FPS/TPSのいろんな要素、てんこ盛りの全部入り!

壮大なキャンペーンに協力プレイ、対戦と、全部入りのてんこ盛り! 超大作マルチプレイFPS『Destiny』プレスツアーリポート_01

 FPS『Halo』シリーズを手掛けたゲームスタジオ、Bungie。同社が現在開発中なのが、マルチプレイFPS『Destiny』だ。
 海外ではプレイステーション4、プレイステーション3、Xbox One、Xbox 360をプラットフォームに、アクティビジョンから9月9日に発売予定。今夏にβテストも予定している。

 残念ながら日本での発売予定は発表されていないが、4月15日・16日にシアトルにあるBungieのオフィスで行われたプレスツアーに潜入し、インタビューとともにきっちり遊んできたので、その模様をお届けしよう。

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▲スタジオの廊下には、わかる人にはわかるこんなタイトル群のポスターも。物持ちいいなぁ……。

 と、プレイ感をお伝えする前に、まずは本作の概要の説明から(知っとるわ、という事情通はサクッと次項まで飛ばして欲しい)。

■ストーリーと背景

 今からそれほど遠くない未来、地球に“トラベラー”なる球体型の存在が到来し、人類に革新的なテクノロジーをもたらす。これにより“ゴールデンエイジ(黄金時代)”と呼ばれる、本格的な宇宙進出時代が到来し、人類は宇宙へと飛び立っていった。
 しかし、トラベラーを追ってきた邪悪な存在“ダークネス”の地球襲撃により事態は一転。甚大な被害を受け滅亡の窮地に陥るものの、トラベラーの犠牲により辛うじてダークネスは退けられた……。
 それから数百年後が『Destiny』の舞台。ゴールデンエイジの復活を目指す一方で、力を取り戻しつつあるダークネスに対抗すべく立ち上がった“ガーディアン”と呼ばれる戦士たち、それが本作のプレイヤーである。

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▲“トラベラー”の到来により人類は黄金時代を迎える。しかし、その栄光は永遠のものではなかった。

 というわけで、舞台設定自体は遥か先の未来でありながら、地球を舞台にしたステージ(放棄されたバイコヌール宇宙基地などが存在)では、現在と地続きであることを感じさせる超技術の残骸という、ちょっと複雑なテイストの面白い光景も見られる。

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▲背景のロケットに注目。実はスペースシャトルが複数取り付けられた宇宙植民用の巨大宇宙船なのだ。急激な進化の表現とスケール感を両立させるべく、アートチームが試行錯誤の末に生み出したデザインのひとつ。

■ゲームシステム

 『Destiny』を誤解を恐れずに喩えるなら「さまざまなマルチプレイFPS/TPSのエッセンスを取り込み、Bungie流に練り上げた超大作」といった感じ。Bungie開発ということで『Halo』をイメージしていた人はちょっとビックリするかもしれない、協力プレイ、対戦、RPG風成長&カスタマイズ要素など盛り込みまくりの内容だ。
 プレイはミッションベースで、一本道ではない。プレイヤーが集まるハブとなる場所“タワー”を中心に、プレイヤーがミッションを選択して、出撃していく形式だ。各モードが統合された形になっており、ミッションは単独でプレイしてもいいし、友達とプレイすることも可能。

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▲BungieによるSFテイストのFPSということで、『Halo』直系の内容を思い浮かべる人も多いかもしれないが、ちょっと違う。

 海外メディアでは「MMOFPS」と形容されることもあるのだが、MMOっぽい要素はあるものの、それだけではない部分もたくさんあるので、ちょっと簡単に説明するのが難しい。以下に箇条書きでプレイ要素を挙げてみよう。

・結末のあるしっかりとしたストーリーとメインミッションが存在する。

  • よくMMOFPSと形容されるが、ストーリー重視の人も十分に楽しめる
  • もちろんサブのミッションもあり、内容も幅広い

・ミッションはソロプレイも協力プレイも可能。対戦モードも存在する。

  • MMOFPSと形容される部分。マルチプレイで長く遊べる
  • ミッションの選択はスターマップ(星図)で行い、決定すると自分の宇宙船で降下する
  • 協力プレイ時の敵の固さはレベルと人数で変動

・武器はメイン・サブ・ヘビーの3種類とグレネードを携帯。防具もある。

  • メインとサブの切り替えは1ボタン(今回はPS4デモだったので△)
  • 武器切り替えボタンの長押しでヘビーに切り替わる
  • 炎・電撃・ヴォイドなど属性ダメージを持つ武器もある
  • 防具は頭からブーツまでさまざまなパーツが存在
  • 外見の変更だけでなく、各パーツはシールドなどのステータスを持つ
  • 武器と防具にはお金と素材を使って強化・カスタマイズできるものもある

・プレイアブルな種族は3種類。

  • ゴールデンエイジの復興を目指す未来の人類、Human
  • 宇宙の果てで別の種族へと変貌したAwoken
  • 黄金時代に作られた自律型ロボットのExo

・クラスは3種類。Warlock、Titan、Hunter。

  • それぞれ固有のスーパーアビリティ(必殺技)を持つ
  • Warlockのスーパーアビリティは前方にジャンプして降下とともに衝撃波を放つ
  • Titanはさまざまな効果を持つ半球形のゾーンをスーパーアビリティで発生させる
  • Hunterのスーパーアビリティは強力なパワーをこめたハンドガンを呼び出すというもの
  • クラスにはFocusと呼ばれる特化項目があり、レベルアップとともにカスタマイズ可能
  • パッシブスキルの付与や、近接攻撃やスーパーアビリティの効果を変更して性能特化できる
  • Focusはミッション中にも変更可能
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▲左からTitan、Warlock、Hunter。外見は装備によって変わっていくのだが、Warlockのコート風の裾など、クラス固有のパーツもある。

・アクションにはジャンプからのホバリングやスライディングもある

  • ジャンプからの挙動はFocusで別の移動系スキルに変更可能
  • またホバーバイク風の乗り物をいつでも呼び出せる
  • “ゴースト”と呼ばれるサポートデバイスで目的地や周囲の隠れたオブジェクトを視認できる
  • ホバーバイクとゴースト、惑星に向かう時に乗る宇宙船なども変更可能

 とまぁこんな感じ。世界のテイストは『マスエフェクト』風の荒れた宇宙時代なのだが、乗り物アリで広大なフィールドがあるところや、ミッション中に入ってくる大掛かりな演出、固有の必殺技つきのクラス(職業)と装備のカスタマイズによる特化の幅なんかは『ボーダーランズ』を思わせる部分がある。そして詳細は後述するが、機動性とアクションの手触りの良さは『Halo』風。チームを組んで惑星に降り立ちミッションに挑戦するといった部分は『Warframe』っぽい。

 まさに「俺達の好きなやつ全部入り」といった具合だが、実際遊んでみてどうなのか? 長い前置きはここまでにして、次項でプレイインプレッションをお届けするとしよう。

さすがBungie、超プレイしやすい合理的な設計

 さて今回のプレスツアーでは、PS4の開発機を使って、3人一組となってミッションのひとつをプレイできた。ボスを倒す前に終了という決まりの上、対戦やいろんなレベル帯のミッションをプレイしてみたかったけど、まぁ「(PRの機会は)まだE3があるからね」とのことなので致し方なし。

 ミッションの内容は、敵を倒しながらマップを進んでいくというオーソドックスなもので、ポイントポイントで“ドアをハッキングするあいだ、敵の襲撃を退ける”とか、“多脚戦車を倒す”といった見せ場が入ってくる感じ。敵には同一ミッション中でもエイリアン風やロボット風に始まり、光学迷彩で忍び寄ってくる連中や、幾何学的な形状の浮遊物なんかがいて、飽きさせない。

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▲3人チームで突っ込むぜ! ちなみに職業は分かれてなくても大丈夫。全員Warlockとかも可能。

 プレイヤーと敵はシールドと体力を持っており、シールドを削り切ると体力が減っていく。ダウンした場合は仲間が近くに来て助け起こせば復活完了。敵には特殊な部位ダメージを持つものがあり、例えば多脚戦車は足のアーマーを破壊すると一定時間前のめりに崩れるので、その隙に露出したコアを撃つと効率的にダメージが入るといった形。割と素直な設計だ。

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▲仲間と連携してサクサク倒せると楽しい。L2を引くとサイトを覗き込む動作。

 装備画面でFOCUSのベースであるCODEXを切り替えると特化の方向性もガラッと変わる。
 例えばTitanでは攻撃重視の“ストライカー”とディフェンス重視の“ディフェンダー”があるのを確認できた。これらのCODEX内にもスキルツリーがあって、能力を取捨選択し、近接攻撃の効果や移動系スキルの性能を変えたり(ホバリング、2段ジャンプ、ワープなど)、Titanのスーパーアビリティで発生するゾーンに防御力上昇や回復速度上昇といった効果を付与することもできる。

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▲スーパーアビリティで特攻していくWarlock。発動時の効果はFocusでカスタマイズ可能。

 Warlock、Titan、Hunterの3クラスで一回ずつ、最後におまけでもう一回Titanを使って都合4回プレイしたのだが、とにかくいろんな部分が合理的な設計でプレイしやすいのが強く印象に残った。

 例えばネットワーク部分。コントローラーを渡された時はソロ状態だったけども、グループ用のインターフェースに入り、ガイドをしてくれたスタッフの立てた“ファイアチーム”を選ぶと、すぐに3人一組のグループが完成。とにかく簡単だ。

 カスタマイズも、少なくとも同じクラス内であれば、いちいち用途別に育て直さないでいいというのはありがたい部分。これはミッション用、これはPvP用といった感じにCodexを持っておいて、必要なときに切り替えればいい(もちろん複数キャラクターを持つこともできるが)。

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▲ミッション内容に応じて近接の挙動を変えたり、武器をより特化したものに変えたり……。

 あるいはナビゲーション部分。今回プレイしたマップはそうでもなかったが、本作にはかなり広く複雑なエリアを舞台にしたミッションもあり、そういった時に困るのが、迷子になること。
 この手のタイトルをプレイしていて“マップを見るとこっちに行けばいい感じだが、どうも通れそうな所がなくて迷い、うんざりした頃に下の階から行けばいいのを発見する”とか“友達に「先に行ってて」と言ったはいいものの、どっちが目的地かわからず追いつくのに難儀する”といった経験をした人も結構多いんじゃないかと思うのだが、本作ではゴーストを呼び出せば具体的にどこを通ればいいかすぐにわかる。
 ゴーストには一帯をスキャンする機能もあり、概要説明のプレゼンで流されたビデオでは、“パトロールミッション”と呼ばれる、広大なエリアを探索しながら各所で小さなミッションを発見し挑戦していくモードもあって、気ままに移動してはゴーストを使ってミッションを探すといったことをやっていた。

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▲迷子になりやすいプレイヤーも万能AIのGhostがいれば安心。ちなみに暗いところでは上画像のように照明にもなってくれるという親切設計。

 移動といえば、ビークル(乗り物)の扱いも気に入っている。戦闘中だろうがなんだろうが、タッチパッドを触ってゴーストを呼び出し、そこから1ボタンでどこでもホバーバイクを召喚して乗れるのだ。記者は『ボーダーランズ』や『Rage』などで、よく変な所で乗り物を乗り捨ててしまい、あとで帰宅に困ったりするのだが、「どこでも呼べて、降りれば消える」というのはわかりやすくてありがたい。

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▲いつでもブーン。すっかり慣れた4回目のプレイでは、ヨーロッパのメディアと一緒に、片方が攻撃している間に片方がバイクを乗り回すという暴走族プレイをして遊んだ。

 そして一番笑ったのが、お辞儀やダンスなどのエモーション機能が十字キーに割り当てられていること。「ただでさえ色々複雑なアクションが入ってるタイトルなのに、そんなコントローラーの大事なところを4つもエモーションに割り当てて大丈夫なのか?」と思うのだが、「いや、残りのボタンがあれば十分にコントロールできる!」という、コントローラーでのFPS開発を続けてきたBungieなりの自信の現れでもあるだろう。
 実際、そのボタンレイアウトで何の苦もなく快適にプレイできて、手触りはとてもいい。それに助けてくれたプレイヤーにお礼をしたり、遅れてきたプレイヤーをお辞儀で迎えたり、エモーションを簡単に出せるおかげで、ボイスチャットを使わなくてもコミュニケーションで結構遊べるのは、とてもいいことだ(ボイスチャットもできるけど)。

 ちなみに、ラストのプレイではたまたまボスがいるエリアに入ることができたので、デモを終了させられる前に、巨大な球形のボスの上に乗っかってダンスして遊んだ(スタッフと海外メディアにバカ受けだったが、製品版でも出来るかは不明)。

Bungieは本気で幅広い層が長く遊べるタイトルを目指している

 そんなわけで、遊べたのはひとつのミッションだけとはいえ、しっかり楽しみまくってきた次第なのだが、全部入りということで気になるのは、シングルメインのゲームにはない、コンテンツの追加やそれによる長期的なコミュニティの活性化といった部分。しかも仮にいつか『Destiny』が日本で発売決定するとしたら、オンラインゲームスタイルの細かいアップデートやコンテンツ追加に、ローカライズがどれだけ追いつけるのかといった部分も悩ましい問題だ。

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 そこでコミュニティマネージメントを統括するエリック・オズボーン氏(Head of Community)に「プレイヤーとして、アメリカで一ヶ月前にプレイされていたミッションとかを遅れてやりたくないんですけど、アップデートのローカライズなどはどうするんですか?」とストレートに聞いてみたところ、「どの言語に対応するかはまだ発表していないけど」と前置きしつつ、Bungie社内に直接ローカライズチームをもち、アップデートに素早く対応していく方針であることを教えてくれた。

 実際『Destiny』はキャンペーン、協力プレイ、対戦を問わずすべてのモードで新しいコンテンツやプレイ要素を継続的に提供していくことを目標としているそうで、大元のパブリッシャーのActivisionがやるにしても、例えば国内のパブリッシャーがやるにしても、細かくスピーディーなアップデートを相手にすると、どうしてもタイムロスが発生してしまいがち。
 その点でこの体制は理論上ベストだと思うし、Bungieがいかにこのタイトルを広い層に長く遊んでもらうかを真摯に考えている証拠だと思う(繰り返すが、日本発売が決定しているわけじゃないし、日本語版が仮に決まったとしてこのローカライズ体制を必ず使うとも限らない。あくまで英語以外の他言語版の現状での体制の話)。

 もうひとつ、「特定のDLCやマップを買ってないから友達と遊べないというのは嫌なんですが……」と意地悪な質問をしてみたのだが、こちらも「どういった形でアップデートを提供するかはまだ発表していない」とことわりつつ、基本的なスタンスとして、プレイヤー間の壁(レベル差なども含む)は出来るだけ壊すか乗り越えやすくしたいとの意向を教えてくれた。

 プレイスタイルの面でも、週末ちょっとだけ遊ぶ比較的カジュアルなプレイヤーや、毎日プレイして最高の装備を追求するハードコアプレイヤー、世界のすべてを見て回りたいマニア、ソロ専門の一匹狼、ワイワイ遊ぶ仲良しグループ、ガチンコ対人プレイヤーのいずれもがコミュニティに留まれるよう目指しているそう(つまり廃人以外が誰もいなくなるとか、逆にやることがなくなった人が抜けてって後から始めた人しかいないというようなことがないようにする)。あくまでスタンスでしかないし、かなりのチャレンジだとは思うが、うまく行くことを期待したい。

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 幅広いプレイヤーへの対応というのは、装備やキャラクターのステータス値などの設計を統括するInvestment Leadのタイソン・グリーン氏への合同Q&Aでも何度か示されていた。

 例えば対人戦で「Hunterでこの銃使わないヤツは論外」といったような安易な定石を作らないよう、調整に腐心しているという。
 それに加えてキャラクターの成長過程で「PvPをやらないと意味がない」とか、「それぞれ最高のキャラクターを揃えてエンドコンテンツをクリアーしないともう進めないし、そもそも時間が合わないからもうできない」といったようなケース(いかにもありがち!)も避けたいと語っており、ソロプレイヤーでもちゃんと強くなれるバランスが目標とのこと。
 あくまで絶対的な方法がないようにしているというだけで、ソロだと相応の時間がかかったり特定のアイテムを必要とするようなことがあるかもしれないし、協力プレイでやった方がいい部分や、対人でやった方がいい部分もそれはそれであるそうなのだが、ただでさえ友達がそんなに多くないのに、さらに他人とプレイ時間が合わない記者のようなソロ専プレイヤーにはありがたい方針だ。

 さらに、PS4/Xbox One世代とPS3/360世代への移行についても、具体的な方法や範囲(360からPS4へは可能なのかなど)は明言を避けたものの、「PS3で『Destiny』を買って、クリスマスにPS4を買ったらもう一回やり直しといったことは避けたい」と、何らかのサポートを行うことを表明。(クロスプラットフォームプレイこそないが)こういった部分でも、これまでならコミュニティの分断や離脱が起きていた部分をフォローしようとしているわけだ。

 というわけで今回は『Destiny』の一端を体験したに過ぎないが、プレイ面でも、またQ&Aやインタビューからも、Bungieが本作を長い期間幅広い層が楽しめるものにすべく本気で取り組んでいることが伺えた。E3でのさらなる情報解禁に期待したい。あともちろん、日本発売も早く決まってくれると!(取材・文章・写真:ミル☆吉村)