2012年9月20日~9月23日の期間、千葉県の幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2012。セガブースで出展されているエレクトロニック・アーツの『メダル オブ オナー ウォーファイター』(2012年11月1日発売予定)のプレイリポートをお届けする。

現実の戦いが、モニター上に再現

 本作は、実在する国際的なエリート部隊“Tier 1(ティア1)”のオペレーターの意見やアイデアを導入したFPS(一人称視点のシューティング)だ。プレイヤーはエリート戦闘集団の一員となり、特殊なスキルを駆使しながら世界中の実在の地域へ赴き、平和を脅かす敵と戦うことになる。まさに、いま現実で起こっている戦いが、モニターの前でくり広げられるという緊張感。すでに汗ばんだ手で、試遊台のコントローラーを握った。

現実味溢れるデモシーンと、豪雨の中の銃撃戦

 冒頭のデモシーンでは、病室でベッドに横たわる主人公と同僚との会話、そして妻と娘が訪ねてくるシーンが展開される。何気ない会話の場面なのだが、窓から入ってくる光の表現や空気感、人の肌の質感などがとてもリアルで、思わず見入ってしまった。月並みな言いかただが、“まるで実写映画”のようだ。本作のリアルな映像表現に対するこだわりは、デモシーンに限らずゲーム中でも如何なく発揮されており、見ているだけでも惚れ惚れしてしまう。

『メダル オブ オナー ウォーファイター』Xbox 360版限定オープンベータテストが実施――ソフト発売は11月15日に延期_01

 舞台は一転して、テロリストのアジトを監視する特殊部隊のシーンに変わる。建物の中には、銃を手にしたテロリストのリーダーと人質の姿も見られ、非常に緊迫感漂う場面だ。その後、特殊部隊が攻撃を仕掛け、ヘリコプターから戦場へと降り立つシーンに。さきほどの病室のような、穏やかで優しい空間とはうって変わり、激しい雨と辺り一面に広がる瓦礫の山。そして銃声と爆音。一気に心拍数が上がっていく。操作そのものは、FPSに慣れ親しんでいる人ならすぐに理解できるもので、いきなり戦うことになっても、感覚的に操作できる。だいたいの狙いをつけて構えれば、自動的に照準が敵を捕らえてくれるので、初心者でもまるで弾が当たらないということはないはずだ。もちろん、何も考えずに猪突猛進してもやられるだけなので、遮蔽物に隠れながら、敵が頭を出してきた直後を狙い撃ちして、ひとりひとり倒していく必要がある。隠れている敵には、手榴弾を投げることも有効だ。

ヘリからの援護射撃が爽快!

 洋館の近くまで進撃して、ある程度敵を倒すと、味方のヘリが援護に来てくれる。ここでプレイヤーキャラは地上部隊からヘリの射手に変わり、上空から大口径のマシンガンで、ドンドンドンドン! と敵を一掃していく。これが、かなり気持ちよかった。クルマや小屋なども破壊でき、爆発でまとめて敵を地獄に送り込んだときの爽快感は格別! ……と思っていたら、試遊ステージはここで終了。ちょうど気分が乗ってきて「これからなのに……」と残念な気持ちだが、逆に言えば、「もうちょっと遊びたい」というところで終わっていて、じつに効果的な切りかただ。リアルな表現とゲーム的な爽快感がうまく融合した本作。本腰を入れて、じっくり最後まで味わいたくなった。

『メダル オブ オナー ウォーファイター』に挑戦!【TGS 2012】_02
『メダル オブ オナー ウォーファイター』Xbox 360版限定オープンベータテストが実施――ソフト発売は11月15日に延期_02
『メダル オブ オナー ウォーファイター』に挑戦!【TGS 2012】_04
『メダル オブ オナー ウォーファイター』に挑戦!【TGS 2012】_05
『メダル オブ オナー ウォーファイター』に挑戦!【TGS 2012】_06
『メダル オブ オナー ウォーファイター』Xbox 360版限定オープンベータテストが実施――ソフト発売は11月15日に延期_03

■著者紹介 後手青木プロ
週刊ファミ通編集者。ここ数年でようやくFPSのおもしろさに目覚めた、おじさん編集者。反射神経や動体視力が衰えてきたため、何発撃っても弾が当たらないのが悩み。