“G1グランプリ通信”第7回!
本格的な競走馬育成シミュレーションと、トレーディングカードを使ったわかりやすい配合システムが融合した競馬ゲームが、ニンテンドー3DSに登場する。タイトルは『G1グランプリ』。本作は、馬主としてさまざまな競走馬を育成、重賞での勝利を目指していく競走馬育成シミュレーションゲームだ。ニンテンドー3DSの立体視を活かしたレースシーン、通信機能を活かしたすれちがい通信によるカードの配布など、さまざまな要素が競走馬育成シミュレーションゲームをさらにアツいものにしているぞ。
そんな『G1グランプリ』をソフトの発売前から発売後まで、ガッツリ紹介していくファミ通.comの企画“G1グランプリ通信”がスタート! 本企画では、『G1グランプリ』の魅力を隔週更新で余すところなくお伝えしていくので、競馬ファン、そして競走馬育成シミュレーションに興味があるという人は、ぜひチェックしてほしい。
競馬といえばサラブレ! サラブレ編集部が攻略に乗り出す!!
いよいよ発売となった『G1グランプリ』、早速たくさんのプレイヤーが愛馬の生産・育成を楽しんでいることだろう。今回は競馬月刊誌『サラブレ』編集部によるプレイリポートと序盤を攻略するコツの紹介をお届けします。
カードを集めて“馬カード合成”! こんなマニアックな馬も収録されている!!
『G1グランプリ』の競走馬の生産は、レースに勝利するなどして手に入れた“種牡馬カード”と“繁殖牝馬カード”を合成することで行う。2012年の日本ダービー馬ディープブリランテやオークス馬ジェンティルドンナの父ディープインパクト、2011年の三冠馬オルフェーヴルや今年の皐月賞馬ゴールドシップの父ステイゴールドなどの現役バリバリの種牡馬はもちろん、ヒンドスタン(シンザンの父)やテスコボーイ(トウショウボーイの父)など伝説的な種牡馬も収録されている。
繁殖牝馬も、エアグルーヴ、ダンシングキイ、パシフィカスにといった近年の名牝から、ダリア(1970年代にG1を9勝するなど活躍し、繁殖牝馬としてもダハール、リヴリアなどG1馬4頭を輩出)、ミエスク(名種牡馬キングマンボの母。1980年代最高のマイラーの呼び声もある)、さらには今世紀初頭に活躍した歴史的名牝までもが登場する。これら馬の繁殖牝馬カードの解説文を読むだけで、競馬ファンならご飯3杯はいけるというすごいラインアップだ。
個人的にはウオッカ、ダイワスカーレット、アパパネなど、まだ産駒がデビューしていない繁殖牝馬や、サイレンススズカやラインクラフトなど悲運にも子供を残せなかった種牡馬・繁殖牝馬で“馬カード合成”ができるというのがうれしいところだ。
実際に、サイレンススズカを使ったカード合成を実際に試してみた。サイレンススズカはパラメータにCが多く、微妙なんじゃないか? と思っていたが、いい意味で予想を裏切る仔馬が誕生。豊かなスピードを活かして、父を彷彿とさせる大逃げで激走を続け、初代配合であるにもかかわらず、G1を7つも制覇する大活躍を収めて殿堂馬になってくれたのだ。
“馬カード合成”をするためには、まず馬のカードを集めなければ!!
“馬カード合成”を楽しむには、まず種牡馬や繁殖牝馬のカードを多く手に入れないことには始まらない。基本的にカードはレース勝利後の“カードチャレンジ”で手に入れるが、たとえば、牝馬限定戦は繁殖牝馬カード、海外レースは海外種牡馬・海外繁殖牝馬といったように、出走するレースによって出てくるカードの傾向がある程度決まっているようだ。
そこで、これからゲームを始めるプレイヤーは、1頭目に誕生する競走馬が“やや能力が高めの牝馬”だということを利用して、地方交流重賞の牝馬限定戦を中心に出走することをオススメしたい。実際に編集部でもその方法を試してみたが、出走してくるライバル馬が若干手薄なので、比較的効率よくカードが集まった。
本作のレースは直線で前の馬に詰まって脚を余してしまうケースがよく見られるので、なるべく脚質は逃げや先行を選んでおくのが無難。地方競馬場は直線が短いコースが多いので、逃げ・先行馬でも最後まで粘り切れる可能性が高い。そういう意味でも、地方交流重賞への出走はオススメなのだ。
ゲーム開始時にもらえる種牡馬カードは5枚で、そのうちの1枚がすでの使用済みなので、手元にある種牡馬カードは4枚。それらと好相性になりそうな繁殖牝馬カードが手に入るまで出走を続けよう。
ちなみに、おもな牝馬限定の地方交流重賞は以下の通り。
【1/3】TCK女王杯(GIII 4歳上 多い・ダ1800)
【2/4】エンプレス杯(GII 4歳上 川崎・ダ2100)
【4/2】マリーンカップ(GIII 3歳上 船橋・ダ1600)
【6/1】関東オークス(GII 3歳 川崎・ダ2100)
【7/1】スパーキングレディカップ(GIII 3歳上 川崎・ダ1600)
【10/4】エーデルワイス賞(GIII 2歳 門別・ダ1200)
【12/1】クイーン賞(GIII 3歳上 船橋・ダ1800)
これらのレースを中心にした(ちょっとやりすぎの感じもある)ローテーション例は以下の通り。
■3歳馬
4/2 マリーンC
↓
6/1 関東オークス
↓
7/1 スパーキングレディカップ
↓
(8/3 クラスターC)
↓
(9/4 白山大賞典)
↓
休養
↓
入厩
↓
12/1クイーン賞
↓
■4歳上
1/3 TCK女王杯
↓
2/4 エンプレス杯
↓
4/2 マリーンC
↓
休養
↓
入厩
↓
7/1 スーパーキングレディカップ
:
:
以下、3歳馬の後半と同じ。
いい繁殖牝馬カードが集まったら、その他のレースにも出走させよう。
ローテーションを決める際のポイントは、“疲れが溜まってくる前に放牧に出す”というところ。ゲーム内で表示されている、疲労、気配、体重の項目のほかにも、食欲、疲労回復力、気配変化度、気配反転度などの内部パラメーターが用意されている。これらが総合的に影響して、連戦が可能な馬、あるいは、仕上がりが早い馬など、馬の個性が形作られている。
しかし、どの馬にも共通しているのは、疲労と気配の方向(上り調子、下り調子)が、すべてのパラメーターの動きに影響を与えること。上り調子なら、疲労回復も体重回復も早いのだ。そこで、ゲーム攻略には“いかに疲労をためず、気配の方向をつねに上り調子にしておくか”が非常に大切なポイントになってくるのだ。
上の例では、3歳の後半から4歳上にかけてクイーン賞→TCK女王杯→エンプレス杯→マリーンCと4つのレースを戦っていくが、1戦目のクイーン賞の時点であまりに仕上がりすぎていると、4戦目のマリーンCまで調子が維持できない。そこで、馬にそれほど疲れが溜まっていなくても、夏に放牧に出すことでリフレシュされた状態にして、1~2戦目を70%程度のデキ、3戦目を80~90%、最後の4戦目で100%といった感じでに挑むようにするといいだろう。
100%のめいっぱいに仕上げるということは、馬にとってはギリギリの状態。つねに少しだけ余裕をもたせてレースに出していれば、調子が落ちることは回避できるので、ここイチバンのレース以外では80~90%で出走させよう。
この“疲れが溜まってくる前に放牧に出す”というテクニックは今回の例だけではなく、早熟馬の短いピークを目標レースに合わせる場合、秋の古馬G1三冠を狙う場合、さらにはピーク時期にキッチリと仕上げて対戦馬登録する場合などで活用できるので、しっかりと身につけておくといいだろう。
G1を勝てるような馬を作るには、まずはインブリードを試してみよう
競走馬の生産は“馬カード合成”で行うが、闇雲に合成してもなかなか強い馬は誕生しない。多彩に用意されている“配合理論”をうまく使って、能力の底上げを狙いたいところだ。
『G1グランプリ』で試すことのできる配合理論は以下の通り。
・インブリード
・アウトブリード
・強ニックス
・弱ニックス
・完全アウトブリード
・たすきがけ配合
・突然変異誘発配合
・スーパースター配合
・やりこみ配合
※それぞれの配合理論のうち、主なものの概要についてはこの『G1グランプリ通信』の第3回で、すでに紹介しているので、成立条件や効果などはそちらを参照してほしい。
さて、これらの配合理論のどれを狙っていこうか!? 手っ取り早いのはインブリード。種牡馬カードと繁殖牝馬カードを見比べて、血統表内に同じ馬名があれば成立する(ただし、あまりに近親の組み合わせにならないように注意が必要)。そのほかはちょっと覚えて使いこなすのが難しかったり、成立条件がハッキリわかっていなかったりするので、まずはインブリードから試してみるといいだろう。
個人的によく使うのが、サンデーサイレンスのインブリード(レベル↑↑)だ。まず手持ちの種牡馬を確認してみよう。サンデーサイレンスの孫種牡馬(アドマイヤオーラ、カネヒキリ、ドリームジャーニー、キンシャサノキセキ、ヴィクトワールピサなど)は手に入れているかな? ゲーム開始後にランダムでもらえる種牡馬のラインナップにカネヒキリとキンシャサノキセキがいるので、運がよければ最初から手元にあるかもしれない。
あとは、ラドマイルセラヴィ、ガンバナイト、ディアマナブリア、レアデザイア、ノーラパドドゥ、スティルインラブ、ビリーヴなどのサンデーサイレンス系の繁殖牝馬が手に入れば準備オーケー!!
まず、それらの繁殖牝馬カードを適当に種牡馬カードと合成して牝馬を誕生させよう。牝馬が生まれるかどうかは運任せだが、そこは神棚に手を合わせながら合成したり、ふだんから電車でお年寄りに席を譲ったりしていれば、きっと生まれてきてくれるはず。無事に牝馬が生まれれば、現役引退後に繁殖牝馬カードにして、あとは最初に確認したサンデーサイレンスの孫種牡馬カードと合成するだけ。これでサンデーサイレンスの3×3、もしくは3×4のインブリードが成立するのだ。
ちなみに、間に挟む種牡馬カードをニジンスキー系、ヌレイエフ系、リファール系の馬にしておけば、“強ニックス”が同時に発生! ウッドマン系、ストームキャット系、ダンチヒ系、デピュティミニスター系、ノーザンダンサー系、ブラッシンググルーム系、ボールドルーラー系、ミスタープロスペクター系、リボー系でも“弱ニックス”が発生して、能力の高い仔馬の誕生が期待できるぞ。このニックス対象になる系統の多さも、サンデーサイレンス系種牡馬の魅力のひとつなのだ。
1点だけ注意することは、最初の合成の際には“締めで使うサンデーサイレンスの孫種牡馬と、血統がかぶらない種牡馬カードを選ぶ”ということ。そうじゃないとインブリードがきつくなりすぎて、能力面に悪影響が出てしまう恐れがあるぞ。
中央の全重賞レースは当然、地方や海外の重賞レースも大充実
『G1グランプリ』には中央競馬の重賞レースはもとより、地方や海外の重賞レースも多数収録されている。ざっと数えてみると、地方37レース、海外52レース。それぞれのレースが開催される競馬場のコース形状などもしっかり再現されていて、愛馬のパラメータを見ながら勝てそうなレースを探していくのが楽しい。
ただ、レース番組画面に制した重賞のマークが付いたりしないので、まだ勝っていないレースがどれなのかを見つけるのが少し面倒。オフィスのデータから見ることのできる「獲得重賞データベース」を見ながら、勝てていない重賞名をチラシの裏にメモ。リストアップできれば、あとはドンドン挑戦していくのみ!
レースの条件にうまく合うように、何頭かの馬を適性によって使い分けながらレースに登録。最後は同じレースに3頭出しのような物量作戦的な感じになったが、なんとか全重賞レースの完全制覇に成功! 達成感に包まれながら“獲得重賞データベース”にズラリと並んだトロフィーを眺めるのは至福のひとときだ。
こういった“目標のレース”を狙って勝利する場合に、重視すると良い攻略ポイントがある。そのひとつは“レース経験”、もうひとつは“ローテーションブースト”だ。
『G1グランプリ』では、“レース経験”を積むことで競走馬が成長をしていくという特徴がある。目先の勝利も大切な要素だが、ライバル馬がまだ弱い新馬戦や条件戦、あるいは年齢限定戦のうちに、あえて苦手な条件や戦法でレースに使うことで愛馬を育て、後に狙う大レースの条件を得意な条件に変えておくと効果的だ。
“ローテーションブースト”は、愛馬に特定のレースローテーションを組むことで、レースや馬場に対する慣れが生じ、実力にプラスアルファの効果をもたらすことができるというもの。下の表がその6種類の“ローテーションブースト”の一覧。
優先度 | ブースト名 | 内容 |
---|---|---|
1 | 海外経験 | 海外レースに2戦以上続けて使ったあと、中央のレースに出走する |
2 | 遠征慣れ | 本拠地から出走できない競馬場のレースに3戦以上続けて出走する |
3 | 条件慣れ | 同一路面、同一距離のレースを3回以上続けて使う(放牧などを挟んでもオーケー) |
4 | コース慣れ | 同一競馬場、同一路面のレースを3回以上つづkて使う(放牧などを挟んでもオーケー) |
5 | 短距離効果 | 3走続けて1200m以下のレースを使った後、2000m以上のレースに出走 |
6 | 追い比べ効果 | 3走続けて東京、新潟の芝コースに出走する |
※同時に複数のブーストが発生した場合は、優先度の高い順にひとつだけが効果を発揮する。
まったりプレイを楽しんでいると開発チームの“やすP”から挑戦状が!!
『G1グランプリ』の大きな楽しみのひとつは、ニンテンドー3DSの通信機能やパスワードを使うことで、ほかのプレイヤーと対戦が楽しめるというところ。『サラブレ』内でも数名の編集部員がそれぞれの生産した“オレの最強馬”を持ち寄って対戦を楽しんでいる今日このごろだ。
その様子を『G1グランプリ』開発チームのプロデューサー“やすP”氏に伝えたところ、「じゃあ元気VSサラブレで対戦をやりましょうか?」という話に! 開発チームと競馬ゲーム攻略15年の編集部、どちらも負けられないプライドとプライドのぶつかり合い。その熱い戦いの模様は、次回6月22日に更新予定の“G1グランプリ通信”第8回で詳しくお届けする予定。
対戦で活躍した馬の生産方法、そのほかの突っ込んだ攻略情報も紹介する予定なので、ぜひチェックしてほしい。
G1グランプリ
メーカー | 元気 |
---|---|
対応機種 | 3DSニンテンドー3DS |
発売日 | 2012年5月24日発売 |
価格 | 6090円[税込] |
ジャンル | シミュレーション / 競馬 |
備考 | ローカルプレイ対応、すれちがい通信対応 |