『鉄拳タッグトーナメント2』の魅力を原田勝弘氏が総まとめ

 2012年8月25日、東京のバンダイナムコ未来研究所にて、バンダイナムコゲームスより2012年9月13日発売予定のプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『鉄拳タッグトーナメント2』のメディア向け体験会が開催された。その模様をお届けしよう。体験会は、プレゼンテーションと体験プレイの二部構成。プレゼンテーションの壇上に立ったのは、『鉄拳』プロジェクトディレクターの原田勝弘氏。

超快適なオンライン対戦を国内初披露! 『鉄拳タッグトーナメント2』メディア向け体験会リポート_02
超快適なオンライン対戦を国内初披露! 『鉄拳タッグトーナメント2』メディア向け体験会リポート_01
▲『鉄拳』シリーズと言えばこの方、板……あれ!? というわけで、どんな時でも全力で掴みを忘れない原田氏によるプレゼンテーションがスタート。

 最初に原田氏から解説されたのは『鉄拳』というフランチャイズの特性。『鉄拳』といえばシリーズ総計で全世界4000万本以上をセールスしている格闘ゲームの一大ブランドで、全世界のさまざまな国で支持されており、コミュニティーも多いのはご存知の通り。原田氏によると『鉄拳』ファンの使用言語の順位は1位が英語、2位がスペイン語、3位がインドネシア語、4位がドイツ語とのことで(日本語は8位)、じつにワールドワイドなタイトルであることがよくわかる。また、業務用(アーケード)ユーザーの90%がアジアで、家庭用ユーザーの90%が欧州・北米という一風変わった特徴も持っているという。こういった現状を踏まえたうえで、「『鉄拳』といわず格闘ゲームをもっと日本でがんばりたい!」という原田氏と『鉄拳』チームが世に送るシリーズ最新作、『鉄拳タッグトーナメント2』のセールスポイントを挙げ、それぞれを詳しく紹介していく流れに。

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▲「正直、タッグトーナメントというよりアルティメット『鉄拳』、決定版になっています」と原田氏。

ポイント(1) 3種類の対戦形式
 『鉄拳タッグトーナメント2』では1対1、2対2、1対2という3種類の対戦形式が選べる。これは「タッグがウリなのはもちろんですが、これまでのように1対1がやりたいというファンの声や、2キャラ目をマスターしていないという人が多いこと、本作から『鉄拳』を始めるという人を考慮」した仕様とのこと。対戦バランスに関しては「ひとりでも十分闘えるが、極めれば極めるほどタッグが強い」という調整になっているそうだ。

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▲「例えば、リリなんかもとても人気があるので、操作系が似た相棒が居るといいですよね」(原田氏)

ポイント(2) 50以上のプレイアブルキャラクター
 かなりの数のキャラクターが登場する『鉄拳タッグトーナメント2』。「追加しているキャラクターはいまのところ過去作からの復活組が多いですが、ジャックに対するプロトタイプ・ジャックやマーシャル・ロウに対するフォレスト・ロウのように、タッグを組む時に操作系が似ているほうが導入としていいだろうという意図で選んでいます。今後追加されるキャラクターもまず基準はそこになると思います」とのこと。

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ポイント(3) エンディングムービーは50本以上
 合計すると80分以上になるというエンディングムービーについては「長いものだと3分以上、また、数種類レンダリングを分けて、キャラクターごとに見せ方を変えていますので、楽しみにしていてください」。

ポイント(4) 充実のオンライン機能
 「オフラインと変わらないくらいの快適さを実現しています」と、原田氏が太鼓判を押すオンライン機能。『ソウルキャリバー』チームとも連携して成熟させてきたそうだ。さらに、オンライン対戦の待ち受け時に技の練習などができるシステムも搭載されるとのこと。また、オンライン機能の拡張もリリース後にタイミングを見ながら順次行っていくことが明かされた。アップデートの頻度に関しては「発売直後は少し時間を空けると思うが、イメージとしては1ヵ月おきくらい。もちろん、様子を見ながらという前提になります」。

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▲繰り返しプレイすることで開発ポイントが貯まり、これを使って数百種類ある技を覚えていく。また、クリアー時に高い評価を得るとアンロックされる技もあるという。

ポイント(5) ファイトラボ
 『鉄拳タッグトーナメント2』に存在するさまざまな技を自分好みに組み合わせたオリジナルファイターが作れる”ファイトラボ”モード。「当初はチュートリアルモードとして作り始めたんですが、実は経験者も初心者でも、チュートリアルってほとんどやらないんですね。みんな最初から対戦などにいっちゃう。これに気づいて方向転換しまして、まず、誰もが楽しんでいるストーリーベースやミニゲームの要素を加えて、初心者であればクリアーしたときに『鉄拳』がきちんと遊べるようになっているというものを目指しました。これにさらに、格闘ゲームを知れば知るほど楽しいオリジナルキャラクター作成という要素も入れ、上級者でも楽しめるものに。つまり、幅広い層が楽しめるモードになっています。初心者も上級者もというと一見矛盾した話に聞こえますが、第一弾としてはいいデキになっていると思います」。

ポイント(6) TEKKEN TUNES
 例えばメニュー画面、キャラクターセレクト画面など、それぞれのシーンで流れているBGMを自由に変更、カスタマイズできるモード”TEKKEN TUNES”。なんと使用できるBGMは、本作に収録されているものだけでなく、プレイステーション3とXbox 360にダウンロードしてあるものならすべて対応するという。また、『鉄拳』シリーズ作のBGMなどはDLCで配信することを検討しているとのこと。ただし「法律の関係で」オンラインで相手に自分がカスタマイズしたBGMが聴こえるということはできないそうだ。

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▲実演を交えて解説する原田氏。キャラクターセレクト画面で『あんずのうた』(THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 002 双葉杏)が流れる『鉄拳』!

ポイント(7) 充実の初回特典
 最後に、果てしなくボリューミーな初回特典の数々。プレイアブル4キャラクターパックは日本だけの特典。

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国内初披露のオンライン対戦やファイトラボを体験

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 プレゼンテーション終了後に場所を移して行われた体験会。オンラインモードを中心に、注目のファイトラボなどを遊んできたので、その感触をお届け。プレイステーション3版とXbox 360版の両方が用意されていたが、記者が遊んだのはXbox 360版。ちなみに今回は体験できなかったが、両機種ともに3D立体視の環境が整っていれば、3D映像でゲームを楽しむことができるとのこと。

ランクマッチ&プレイヤーマッチ
 プレゼンテーションで原田氏が快適さに自信を見せたオンライン対戦ですが……その言葉に偽りなし! オフライン時との違いは記者にはさっぱりわかりませんでした。有線で繋がった隣の席の人と対戦している感覚でプレイできます。とってもストレスフリー。さすがに海外のプレイヤーとの対戦や環境によって多少振れ幅があるそうですが、国内ならほぼ問題なく今回体験した快適な状態とのこと。技術的なことはもちろん記者にはわかりませんが、スゴイことはわかります。スゲエ! プレイヤーマッチは1部屋に6人まで入室でき、対戦している人以外はその対戦を観戦。観戦中は観戦者同士でテキストチャットもできるので、ゲーセン感覚で楽しめそう。また、設定を変えることでオンラインプラクティス部屋(体力無限でコンボのダメージなどが出る)にもできるので、友だち同士やコミュニティーでの練習も捗りそうです。

ファイトラボ
 時間が限られていたことと、記者は『鉄拳』に関してはゲーセンの店員時代にタイムリリースキャラの全開放コマンドが難しくて涙目になりながら繰り返していたあたりで時が止まっていたので、被験者として最適だろうということでファイトラボをプレイ。さて実際に遊んでみると、こちらもまた原田氏の言葉に偽りなし。柵のペンキ塗りやクルマのワックスがけをやっていたら空手が上達していた少年の気持ちがわかるモード、というとわかりやすいでしょうか? 古いうえにわかりにくいですね。ファイトラボは、まずノリがよくテンポのいいストーリーがあり、その幕間にあるミニゲームをクリアーしながら進めていくモードです。このミニゲームが操作を含めて本作の基本を学べるチュートリアルになっているのですが、ゲーム感覚を重視した作りになっているので、ゲームを遊ぶ前段階としてわけもわからないまま反復練習をさせられるようなものではまったくありません。ストーリーが気になって先を見たくなりますし、ミニゲームで開発ポイントをゲットできるので覚えられる技も気になる、ステージクリアー時には評価も出る(全部C評価でした)ので、どうやったら評価が上がるのかも考え出す。などどやっているうちに、基本操作はおろかコンボや確定反撃の概念まで学習できているという恐ろしい効果を体験できました。おもしろいので今日は1日これで遊んでいようと勝手に決意しましたが、残念ながら閉店の時間に。発売を楽しみに待つことにします。