『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイリポート前編――ミッションモードで共闘をトコトン楽しむ!

 『ドラゴンボール』の新作ゲームが発売! ということで、インプレッション記事を書かせていただくことになりました。僕は『ドラゴンボール』のファンであることはもちろんなんですが、それと同じくらい『ドラゴンボール』シリーズのゲームをこよなく愛していて、『ドラゴンボール 神龍の謎』もクリアーしておりますし、『ドラゴンボールZ 超武闘伝2』は、今でもたまにひっぱりだしてきて、ブロリーVSブロリーで投げが飛び交う究極対戦を楽しんだりしています。……と、ここらへんのゲーム体験から書き始めると、肝心の本作のインプレッションを書くまでにどれだけ時間と文章量がかかるかわからないので、前置きは短めにして本題へと入らせていただきます。

『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_01
『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_02
▲大迫力のバトルで豪華メンバーたちが共闘! 『ドラゴンボール』ファンはもちろん、アクションゲーム好きにも刺さる、遊び応えのある作品になっている。

オンラインマルチプレイに特化した意欲作

 本作のマルチプレイはオンラインのみ対応。つまり、ほかのプレイヤーと遊ぶには、オンライン環境が必須になっています。ここ最近の通信対戦に特化したゲームといえば、オンライン環境で遊ぶことが前提になりつつありますが、この作品ほど、すっぱりとその方向に特化しているゲームはなかなかありません。

 この仕様を聞いたときは、なぜオフラインで並んでふたりで遊べるようにしなかったのかと思っていたのですが、実際に遊んでみるとすぐに、この作品の醍醐味である縦横無尽の動きと視点移動は、ひとり一画面の図式でしか表現し得ないものであることがわかりました。ゲーム画面の中のキャラクターの、一挙一動がこれほど『ドラゴンボール』らしいゲームというのを、僕はほかに知りません。『ドラゴンボール』のバトル描写の最大の魅力といってもいい、多彩でスピーディなアクションを、視覚的にがっつりと楽しめるという点で、このゲームは抜きん出た個性を持っています。

 オフラインでの多人数プレイを行うために、窮屈な画面分割の手法を盛り込んでくる作品も少なくありませんが、この作品は、ひとり一画面で贅沢に、爽快感溢れるアクションを楽しむという、思い切りの良い作りになっています。

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▲『ドラゴンボール』のアクションが、アニメさながらの躍動感でゲームに落とし込まれている。お気に入りのキャラクターを心地よく操作できるのも、本作の魅力のひとつだ。

本作のテーマ、共闘をトコトン楽しむ

 『ドラゴンボール』シリーズのゲーム作品でオンラインマルチプレイに特化したものといえば、アーケードタイトルの『ドラゴンボールZENKAIバトルロイヤル』を思い浮かべるかたも多いかもしれませんが、この作品と本作はまた、ちょっと違った方向性の作品になっています。対戦を主軸にした『ドラゴンボールZENKAIバトルロイヤル』に対して、本作は“共闘”をテーマに掲げた作品となっており、オンラインのプレイヤーたちと協力して行うミッションモードや、チームバトルモードが見所のひとつになっています。『ドラゴンボール』のアクションゲームというと、対戦に特化した作品が多く、誰とマッチングするかわからないオンライン対戦というとさらに敷居が高く感じる作品が多いかもしれませんが、一緒に協力するというところに面白さが詰め込まれているミッションモードなら、気軽に遊べるという人も多いのではないでしょうか。

『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_05
▲オンライン上のプレイヤーたちと一緒に遊べるマルチミッションには、共闘の面白さが詰め込まれている。4人1組のチームで力を合わせて、敵を倒すのだ。また、参加人数が4人未満の場合は、CPUキャラクターを共闘させることも可能。

 ミッションモードのミッション数は約60。一通り遊ぶだけでも、かなりのボリュームになっています。サイヤ人編、セル編、魔人ブウ編……と原作の世界観をベースにしたさまざまなバトルが用意されていて、途中にはいくつか、敵側視点でのミッションもあるので、多くのキャラクターを操作しつつ本作の基本を学ぶことができるのも嬉しいところです。本作の操作自体は、ボタン入力の組み合わせで行うものがほとんど。キャラクターごとに難しい入力を覚えるといったことはないので、アクションゲームが苦手という人でも、気軽にプレイできるようになっています。

 そして、このミッションモードで、是非とも体験してもらいたいのが、大猿化したべジータ、ヒルデガーンのような超大型の敵とのバトル。フィールド狭しと暴れまわる巨大な敵に対して、積極的に打撃のラッシュを繰り出すもよし、仲間をサポートするように光線技を打つのもよし、いろいろな戦略を組み合わせるこのバトルでは、オンラインアクションRPGのような共闘を楽しむことができます。

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▲大猿化したべジータ、悟飯、ヒルデガーンなどが超大型の敵として登場。全力の攻撃を叩き込み、巨躯を沈めるのだ!

 ミッションモードをクリアーしていくことで、キャラクターが増えたり、キャラクターの能力を拡張できるカスタマイズ要素が拡張されていくのですが、登場するキャラクターのセレクトも、『ドラゴンボール』ファンを納得させてくれるものになっています。スーパーサイヤ人孫悟空、超サイヤ人2孫悟空など、悟空だけでも数パターンのキャラクターが参戦していますが、これらは別キャラクターとしてしっかり作りこまれていて、同じ悟空でも、キャラクターが変わるだけで全く違ったアクションが楽しめます。ピッコロ、べジータ、トランクスといった人気キャラクターたちはもちろん、フリーザ、ブウ、セル、ブロリーなど、強敵たちも個性豊かな動きでバトルを盛り上げてくれるんです。個人的に嬉しかったのは、『ドラゴンボールZ 超武闘伝3』でメインキャラクターとして使っていた魔王ダーブラが登場していること。原作では、魔人ブウの引き立て役として散ってしまったこの魔王様ですが、剣や槍を瞬時に取り出して闘う非常にスタイリッシュなキャラクターなんですよ。

『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_08
『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_09
▲昨年公開された映画『ドラゴンボールZ 神と神』から、超サイヤ人ゴッド 孫悟空、破壊神ビルスが登場。彼らの圧倒的な攻撃能力は、ゲームの世界でも忠実に再現されている。

インプレッション第二回はチームバトルに挑戦

 一通りミッションモードを遊んで、バトルの基本も身についたはず! ということで、次はいよいよチームバトルに参戦。ミッションモードはクリアーしつつ進んでいるものの、クリアー成績がそれほど良くなかったため、アイテム購入に必要なDP(ドラゴンボールポイント)があまり溜まっていないという悲しい事態になっていますが、それは後々コンプリートを目指すとして、まずは煽ればすぐにノッてくる、対戦アクションゲーム好きの編集者やライターたちに「おれのダーブラと勝負せいや!」と声をかけてみたところ、すぐに仲間うちによるチームバトルの開催が決定。次のインプレッションでは、そのバトルの模様とバトルのコツについてお届けする予定です。お楽しみに!

『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』プレイインプレッション【前編】_10
▲ほかのプレイヤーのミッションにも、気軽にオンラインプレイで参加できる。筆者も、遅れて始めた編集者やライターのミッションを手伝いながら、DP(ゲーム内でアイテムを購入できるポイント)を稼いでいくつもり。筆者のよく使うキャラクターは、魔王ダーブラです。

■著者紹介:浅葉たいが

インテリアデザイン会社所属のゲームライター。ロールプレイングゲーム、2D対戦格闘ゲーム、アドベンチャーゲームジャンルの記事製作、書籍企画などを手がける。趣味はアニメ、ゲーム関連グッズのコレクション。


『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z』
メーカー バンダイナムコゲームス
対応機種 PS3プレイステーション3 / X360Xbox 360 / PSVPlayStation Vita
発売日 2014年1月23日
価格 PS3、Xbox 360:7480円[税込] PS Vita:6480円[税込]
ジャンル チーム乱戦アクション