荒々しい新生ダンテが活躍!

 日本時間の2012年4月3日~4日、イタリアのローマにて、欧米メディアに向けたカプコンのプライベートイベント“CAPTIVATE 2012”が開催された。本記事では、CAPTIVATEで行われた『ディーエムシー デビル メイ クライ』(以下、『ディーエムシー』)のプレゼンテーションの模様をお届けする。

 カプコンの江城元秀プロデューサーとカプコンアメリカのアレックス・ジョーンズプロデューサーに加えて、イギリスの開発会社であるニンジャセオリーのタミーム・アントニアデス氏という、日米英の3国から制作のキーマンが集結。アレックス氏とタミーム氏をメインホストに、プレイデモが披露された。

『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_01
▲左から、アレックス氏、タミーム氏、江城氏。

 ゲームは、ダンテが裸でベッドに寝転がるシーンからスタート。「『ディーエムシー』はダンテがどういう人物なのか、という点にスポットを当てた話になっています。つまり、ダンテを裸にしたような状態だったのですが、今回お見せするのは、ダンテを裸にして、服を着せるような、そんなシーンです」とタミーム氏が解説してくれた。ここで、まずは下のトレーラーをご覧になっていただきたい。

 冒頭で巨大な悪魔がワイヤーのようなものをダンテの家に引っかけ、素っ裸のダンテが宙に浮かびながら服を着るシーンが出てくる。こここそが、まさに“ダンテを裸にした”シーンだ。股間をバットやピザで隠すという演出に、会場に集まったメディアからは笑い声がこぼれていた。その後、場面は街中を歩くダンテの姿へ。ダンテの前に目がうつろな太った男性が歩いてくるが、その片手には、緑色のジュースの缶のようなものが握られている。じつは、これは悪魔が現実世界を掌握するために販売しているエネルギー飲料で、男性はこのドリンクを飲み過ぎたため、目がうつろになってしまった……ということのようだ。また、このシーンでダンテは、フードを被った女性と出会う。キャットという名前らしいが……。

『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_02
▲会場では、ドリンクが実際に配布されていた。気になる味だが、マスカット風味が効いた炭酸飲料のようだった。

 デモシーンが終わると、プレイ画面へと移行し、実際にダンテを操作しながら解説が行われた。今回のバージョンでは、ダンテの力を見せるため、ゲーム冒頭では本来使えない技を使えるようにしているとのこと。目の前に現れた悪魔に対し、ダンテは愛剣“リベリオン”による攻撃を加えていく。攻撃を続けると、画面右上に“D”や“SS”といったアルファベットが表示されていくのだが、これはシリーズ作でおなじみの“スタイリッシュランク”のようだ。本作ではアルファベットの下に、技を当てたことによるポイントがリアルタイムで表示される。これは、「いろいろな技を使ってみよう」とユーザーに思わせるゲーム性につながっているのだ。なお、空中コンボももちろん可能で、敵を倒すとスローモーションのキメ演出が入るなど、シリーズ作同様、スタイリッシュなアクションが可能になっている。

 周辺の悪魔を一掃して先へ進んでくと、高所に二丁の拳銃が引っかかっていることに気づく。「俺の銃か?」とダンテが言う通り、これこそダンテが愛用する拳銃“エボニー&アイボリー”だ。しかし、銃に気づいた瞬間、ダンテが歩いていた桟橋が崩れ始める。彼は桟橋の上を走り続けると、崩れた瓦礫を足場にしてジャンプし、銃をキャッチ。これにより銃が使用可能となっていた。剣で相手を浮かせてから銃で追撃したり、遠くの敵を射撃したりと、従来通りの使いかたができるようだった。アレックス氏は、「これまでと見た目は変わっているけれど、リベリオンとエボニー&アイボリーはちゃんと持っています」と語る。

 と、ここでタミーム氏から説明が。「ダンテたちは現実世界に生きているが、その裏には、悪魔たちが住んでいるLimboという世界がある。Limboは生きており、その姿を刻々と変えていく。Limboにおける悪魔たちは、人間の体で言えば白血球のようなもの。通常、人間はLimboに入ることはできないが、悪魔と天使のハーフであるダンテは、Limboに入り込むことができるわけです。従って、異物であるダンテを排除しようと、白血球である悪魔たちがダンテに襲いかかってくる。現実の世界とLimboはリンクしており、プレイの際には、現実世界の人間たちの姿がうっすらとシルエットで見えることもある。また、トレーラーにあった観覧車が外れて転がっているシーンも、Limboで観覧車が外れたことが現実に影響を与えているのです。ちなみに、キャットは人間ではあるものの、Limboにいるダンテの姿が見えるという、特殊な能力を持っています。彼女の正体については、続報を期待してください」。

 さらに、タミーム氏はダンテの能力についても解説。「本作のダンテは、エンジェルパワーとデーモンパワーという、ふたつの力を使い分けることで戦っていきます。エンジェルパワーは鎌による攻撃で、素早く広範囲に攻撃できることが特徴。また、特定の場所では悪魔などに引っかけることにより、移動する際にも利用できます。対してデーモンパワーは力強さが特徴です。斧による攻撃は破壊力満点で、悪魔などを手元にたぐり寄せることが可能になっています。リベリオンに加えて、鎌、斧、銃と、4種類の武器をリアルタイムで切り換えられるため、思う存分コンボが楽しめるようになっています」。

 ステージ終盤では、トレーラーでダンテの家を崩壊させた悪魔が再び登場。ダンテと悪魔がどんな戦いをくり広げるのか……と期待させる場面だったが、「これ以上進むとストーリーのネタバレになるので……」と解説が入り、惜しまれつつもプレイデモは終了。アレックス氏は、「いままで、ずっといいゲームだと言い続けてきたけれど、今回は実機での試遊台を用意していますので、実際に皆さん自身でプレイし、確かめてください」と語った。

 実機プレイデモ終了後は、質疑応答へ。カメラを操作できることや、アーティストに楽曲を依頼していることなど、新たな情報が明らかになった(具体的なアーティスト名は、近日中にアナウンス予定とのこと)。また、ダンテと会話を交わしていたキャットについては、詳細はまだ答えられないとのことだった。最後に、「本作はカプコンとニンジャセオリーの共同開発ということで、いままでのファンを失うという危惧がありますが……」という質問が飛んだが、タミーム氏はこれに対して「いままでとダンテの見た目は違いますが、遊んでみてもらえれば、いままでの『デビル メイ クライ』シリーズのプレイ感覚を受け継いでいることがわかると思います」と自信たっぷりに語っていた。

 なお、『ディーエムシー』については、インタビュー記事やプレイリポートも掲載しているので、制作者の意気込みやプレイインプレッションが気になる方は、こちらも読んでみてほしい。

『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_03
『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_04
『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_05
『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイデモを公開【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_06

 
 
※『ディーエムシー デビル メイ クライ』のインタビュー記事はこちら
※『ディーエムシー デビル メイ クライ』のプレイリポートはこちら


ディーエムシー デビル メイ クライ
メーカー カプコン
対応機種 PS3プレイステーション3 / X360Xbox 360
発売日 発売日未定
価格 価格未定
ジャンル アクション / ファンタジー