本は対象外)

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▲E3素材には何気に過去のデモで体験できてないキャラメイク画面も。実はマスクの下の顔もカスタマイズあるのです。

――ゲーマーとして、あなたが一番『Destiny』でクールだと思う部分はなんですか?
David チームワークですね、そこが関わってくる要素が好きですので。例えばControlだと、自分なら6人の仲間は3職業均等にふたりずつ、でも装備や特化の方向性が違う感じになっているといいと思います。
 それでそんな感じのチームで、前線に誰かが上がっていくのを後ろからロケットランチャーでバックアップしたり、ボイスチャットをしながら、誰かが突っ込んで撹乱した所にヘビーマシンガンで乗り込んだり、タイミングを合わせて別々の入り口からポイントに突入したり、そんなチームワークが好きですね。

(文・取材・編集:ミル☆吉村)