宇宙人を巨大な武器でフルボッコ! やみつきになる爽快感

 2013年6月11日~13日(米国時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大級のゲーム見本市E3 2013(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ 2013)。任天堂ブースにて試遊できたWii U用ソフト『The Wonderful 101(ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン)』(2013年8月24日発売予定)のプレイリポートをお届けする。

 去年のE3では、『Project P-100』というタイトルで出展されていて、そのときの模様は(こちら)の記事でリポートしている。小さいキャラクターがワラワラと固まって動くので、今年もパッと見、「ピ、ピ○ミン的な何かか……?」と思ってしまわれないか勝手に心配していたのだが、まったくどうでもいい杞憂でした。海外の方々は、コレがテンポのいい爽快アクションであることがすぐにわかったようで、派手な演出に「ワオワオ!(喜)」。

 本作は、ワンダ・レッド率いるヒーローたちが、合体して巨大な武器に変身する能力“Unite Morph(ユナイトモーフ)”を使って、宇宙からの侵略者に戦いを挑むアクションゲーム。操作は、Wii U GamePadの左スティックが移動、Xボタンが基本攻撃のTeam Attack、AボタンがUnite Morph。Bボタンでジャンプし、Yボタン+左スティックでダッシュ、Lボタンでガード、Rボタンで回避ができる。右スティックを倒すと引けるライン、Wonder Linerで図形を描いて、AボタンでUnite Morphを行うと、ヒーローたちが巨大な拳や剣に合体変身(図形を描いた後、Aボタンで決定するのにマゴつくと台無しになるので、素早い操作が必要)。さらにAボタンをバンバン押せば、合体した状態でド派手な攻撃をくり出せる。これが本作における花形の攻撃手段で、今年は去年見られた巨大な拳や剣、銃のほか、ムチの形に合体できた。

▲ヒーローの皆さん。それぞれ固有のUnite Morphを持っていて、赤=拳、青=剣、デブもとい緑=銃、紫(ピンク?)=ムチ。イラストを見ると、ハンマーやカギ爪を装備しているヒーローもいらっしゃる。

 Wonder Linerで図形を描くときは、たとえば拳に変わる円を描けば赤、剣に変身する直線を引けば青というように、事前にどのUnite Morphが発動するかが色によってわかる仕組み。どのUnite Morphでもない場合は、虹色のラインになる。ステージの各所には「HELP!」状態の一般市民がいて、彼らの近くで虹色の線を引くと救出が可能。救出した市民はヒーローの集団に加わり、仲間がどんどん増えていく。
 
 仲間が増えると、Unite Morphも強力に。剣ならすげーデカくなるし、銃ならゴツい銃に変身できるようになる。ただし、Unite Morph中に手痛い一撃を受けると、仲間がすごい勢いであたりに散らばり失神。その場合は、急いで仲間をかき集めることに。相手の動きをよく見て、攻めるときは攻め、引くときは引く。ザコとの戦いであっても、そうしたメリハリがよく利いていて、油断しているとけっこう痛い目に遭う。

▲試遊で変身できた4つのUnite Morph。
▲剣でカギを外してウォータースライダーから水を出したり、拳で歯車を回して観覧車を動かしたりと、特定のギミックの起動にもUnite Morphを使用する。
▲武器だけでなく、グライダー的なものに変身することも可能。飛びかたはちょっと頼りない。
▲ボスによっては特定のUnite Morphが超有効な場合があり、それを探すのが攻略の鍵。試遊で戦えた丸っこいボスは、ムチでしばくと装甲を剥がしていくことができた。

 また、今回の試遊ではマルチプレイが可能で、最大5人での協力プレイが楽しめた。協力と言っても最終的にはスコアを競うので、連携して何かをする、という形ではない。基本的には、出てくる敵を殲滅していけばオーケーというシンプルな仕組みだった。本作は、キャラクターの表示が小さいので、Unite Morphやエフェクトがとにかく派手にできている。なもんで、5人もそんな奴らが動いていて、同じような場所に集まっちゃうと、もう何がなんだかわからない。もっと小さいモニターでプレイしたら、どうなってしまうのか。でも、そんなときの「なんかわかんないけど攻撃しとけばいっか! 祭りだ祭りだ!」感覚が逆に楽しかったりも(笑)。

▲シングルプレイと比べてゲージ類が少なく、画面構成がシンプル。
▲ステージの最後にスコア発表。

 キャラクターは小さいのに、攻撃時のモーションやエフェクト、SEなどでガッツリと爽快感を得られるのは、さすが『ビューティフル ジョー』などの骨太アクションを手掛けてきた神谷英樹氏のゲームといったところ。Unite Morphでのギミック起動に頭を悩ませたり、強めのボスが現れると「ぐぬぬ」となるけれど、必ず攻略法があって、それが見つかるとすっごくうれしい。飽きさせない構成で盛りだくさん感もあり、手にして損はない作品だと確信できました。みんな、『ピクミン3』もいいけど、『The Wonderful 101(ザ・ワンダフル ワン・オー・ワン)』もね!!