『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』北瀬・鳥山両氏に直撃【E3 2013】

2013年6月11日~13日(米国時間)に、アメリカ・ロサンゼルスで開催中の世界最大級のゲーム見本市E3 2013(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ 2013)。同イベントのスクウェア・エニックスブースに出展されている『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』(以下、『LRFFXIII』)について、プロデューサーの北瀬佳範氏と、ディレクターの鳥山求氏にお話をうかがった。

●ライトニングサーガ集大成!

 2013年6月11日~13日(米国時間)に、アメリカ・ロサンゼルスで開催中の世界最大級のゲーム見本市E3 2013(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ 2013)。同イベントのスクウェア・エニックスブースに出展されている『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』(以下、『LRFFXIII』)について、プロデューサーの北瀬佳範氏と、ディレクターの鳥山求氏にお話をうかがった。

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 なお、こちらのインタビューについては、後日内容を追加した完全版を掲載予定。


■ユスナーンの太守、スノウ

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ディレクター:鳥山求氏(左)、プロデューサー:北瀬佳範氏(右)

――まずは、公開されたトレーラーについておうかがいします。スノウは衣装や表情などがだいぶ変わりましたね。

鳥山求氏(以下、鳥山) いつまでも“熱血まる出し”のキャラではないと(笑)。もちろん、熱い思いは秘めているのですが、それを表面には出しません。彼が振るう斧も、それを象徴するかのように氷で覆われています。シリアスでダークなキャラクターになっていますよ。

北瀬佳範氏(以下、北瀬) デザインは、キャラクターデザインを担当している野村(哲也氏)が起こしています。前作の主人公であるノエルも、少し色味がダーク寄りになっていて、武器も変わっています。

――ふたりとも、500年の時を経て大きく変化しているんですね。トレーラーでは、スノウがライトニングと戦ったり、彼の腕に“ルシ”の紋章が浮き出たりと、気になるシーンが見られました。

鳥山 前作で、唯一ルシとして残されていたのがスノウでしたが、彼はいまだルシのままです。ルシの力を使って、太守として“ユスナーン”という大陸を守っています。

――何から大陸を守っているんですか?

鳥山 モンスターもいますが、人間どうしの争いからですね。ユスナーンには、この世界に生活物資を供給する、唯一の“ファルシ”がいます。スノウは、その物資の配分を決める役も担っているんです。この街が正常に機能しないと世界全体が滅んでしまうので、スノウはさまざまな悪意からファルシを守ることで、大陸を守護しています。

――使命を果たせばクリスタルに、使命を果たさなければ魔物に、というのがルシの行く末でした。スノウがどうなるのか、気になるところです。ところで、ルクセリオに住む人々は神に祈りながら静かに終わりを待っていますが、ユスナーンの住人は正反対で、にぎやかな暮らしをしているようですね。

鳥山 ユスナーンは、退廃のなかでの貴族的な絢爛を象徴する、現実世界で言うならルネサンス期のような文化を中心に、エスニックな中東地域の雰囲気もあるような街で、ファルシの恩恵によって物資が豊富にあります。そのため、「どうせ世界は滅びるんだから、楽しくやろうぜ」という享楽的な人が多い。物資を平等に分けているつもりでも貧富の差が生まれてしまうなど、影の部分もあります。


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▲神に近しい偉大なる存在、ファルシによって選ばれ、印とともに強大な力を得た者のことをルシと呼ぶ。スノウの腕の印は、以前と比べて形が変化しており、使命を果たすまでの期限が間近に迫っていることを示している。

■“ノックアウト”システムと勝利ポーズに注目のバトル

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――E3 2013に出展された試遊版について、どういったところを見せるためのものなのか、コンセプトをお聞かせください。

北瀬 スタイルチェンジを搭載し、バトルが新しくなりました、ということをお伝えするための試遊版です。本来なら、ワールドの構成や、広大で自由に移動できるフィールド、時間の流れに沿って息づいている世界など、『LRFFXIII』にはさまざまな新要素があるのですが、すべてを短い時間で伝えることはできないので、今回はバトルに絞りました。

鳥山 今回触っていただいたのは、製品版の序盤の部分になります。オープニングムービーの直後から始まる、ユスナーンでのエピソードです。スタイルチェンジという新しいバトルを、チュートリアルを交えながら体験できるようになっています。

――試遊版をプレイさせていただきましたが、だいぶアクション寄りに踏み切った印象がありました。

鳥山 いままでパーティーメンバーは3人でしたが、今回はライトニングひとりのバトルになっているので、集中して操作ができるようになりました。そのぶん、プレイヤーのスキルを活かしやすい、アクション性も取り入れたシステムになっています。

北瀬 確かに、じっくりとコマンドを選ぶ形ではないですし、敵の攻撃に合わせてジャストガードする、という要素もありますので、従来のバトルよりはタイミングが重要になる部分もあります。ですが、今回のシステムは、あくまでもコマンド形式のRPGの延長上にあるもの、と思っています。アクションゲームのように、タイミングでの勝負がメインになるのではなくて、敵の出かたを見ながら対応して戦えるという戦略性の部分が強いので。

――バトルでは、前作の“チェーン&ブレイク”にあたる“ノックアウト”をいかに狙うのかが鍵になりそうですが、以前のバージョンからはUI(ユーザーインターフェース)が変わりましたね。敵のHPゲージの背後に青色の波形が表示されていて、弱点属性の攻撃を当てると、その波が一瞬赤くなる。攻撃を続けるとその波が大きくなっていって、ノックアウトするという。

鳥山 以前のバージョンでは、弱点属性の攻撃を当てると、それが小さいステータスアイコンで開示される仕組みでした。UI変更後は、ノックアウトの目安となる“ノックアウトウェーブ”という波形が表示されるようになっています。モンスターは複数の弱点を持っていますが、それらの弱点を突いたときの反応を、ノックアウトウェーブで総合的に表現しています。

――試遊版の最後には、“Zaltys”というドラゴンとの戦闘がありました。サンダーなどの魔法をくり返すことでツノが折れましたが、中ボスにはそういったギミックが?

鳥山 ボスに限らず、各ワールドにはアクセントになる比較的強いモンスターがいます。そういったモンスターは、ツノが折れたり尻尾が切れたりする“部位破壊”の要素があり、それによって攻撃力の低下や特定の技の封じ込めを狙えます。なお、アクセントモンスターは、倒すと“★”の数でリザルトランクが表示されるのですが、そのスコアをユーザーどうしで競えるような機能も搭載しています。短時間で倒したり、ノックアウトすることで高スコアを得られるので、いかに戦いかたを工夫していくか、攻略のし甲斐があると思いますよ。


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▲試遊版で戦えたZaltys。スノウを追うライトニングの前に謎の少女ルミナが現れ、突如このドラゴンをけしかけてくる。

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――魔法などのエフェクトがだいぶ変わっていて、見た目の新鮮さがあるのも印象的でした。とくにブリザラは、毎回軌道が変わるほか、氷の表現が本当にキレイで。

鳥山 『LRFFXIII』は、ライトニングの衣装やモーションが変わっていますし、モンスターの一部を流用しているくらいで、フィールドマップやエフェクトなどは一新しているんですよ。

北瀬 エフェクトに関しては、3作目という制約のなかで、一般の方が見ても「変わったな」と思うものを目指す、というテーマを掲げています。いまのお話を聞いて、担当スタッフも非常に喜ぶと思います(笑)。

――ぜひ、お伝えください(笑)。戦闘後の勝利ポーズも凝っていて、見た目の華やかさがありますね。ほかのポーズも見てみたくなりました。

北瀬 ライトニングのウェアは、十数種類の系統に分かれているのですが、勝利時のポーズやボイスは、その系統ごとに決まっています。


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――そんなにあるんですね。試遊では、腕を上げて脇を見せるセクシー勝利ポーズ見たさに、トドメを指す直前にウェアをチェンジしていました(笑)。

鳥山 解放者の衣装の“ヒラリズム”に続き、“わきわきライト様”と呼んでいたんですが、あのポーズは世界最大級のゲームショーであるE3向けのサービスです。……ちょっとやりすぎたかな(笑)。製品版では、ライトニングらしいポーズに修正予定なので、E3会場限定のレアなセクシーポーズということになります。


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▲ヒラリズムとは、ライトニングが最初に着用している衣装“アンビバレンス”が、静止しているときはそうは見えなかったのに、動いているところを見たら、裾などがヒラヒラして意外と露出が多かったことから鳥山氏が発した言葉。端的に言うなら衣装がヒラヒラすることによるチラリズム。

――確かにちょっと大胆すぎましたかね(笑)。それと……若干、胸揺れがあったような気がするんですが……。

北瀬 それも、ウェアの系統によって違うみたいです。鎧などだとわかりませんが、露出の多いウェアだと多少揺れるのかな?(笑)。ライトニングの魅力を引き立てるウェアは、たくさんご用意しています。

鳥山 ウェアは、スクウェア・エニックス メンバーズとの連動やコラボレーション用のものなども含めると、80種類ほど作っています。今回は、プリレンダリングのムービーがほとんどなく、リアルタイムでのイベントがほとんどなので、好きな衣装を反映することができるのも、楽しみのひとつになりますよ。


■ゲームの自由度は高いがライトニングには門限が!?

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――『LRFFXIII』では、持ち歩けるアイテムの数が少なく、アイテムは希少品の部類に入ります。回復が、かなりきびしいのでは?

鳥山 そうですね。これまでのシリーズの感覚からすると相当シビアですが、ポーションなどのアイテムのほかにも、街の食堂で食事をしたり、宿屋に泊まることなどでも回復はできるので、手段を選んでもらえればと。現在のバージョンはギルも貯まりづらく、貧乏旅行状態なので、宿屋にはなかなか泊まれないですけれど(笑)。開発チームでは、このデザインポリシーを“阿部ノミクス”と呼んでいます。今作は節約が重要なんです!

――ゲームデザインディレクターの阿部(雄仁)さんの指針なんですね。阿部ノミクス、もうちょっと生活を楽にしてほしいです(笑)。バトルは、エンカウント時に敵を攻撃できればアドバンテージを得られますが、接触してバトルに入るとこちらのHPが減った状態から始まります。そういったところからも、HPの管理がきびしすぎるように感じるのですが。

北瀬 現在、最後まで通してプレイできるようになっていて、そのあたりは調整しているところです。ただ、これはたとえなのですが、『DARK SOULS(ダークソウル)』のようなシビアなゲーム性も、ありと言えばありかなと。

――いままで、『FF』は大きなタイトルであるがゆえに、あらゆるユーザー層をフォローするような間口の広さを意識されていましたよね。そういった難易度の設定は、3作目だからこそできるチャレンジ、ということですか?

北瀬 それだけではなく、今回は自由度が高く、『FFXIII』のように、どこかのバトルでつまづいたらストーリーを先に進めるのが難しくなる、という作りではないんです。そのため、尖ったバランスでも成り立つのではないかと思っています。まあ、バランスを取る時間はこれまでの作品よりも長めにあるので、今後の調整次第ですね。

――その“自由度が高い”ゲームデザインというのは、具体的にはどういうことですか?

鳥山 ライトニングがいちばん最初に降り立つユスナーンと、その後に向かうルクセリオの導入部までは、チュートリアルとしてルートが決まっているのですが、そこから先は、どの大陸からでも攻略できるんです。

――ルクセリオをすべて攻略してから、ほかの大陸に行く、というわけではないと。

北瀬 以前はそういうバランスだったのですが、ひとつの大陸を集中して攻略する形だと、待ち時間の発生などでテンポの悪いゲームプレイになってしまって。なので現在は、大陸間の移動手段を増やし、NPCの台詞での誘導などを追加していって、大陸を渡り歩きながら遊ぶゲーム性になってきています。やはり、大陸間の移動をしつつ遊ぶほうが、断然おもしろいんですよね。じつは、ルクセリオの物語を通しで遊べるようになったときに、最短ルートでの攻略にチャレンジしてみたんです。そうするには、ホープのところへ帰る前にクリアーしないと、クエストの発生タイミングの都合でつぎの夜まで待たなくてはならないので、超特急でクリアーしました。でも、やってみたら、これが味気なくて。

――すみません、“ホープのところへ帰る”って、何のことですか?

北瀬 ああ、毎朝6時に、ホープのところに帰らなきゃいけないんです、ライトニング。プレイに夢中になっていると、ホープに呼び戻される(笑)。

――えっ、門限!? ライトニングは、なぜホープのところへ?

鳥山 わかりやすく言えば、“クエストをこれだけクリアーして、人々の魂を救いました”という成果をホープに報告するためです。そうすると、世界の残り時間が増える。世界の寿命は、ホープのところでしか延ばせないんです。ちなみに、世界を救うまでの期限は“13日”とお伝えしていますが、厳密に言うと、最初は残り時間7日のところからスタートして、さまざまなクエストをクリアーしていくうちに、13日まで延ばせるようになるんですよ。

――ホープは、ナビゲーションのほかに、そういった役割も持っているんですね。彼はどこにいるんですか?

鳥山 “箱舟”と呼ばれる特殊な空間にいて、ライトニングを見守っています。呼び戻されることで時間をロスするなどのデメリットはありません。また、ホープのところへ戻ると、ライトニングのHPやGP(グローリーポイント)が回復します。ですので、「そろそろホープに呼び戻されるから、食事で回復するのはやめておこう」といったこともあると思いますよ。


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▲こちらは、『FFXIII-2』のホープ。『LRFFXIII』では、ライトニングのよき補佐役として、彼女の旅をサポートする。

■ボリュームは最終作にふさわしいフィナーレサイズ!

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――現在、最初から最後まで、通してプレイできる状況とのことですが、何時間ほどのボリュームですか?

北瀬 私はまだ自分で最後までプレイできていないのですが、前2作と同等のボリュームになっていると思います。

鳥山 開発初期は、クリアーまでは短めで、何周も遊ぶようなイメージだったのですが、やはり最終作ということでボリュームが増えてきて……(苦笑)。

北瀬 周回プレイが基本になっているのは変わらないんですけれどね。

――現在、開発状況は何%くらいか、教えてください。

鳥山 70%です。グラフィックがフィックスする段階にきていますね。前作からだいぶシステムが変わっているので、調整の時間を長くとっています。

――今回も、ダウンロードコンテンツはあるのでしょうか?

北瀬 まだ未定です。ひとつ言えるのは、前作のような追加エピソードはまったく考えていないということです。今作は、本編のみで物語が完全に完結します。これは断言します。しかし、ゲームプレイの幅を広げるバトルアイテムなどは、検討するかもしれません。

――それでは最後に、ユーザーへメッセージをお願いします。

北瀬 2013年秋発売予定と発表していましたが、11月21日にリリースすることが決定しました。……ぎりぎり秋、ですかね(苦笑)。これは、開発が遅れたわけではなく、今年は『X/X-2 HDリマスター』や『XIV』といった『FF』シリーズのリリースが複数ありますので、各タイトルを遊んでいただけるようにバランスをとってこの日付になりました。『LRFFXIII』は、今世代のハードの集大成となるタイトルとなりますので、ご期待ください。また、7月18日には、『FFXIII-2 デジタルコンテンツセレクション』と『アルティメットヒッツ FFXIII-2』が発売されます。そちらを遊びながら、お待ちいただければと思います。

鳥山 ひとつのハードで、『FF』を3タイトル作るというのは初めての経験です。『LRFFXIII』は、現行機の性能を使いきって作った、まさに集大成のタイトル。『FFXIII』や『XIII-2』よりリッチになっているカットシーンもあります。とてもかっこよく美しいライトニングをお見せできますので、楽しみにしていてください。


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(C)2013 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA
※画面は開発中のものです。

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