今年もスゴいぜ来年もヤバいぜ
2012年12月8日、米テレビ局Spikeのゲーム賞“Spike Video Game Award 2012”(以下、Spike VGA)が行われた。
Spike VGAは、歴史あるものすごい権威ある賞というわけではないのだが(今年で10回目)、そこはエンターテイメントの国の大手局の一大プログラムということで、ハリウッドスターがプレゼンターを務め、有名バンドによるライブもあり(今年はリンキン・パークとテナシャスD)、そして未発表タイトルがドドーンと公開される、非常に注目度が高い賞となっている。
今年のゲーム・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのはゾンビサバイバル漫画/ドラマ『ウォーキングデッド』のゲーム版『The Walking Dead: The Game』だった。
TellTale Gamesによって開発された本作は、Xbox 360、プレイステーション3、PC/MACはおろかiOS向けにも配信された超マルチプラットフォームなダウンロードタイトルだ。
ゲーム・オブ・ザ・イヤーという言葉から想像しがちな、数十億かけてフルプライスのパッケージで出すようなタイトルとはスタイルが異なり。ゲーム的にも、3DグラフィックだがアクションやFPSではなくオールドスクールなアドベンチャーの体裁を取っている本作がゲーム・オブ・ザ・イヤーを獲得したというのは感慨深い。コンテンツの強さと丁寧な作り込みが評価を得たのだとすれば、ゲーム業界に新たな潮流を生み出すかもしれない。なお本作は日本向けにローカライズ・配信がされていないのだが、本誌ではプレイインプレッションを掲載しているので、気になる人はそちらも参考にしてみてほしい。
そのほかには、『風ノ旅ビト』も3部門を受賞。受賞コメントで先日発表されたグラミー賞へのノミネートについて触れたところで、思わず感極まるというシーンも印象深かった。
また、『ディアブロIII』や『ギルドウォーズ』といった強豪を押しのけてベストPCゲームを『XCOM: Enemy Unknown』が取ったり、『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』が、『デッド オア アライブ 5』、『鉄拳タッグトーナメント2』、『ストリートファイターX(クロス)鉄拳』に競り勝ってベスト格闘技ゲームに輝くといった辺りも、思わずうならされる結果。
そしてみんなのお楽しみ、新作の発表関連では、既報の通り『ダークソウル2』が発表(その後、フロム・ソフトウェアからプレスリリースも出た)。そのほかにも注目作の最新トレイラーが続々と公開されたほか、プラットフォームやパブリッシャーを明かさず突然発表された謎の新作『The Phantom Pain』が話題を呼び、海外のフォーラムやメディアでは、「これは『メタルギア』シリーズの新作ではないのか」といった憶測が飛び交っている(あくまでウワサで盛り上がっているだけなので注意)。
まぁとりあえず言えるのは、来年以降も超スゲーゲームがいっぱい楽しめそうってこと。本コーナーでは2013年も海外のハードコアゲームをバリバリ紹介していく予定なのでお楽しみに!