“高知x鳥取”イベント待望の第2弾!
2013年10月14日、東京・秋葉原のベルサール秋葉原にて、イベント“高知x鳥取 まんが王国会議 in AKIBA”が開催された。高知県と鳥取県はともにマンガ家を多数輩出している県で、3月24日にマンガを切り口とした“友好通商条約”を締結。力を合わせて地域新興を進めていくことを、前回のイベント“まんがの聖地と呼ばれたい! 高知×鳥取 in AKIBA”で発表した(⇒記事はコチラ)。
今回のイベントは、そんな“高知x鳥取”の第2弾となるもの。両県の知事をはじめ、ゆかりのある豪華ゲストが登場。ご当地トークやライブイベントなど、さまざまなステージを通じて両県の魅力をアピールしたのだ。
多彩なステージイベントが開催!
ここからは、ステージイベントをピックアップして紹介していこう。最初に行われたのは、ご当地アイドルたちのライブイベント。“土佐おもてなし勤王党”、“はちきんガールズ”、“バードプリンセス”、“Chelip”が登場し、ご当地ソングを激しいダンスとともに歌い上げたのだ。
高知県の“土佐おもてなし勤王党”は、幕末で活躍した坂本龍馬や武市半平太、岩崎弥太郎ら6名が現代に蘇った……という設定のユニット。普段はJR高知駅前で活動しているとのことだ。
高知県の“はちきんガールズ”は、熱唱したご当地ソング“カラダノミカタ・ジンジャー”にちなんで「高知には(バスケットボールぐらいの)巨大なしょうががあります!」、「海洋堂さんのホビー館もありますよ」と、高知県のアピールを積極的に行っていた。
鳥取県の“Chelip”は、昨年開催されたイベント“国際まんが博”がきっかけでデビューしたふたり組のアイドル。ユニット名は“チェリー”と“リップ”の造語なんだとか。
“まんが王国とっとり”のPRキャラバン隊、“バードプリンセス”も登場。姫たちがご当地ソングを熱唱しつつ、おつきの騎士であるふらいさんが軽快なトークで会場を沸かせていた。
続いて行われたのは、声優トークステージ。明坂聡美さん、沖佳苗さん、近藤孝行さん、若林直美さんが県ゆかりの声優として登場。暮らしたときの思い出や県の魅力、ご当地あるある、といったトークをくり広げたのだ。
“子どもの頃の過ごしかた”というテーマでは、若林直美さんは「自然が豊かで、野生児のように育っていました。裏山で遊んだり、神社の下に潜り込んだり……」と、当時の思い出を語ってくれた。近藤孝行さんは、じつは当時は気合いの入った学生だったそうで、先日イベントで地元に戻ったとき、当時の友達や知り合いに驚かれたそうだ。
沖佳苗さんは、なんと子どものころ「隣の山でナイフを使って弓矢を自作し、遊んでいた」という衝撃のエピソードを告白。戦隊ドラマ『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の“プテラレンジャー”に憧れ、その影響で弓矢を作ったと語る。明坂聡美さんは、ご両親の実家が高知にあるそうで、そこにある山で山菜を採ったり、名産のゆずを使った料理を堪能した、といった思い出話を語ってくれた。
続いて行われたのは、“クロス取材まんがレポート”。これは前回のイベントで提案された、マンガを使った文化交流の一案。鳥取県のマンガ家が高知県へ、高知県のマンガ家が鳥取県へそれぞれ旅行し、現地で体感した魅力をマンガでレポートする、という内容だ。
本イベントに登場したのは、高知県知事の尾崎正直氏、鳥取県知事の平井伸治氏および、レポートマンガを担当した寺西竜也先生、くさか里樹先生が登壇。さらに県ゆかりのゲストとして声優の島本須美さん、下田麻美さんが登場、それぞれのレポートマンガにアフレコしてくれたのだ。
また高知県は、外でお酒を飲む金額が全国トップクラスという酒豪の県。沖佳苗さんは「同窓会でひとりに瓶ビールが1本ずつ出されたが、みな5分であけてしまった」と、お酒に関するエピソードを語ってくれた。明坂聡美さんはご両親が毎日ビールを2缶ほど呑むそうで、「呑まないという習慣があることに驚いた」とコメント。ご自身も成人したときに試しに呑んでみたところ、サワーを30杯ほど呑めてしまったと、高知県の血を引いていることを語ってくれた。
その後も「両県にはセブンイレブンが存在しない」、「通学に使っていた電車の路線名が“因美線”という珍しい名前」など、あるあるネタやご当地トークをくり広げ、会場は大いに盛り上がった。
くさか里樹先生は、鳥取県を取材。“水木しげるロード”や源泉かけ流しの温泉、鳥取砂丘でのパラグライダー体験など、鳥取県の魅力をさまざまな角度からレポートしてくれた。また鳥取県でいちばん驚いたのは日本海とのこと。日本海といえば断崖絶壁に荒波というイメージがあるが、鳥取県の日本海はとてもさわやかだったそうだ。平井知事は「じつは海の透明度が、宮古島と並んで日本一。飛行機からでも底が見えます」と、鳥取県の魅力をアピールしていた。
寺西竜也先生は、高知県を取材。“横山隆一記念まんが館”や桂浜、よさこい祭りにカツオのたたき、土佐の赤牛など、これまた高知県の魅力をたっぷりとマンガで紹介してくれた。また案内担当の女性が終始急いでいたり、「赤牛ってどんな牛?」と味を尋ねたのに、「人なつっこい」、「呼ぶと寄ってくる」なんて返答されたなど、高知の人も描写していた。尾崎知事は「自然や食べ物だけでなく、高知の人の特長もうまく表現してくれた。寺西先生には本当に感謝」と感想を語ってくれた。
この後も声優トークステージの第2部、「まんがによる地域活性化」昼から生討論など、さまざまなステージイベントが開催。会場は終始賑わいを見せていたのだ。
また会場では物販も行われていた。ご当地グッズのほかに名産の屋台も出店しており、とくにイカ焼きとサバサンドの屋台には終始長蛇の列ができるほどの人気。そのしょっぱ香ばしい空気はステージ会場を席巻し、正直ステージに集中できなくなるほどであった。
イベントスタッフによると、前回よりも来場者は数倍に増えているとのことで、本企画/イベントの発展に大きな期待が持てる。もし次回があるとしたら、ぜひとも足を運んでみてはいかがだろうか。
ちなみに本イベントはニコニコ生放送で中継が行われた。全貌を見たいという人はそちらもチェックしてみるといいだろう。
(取材・文:ライター/喫茶板東)