ソーシャルゲームのコンプガチャ問題について、消費者庁、6社連絡協議会など関係諸団体に聞く

新聞などで昨日より報道されている、消費者庁がソーシャルゲームのいわゆる“コンプガチャ”について中止要請を出す方向で検討を進めているという問題について、消費者庁表示対策課、ソーシャルゲームプラットフォーム協議会、日本オンラインゲーム協会に話を聞いた。

●現状ではコンプガチャを対象に検討進行中

 新聞などで昨日より報道されている、消費者庁がソーシャルゲームのいわゆる“コンプガチャ”について中止要請を出す方向で検討を進めているという問題について、消費者庁表示対策課、ソーシャルゲームプラットフォーム協議会、日本オンラインゲーム協会に話を聞いた。

 コンプガチャは、オンラインゲームを中心に広く利用されている、通称“ガチャ”と呼ばれる課金手法を一歩進めたものだ。ガチャは一回あたり数百円で引き、ランダムにアイテムが当たるというもの。ソーシャルゲームをやったことがなくても、基本無料のオンラインゲームなどで目にしたことがある人は多いだろう。コンプガチャの場合は、ガチャで一定のレアアイテムを揃えると、さらに特別なレアアイテムが手に入るという仕組みになっている。
 これがRMT(リアルマネートレード。アイテムを実費で取引する。規約で禁止されていることが多い)市場と紐付いてしまっている実態もあり、問題視されてきた。今回の報道では、コンプガチャが景表法上の“絵合わせ”行為に当たるのではないかという点がターゲットとなっている。

 消費者庁では、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)などに関わるのではないかということで、表示対策課が対応を行なっている。消費者庁では、件の報道が出る以前より、たとえば4月24日の福嶋消費者庁長官記者会見で、「ソーシャルゲーム上のガチャなど、それ自体が直接景表法上問題が生じるとか、対象になるということではないと思いますが、カードを組み合わせて、組み合わせによってレアカードが当たるというような仕組みがあります。これは場合によっては、景品に当たるということも考えられますので、それを踏まえた考え方を整理をして、消費者庁の考え方をまず示すということが必要なのではないかと考えています。そういった検討もしているところです。」とのコメントを出している。
 同課に聞いてみたところ、現状では、コンプガチャを対象にどういう事例が問題にあたるのか、消費者庁としての考えを示すべく検討を進めているところとのこと。なお、通常のガチャなどは、現状では景表法の違反事例に当たるとは考えておらず、あくまでコンプガチャについての検討だという。

 一方、半ば名指しされるような形になっているソーシャルゲーム業界の方はどうか。ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会に参加しているグリーに協議会としての対応について確認したが、現時点で報道は認識しているものの、消費者庁から正式に要請が来ている段階ではないため、何か連絡があり次第内容を検討したいとのことだった。

 またこの問題は、本誌で何度かお伝えしているように、モバイルソーシャルゲームのブームに伴って話題が大きくなったが、課金ガチャとRMTというレベルで見れば、オンラインゲームとも隣接した話だ。そこで日本オンラインゲーム協会(JOGA)についても話を聞いたところ、問題そのものについて、オンラインゲームでは年齢層の高さからクレジットカードを使っているユーザーが多く、課金時にワンクッション入るようになっているところ、モバイルソーシャルゲームの場合はボタンを押すだけで課金しやすいことが過熱を呼んでいるのではないかとの見方を示す一方、解釈次第でコンプガチャのような構造に当たる可能性があるゲームがあれば注意喚起を行っていきたいとの回答を得た。

 昨今、基本無料タイトルでは、ガチャでの課金を前提にゲームが設計されていることも多い。また、コンプガチャを抜きにしても、消費者庁は昨年“インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項”により、基本無料タイトルを含むサービスへの不当表示などの問題点や留意事項などを公表している。コンプガチャの具体的問題事例の指摘が行われたり、仮に懸念する範囲が通常のガチャにも及んだ場合、ソーシャルゲームやオンラインゲームが、ビジネスモデルとゲームデザインの両面で大きく変動する可能性もある。今後の動向を注目したい。