コントローラーを操作することなくプレイヤーの意のままに映像が360度全方向、リアルタイムに変化
既報のとおり(→こちら)、アメリカのサンフランシスコで開催中のゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(GDC)にて、ソニー・コンピュータエンタテインメントが開発するプレイステーション4向けVRヘッドマウントディスプレイ“Project Morpheus”が発表された。ここでは、同製品のリリースを紹介。
以下、リリースより抜粋。
株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、「プレイステーション 4」(PS4)の魅力を高めるバーチャルリアリティシステムとして、ゲーム体験をさらに豊かにする「Project Morpheus(プロジェクト モーフィアス)」(以下、Morpheus)を開発中です。今後、商品化に向けてさらに開発を進めてまいります。
バイザースタイルのMorpheusのヘッドマウントユニットを頭部に被ると、プレイヤーの眼前に迫力のある広大な3D空間が出現します。ゲームを開始するとヘッドセットユニットに内蔵された加速度センサーならびにジャイロセンサーに加えて、PlayStation Cameraがプレイヤーの頭部の動きや位置を正確に検知し、コントローラーで操作することなくプレイヤーの意のままに映像が360度全方向にリアルタイムに変化します。これによりプレイヤーはあたかもゲームの仮想世界の中に入りこんでいるかのような体験が可能です。
また、PlayStation Move(PS Move)モーションコントローラを使用するゲームでは、例えば映像内にプレイヤーの手と剣などの武器を再現し、それらを自在に動かしながら闘うなどのアクションを実現します。
さらに音響面ではSCE独自の3Dオーディオ技術を採用しました。Morpheusは、前後左右からの音に加えて、上空を旋回するヘリコプターの飛行音や階段をのぼってくる足音など、上下からの音も、プレイヤーの頭部の向きに対応してリアルタイムに変化します。360度に広がる世界の中に立体的な音響効果も加わって、さらなる臨場感をゲームプレイにもたらします。
Morpheusはディスプレイおよび光学ユニット、オーディオ、センサーを用いた検知、使い勝手およびコンテンツなど、バーチャルリアリティ体験の鍵を握る各要素においてSCEの持つノウハウを取り入れ、PlayStation CameraやPS4専用ワイヤレスコントローラー、PS Moveとともに、PS4のエンタテインメント体験をより深くて豊かなものにします。
開発者の皆様は、発売後約3ヶ月半で全世界累計600万台の実売を達成しさらに普及が加速しているPS4プラットフォーム向けに、Morpheus対応のPS4タイトルの開発が可能です。Morpheus専用SDKについても現在開発が進んでおり、準備出来次第配布いたします。
「私たちにとってプロジェクト モーフィアスは新たなゲームの可能性を切り拓くための取り組みであり、今後もさらに開発を進めて参ります。クリエイターの皆様に開発キットをお届けし、ともにゲームを開発していけることを楽しみにしています。」(SCE Worldwide Studios プレジデント 吉田 修平)
なおSCEは、米国サンフランシスコで3月19日(水)から3日21日(金)に開催されるGames Developers Conference 2014のソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカのブースにて、Morpheusを参考展示します。来場者の皆様は、多人数参加型のドッグファイト・シューティングで「EVE Online」の宇宙船に実際に搭乗しているかのような『EVE: Valkyrie』(CCP)や、ステルスアクションを用い、その独特な世界観を探索することができる『Thief』(株式会社スクウェア・エニックス)のデモ、このほか仮想空間内でPS Moveを使い様々なインタラクションが楽しめる『The Castle』(SCE)やシャークケージから海の中の様子を見渡すことができる『“The Deep”』(SCE)がお楽しみいただけます。
「Project Morpheus」試作機の主な仕様
構成:プロセッサーユニット、ヘッドマウントユニット
ディスプレイ方式:LCD
ディスプレイサイズ:5インチ
ディスプレイ解像度:1920×RGB×1080(左右の目それぞれに960×RGB×1080の映像を表示)
水平視野角:90度
搭載センサー:加速度センサー、ジャイロセンサー
接続I/F:HDMI + USB
機能:3Dオーディオ、ソーシャルスクリーン