全体としては好業績も、コンシューマー事業は改革の途上に

 セガサミーホールディングスが、2013年3月期第1四半期決算短信を発表した。

 当期は、パチスロ事業の好調などを受けて、売上高は699億80百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益は54億15百万円(前年同期比82.4%増)、経常利益は46億86百万円(前年同期比42.9%増)、四半期純利益は25億44百万円(前年同期は四半期純損失22億24百万円)となった。

 コンシューマ事業では、パッケージゲーム分野において、『London 2012』が欧米で51万本を販売するなど健闘したが、20124年3月30日に公表された構造改革の施策の一部として、タイトル数の削減を実施していることから(詳細は【コチラ】)、パッケージ販売本数は、米国40万本、欧州70万本、日本23万本、合計134万本となり、前年同期実績を下回った。

 一方で、携帯電話・スマートフォン・PCダウンロード等のデジタルゲーム分野では、スマートフォン向けタイトル『KingdomConquest(キングダムコンクエスト)』が、2012年6月に累計で300万ダウンロードを突破するなど、引き続き好調を維持した。

 これらにより、売上高は150億95百万円(前年同期比6.9%減)、営業損失は15億59百万円(前年同期は営業損失38億56百万円)となった。

 今後のコンシューマ事業については、事業の収益改善及び成長軌道への回帰を実現するため、欧米市場におけるパッケージゲーム分野を担当する組織を合理化し、安定的に収益を創出できる体制を構築することが決定している。本件に伴い、主に欧州における拠点の閉鎖及びタイトル数の絞込み等が進められており、今後は、外部ディストリビューターを活用することで、固定費の削減を図るとともに、確固たる収益が期待される有力なタイトルの販売に注力し、収益力の改善を図っていくとしている。