東京エリアの代表者が決定!

 アークシステムワークスによる、同社のアーケード版対戦格闘ゲームの全国大会“ARC REVOLUTION CUP(アークレボリューションカップ)”、通称“あーくれぼ”の予選大会が2013年2月16日より全国のゲームセンターにて開催中。予選第2週となった2月23日、24日には、全国各地で予選通過者を決定する“エリア決勝”が開催された。今回は、東京の秋葉原で行われた『ブレイブルー クロノファンタズマ』と『ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール』のエリア決勝の模様をリポートする。

アーク格ゲーの祭典“あーくれぼ”『ブレイブルー』&『ギルティギア』東京エリア決勝の模様をリポート【ARC REVOLUTION CUP】_01

■ARC REVOLUTION CUPとは?
 ARC REVOLUTION CUP(アークレボリューションカップ)、通称あーくれぼは、『ブレイブルー クロノファンタズマ』、『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』、『ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール』というアークシステムワークスの3タイトルを競技種目とした、国内最大規模のアーケード版対戦格闘ゲームの全国大会。全国各地のゲームセンターで開催される店舗予選、店舗予選勝者が集うエリア決勝を勝ち抜くと、2013年5月19日に開催される同社の創立25周年記念イベント“ARC SYSTEM WORKS FESTIVAL(アークフェス)”内で実施予定の決勝大会に出場できる。なお、同大会はトーナメント方式で、各タイトルの最強を決めるべく1on1の試合形式が採用されている。

【ARC REVOLUTION CUP概要】
◇大会名称:ARC REVOLUTION CUP(アーク レボリューション カップ)
◇競技種目:
・BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA(ブレイブルー クロノファンタズマ)
・ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
・GUILTY GEAR XX ΛCORE PLUS R(ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール)
◇予選大会:2013年2月16日(土)~2013年4月21日(日)
◇会場:全国の予選実施店舗
 ※詳細は、公式サイトの予選店舗スケジュールをご覧ください。
◇全国決勝大会:2013年5月19日(日)
 会場:パシフィコ横浜 国立大ホール
 (ARC SYSTEM WORKS FESTIVAL(アークフェス)内に実施)
◇主催:アークシステムワークス
◇公式サイトはこちら

『ブレイブルー クロノファンタズマ』秋葉原Hey店舗予選&エリア決勝

 2013年2月24日、秋葉原のゲームセンターHeyにて、『ブレイブルー クロノファンタズマ』の店舗予選と東京エリア1の決勝大会が開催された。同店舗の予選大会には開店前から大会参加枠数を大きく上回る数のプレイヤーが集まり、キャンセル待ちが発生するほどの盛り上がりを見せていた。そんな予選大会を勝ち抜いたのは、全国段位ランキング1位の“いさ選手”(タオカカ18段)。タオカカは高い機動力で相手を惑わし、まとわりつきながら戦う戦法が強力なのだが、その半面体力が少ないというテクニカルなキャラクターだ。いさ選手は、そのキャラクター性能を存分に引き出し、前回公式大会“ぶるれぼ”優勝メンバーの“ソウジ選手”(アラクネ17段)、全一マコト使いと呼び声の高い“ごろ選手”(マコト17段)といった優勝候補を直接撃破して店舗予選を通過。18段という現在最高段位の実力をいかんなく発揮していた。

※段位情報は2013年2月25日現在、プレイヤーズギルドに反映されているものです。

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 店舗予選に続いて行われた東京エリア1のエリア決勝大会は、セガ神楽坂代表の“あばれんじゃー選手”(ミュー16段)、ハイテクセガ渋谷代表の“馬の骨選手”(ヴァルケンハイン16段)、モナコ中野代表の“くどうまなぶ。選手”(ツバキ)、Hey代表のいさ選手(タオカカ18段)の4名によるトーナメント形式で行われた。

1回戦1試合目は、あばれんじゃー選手対くどうまなぶ。選手の対決。あばれんじゃー選手は「大会前の野試合ではまったく勝てなかった」という相手、くどうまなぶ。選手に対して、1ラウンド先制されながらも心を折らずに粘り、逆転勝ちを収める。2試合目の馬の骨選手対いさ選手は、お互いに機動力を活かして動き回るハイスピードな試合展開に。常人には何が起こっているのかもわからないような、高速の駆け引きがくり返される名勝負を、馬の骨選手が制して決勝進出を決めた。

決勝は、秋葉原の同じゲームセンターに通っているというあばれんじゃー選手と馬の骨選手という“アキバ勢”どうしの対決に。大会後に「ヴァルケンハイン対策は万全でした」と語っていたあばれんじゃー選手は、セガ神楽坂予選の決勝戦と同じく、“シュタインズガンナー”というオブジェクトを設置し、オブジェクトから発射されるレーザーを攻めの起点にするという戦法。そこから馬の骨選手の突進攻撃を“立ちC”で止めたり、ジャンプ攻撃を“6A”などで迎撃したり、無敵技の“ツヌグイ”で切り返すなど、ヴァルケンハインの攻めをうまくさばいていた。いったんはリードを許すものの、最後まで諦めずに戦ったあばれんじゃー選手が見事に東京エリア決勝を勝ち抜き、本戦出場の切符を獲得した。なお、決勝戦の模様は動画に収めたので、ぜひ会場の雰囲気を味わってもらいたい。

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【エリア決勝、決勝戦:あばれんじゃー選手対馬の骨選手】

『ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール』東京レジャーランド秋葉原1号館店舗予選&エリア決勝

 『ブレイブルー』と同日(2013年2月24日)、東京レジャーランド秋葉原1号館にて、『ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール』の店舗予選と東京エリア決勝が開催された。店舗予選は、闘劇で優勝経験のあるKA2選手(紗夢)、シリーズ作品で数々の実績を持つJ.T選手(ミリア)、独特の戦い方で多くのプレイヤーを魅了するオチアイ選手(ポチョムキン)、えんどー選手(チップ)など、まさに、関東強豪『ギルティ』プレイヤーオールスターといった面々が勢ぞろいしたハイレベルな大会となった。

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多くのプレイヤー同士が顔見知りということもあって、選手同士の声かけなども積極的に行われていた。

店舗予選で特に印象的だったのは、強豪プレイヤーたちが、本作からの新要素を活かした動きを積極的に戦術に取り入れていたことだ。本作は、『GGXXAC』のバージョンアップ版となっており、以前にできた行動を中心とした戦術を組み立てることも可能だが、強豪プレイヤーたちは、本作から追加された新技や、仕様変更のあった技をうまく戦術の中に取り入れ、キャラクターのさらなる強さを引き出していた。
また、BOB選手は、本作から使用可能になったクリフを巧みに操り、多くのギャラリーから注目を集めていた。『GGXXAC+R』は、稼働から約4か月が経過しているが、1月下旬に、キャラクター性能に調整が加えられ、稼働初期に猛威を振るったクリフはその性能が下方修正された。この下方修正のため、クリフは厳しい戦いを余儀なくされると予想されていたが、BOB氏の動きは、そういったハンデを感じさせない力強いものだった。

そんな見どころ満載の激戦の中を勝ち抜いたのは、ファウスト使いとして知られるキーシャ選手。ファウストの強みであるリーチの長さと、素早いガードの揺さぶりを活かした戦術で、多くの強豪プレイヤーたちを撃破していった。

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決勝戦は、ファウストVSファウストの同キャラクター戦。出現したアイテムを活かしつつ、懐に潜り込みにいく戦術がぶつかりあう試合となった。
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優勝は高速の読みあいを制したキーシャ氏。
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エリア決勝開始前、FAB選手はキーシャ氏との対戦を拒否。この、大会ならではの大人の駆け引きの結果は……。

■高度なテクニックと読みあいがぶつかり合うエリア決勝

 エリア決勝は、事前に店舗予選を通過したFAB選手(ポチョムキン)と、エン選手(スレイヤー)に、当日店舗予選を通過したキーシャ選手(ファウスト)によるみつどもえのリーグ戦形式で行われた。本大会への出場切符を得られるのは、ここで勝ち上がった1人のみというシビアな大会は、手に汗を握る展開となった。

 FAB選手対キーシャ選手の戦いでは、ファウストが多彩なけん制手段を駆使して、ポチョムキンを寄せ付けない展開からのスタートとなるが、FAB選手が硬いガードとジャンプを巧みに使い分けてチャンスを作り出し、得意とする打撃と投げによる揺さぶりをしかけていく。普段からゲームセンターでよく対戦する仲で、勝敗はそのときどきという二人の対決の明暗を分けたのは、FAB選手がとった「普段とは違う行動を混ぜる」という戦術。起き上がりにスライドヘッドを重ねる起き攻めを駆使し、キーシャ選手を退けた。

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ポチョムキンはファウストに対して技相性が悪いため、後手にまわりがちだが、一度近づけば持ち前の火力を押し付けることが可能。ファウストは足払い「C」ヒートナックルが連続技になるキャラクターなので、起きあがりへの攻めの期待値も高い。

エン選手vsキーシャ選手の試合では、エン選手がスピーディな攻めを見せつけて勝利。大会の舞台でも、ビックバンアッパー→6+HSという難度の高いパーツを積極的に狙うエン選手のやりこみの姿勢に、多くのプレイヤーが感心しつつ試合を見守った。

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スレイヤーは、ファウストに技の相性面で不利と評価されることが多いが、エン選手は独自のキャラクター対策で活路を切り開いていた。

 3試合目は、1勝同士をあげたFAB選手とエン選手の対決。キャラクターの相性上、接近戦を仕掛けてくるキャラクターにめっぽう強いポチョムキンに対して、スレイヤーが火力面で遅れをとることが多い組み合わせで、エン選手はPやKといったローリスクな技からダウンを奪いにいく戦術をとる。ゲーム内の時間をフルに使うかのようなエン選手の戦術に対して、FAB氏は要所で的確な割り込みや差し込みを見せて対抗していた。勝負の決め手となったのは、スレイヤーなどの一部キャラクターのみに成立する、画面中央でのポチョムキンバスターからの連続技。テンションゲージを使うことなく大ダメージを与えるこの連続技から、表裏のガードが難しい攻めを仕掛けたFAB選手が、ダメージ面でエン選手を上回り、見事本戦への切符を手にした。

『ブレイブルー』&『ギルティギア』予選通過者インタビュー

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『ブレイブルー』東京エリア1予選を通過した、あばれんじゃー選手。

■『ブレイブルー』あばれんじゃー選手

――優勝おめでとうございます。

あばれんじゃー選手(以下、あば) ありがとうございます。優勝できてすごくうれしいです。

――エリア決勝を振り返っていかがでしたか?

あば じつは大会前日に、くどうまなぶ。選手といさ選手と対戦する機会があったのですが、1度も勝てていなかったので不安でした。

――それでも本番では見事に勝利を収めたわけですが、勝因はなんでしょう?

あば ふつうにやったら勝てないと思っていたので、ふだんとはまったく違う動きをしたらうまくハマったという感じです。

――なるほど、開き直ったのがよかったんですね。決勝の馬の骨選手はいかがでしょうか?

あば ヴァルケンハインはふだんからものすごく対戦しているキャラクターなので、対策は万全でしたし、落ち着いて挑むことができました。

――要所で対空精度の高さが光ったように見えましたが?

あば ふだんからヴァルケンハインと対戦していたということもありますが、対空精度には自身があります。

――では本戦大会に向けての意気込みを教えてください。

あば まだ見せていないすごいコンボもありますので、そういったものを見せられるようにがんばりたいと思います。

――ちなみに、『ギルティ』と『P4U』に参戦予定はありますか?

あば 『ギルティ』に出ようかとも考えたのですが、いまのバージョンはあまりやっていないので『ブレイブルー』1本に絞ってやり込もうと考えています。

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優勝したFAB選手は、『ギルティ』シリーズをこよなく愛するプレイヤー。長年ポチョムキンを使い続けているが、一向に飽きる気配はないという。

■『ギルティギア』FAB選手

――今日の勝利のポイントはどこでしょうか。

FAB選手(以下、FAB) キャラクター対策を発揮できたことですね。技相性なんかは、旧バージョンの家庭用でも、調べれることは意外と多いんですよ。起き攻めに関しては、ゲームセンターで磨いたものを発揮できました。

――ファウスト戦での起き攻めに歓声が上がっていましたね。

FAB スライドヘッドを遅めに重ねて、フォースロマンキャンセルを仕込んでおくというものですね。ガードされるとヒットストップの関係でロマンキャンセルになってしまうんですけど、バックステップとリバーサルに対応できるものなので、ここぞというタイミングで使いました。

――スレイヤー戦は、非常に緊張感のある試合でしたが、勝敗を分けたポイントはやはり、ポチョムキンバスターからの追撃でしょうか。

FAB 大きなポイントはやはり、その追撃と、そこからの起き攻めですね。画面中央でのポチョムキンバスターからの追撃は、目押しが必要なので、難度は高めですが、成功したときの見返りは大きいので、繰り返し練習してきました。

――まさに、職人のやりこみを見せていただきました。FABさんの考える本作の魅力とは、どういった部分でしょうか。

FAB いろいろあるんですが、一番は、もう何年もシリーズを遊んでいて、前作は5年も遊んで、それのバージョンアップ版を遊んでいるのに、まだまだやれることが多く残っていることですね。目押しを練習したり、スラッシュバックを練習したり……。もうこれだけやりこんだからいいだろうと思えるようになったときが格闘ゲームの辞め時かなと思っているんですが、この作品でそこまでいくにはまだまだ時間がかかりそうです(笑)

――本戦への意気込みをお聞かせください。

FAB 本戦まで、『ギルティ』1本でやりこんでいきます。今作のポチョムキンは、見ていても熱い瞬間が多いと思うので、観戦にきていただけるとうれしいです。

予選開催店舗

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Heyには『ブレイブルー クロノファンタズマ』の巨大タペストリーがあるぞ。ファンには必見の価値あり。

■Hey
住所:東京都千代田区外神田1-10-5 廣瀬本社ビル
営業時間:10:00~24:00
定休日:年中無休
TEL/FAX :03-5209-2030 / 03-5209-2033
公式サイト

■東京レジャーランド秋葉原店
住所:東京都千代田区外神田1-9-5
営業時間:10:00~24:55
定休日:年中無休
TEL/03-5298-1360
公式サイト