「日本のユーザーのフィードバックを楽しみにしています!」(ハーバード)
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンから2012年5月10日に発売されるプレイステーション3用ソフト『スターホーク』(関連記事は→こちら)。本稿では、“STARHAWK ジャパンプレミア”(リポート記事は→こちら)の開催に合わせて来日した本作のシニアプロデューサーHarvard Bonin(ハーバード・ボニン)氏のインタビューをお届け。
――まずは自己紹介を兼ねて、ハーバードさんは開発チームでどのような役割を担当しているかお教えいただけますか?
ハーバード 私は『ゴッド・オブ・ウォー』などを開発しているSCEAのサンタモニカスタジオで、『スターホーク』のシニアプロデューサーを担当しています。3年くらい前から本作のプロジェクトをスタートさせ、開発予算や開発プロセスをマネージメントしています。各リージョンを回って、本作のPR活動をするのも、役割のひとつです(笑)。
――各リージョンの『スターホーク』の反応はいかがですか?
ハーバード たいへんポジティブな意見を多くいただいていますが、なかにはネガティブな意見もいただきました(笑)。ただ、そのネガティブなものはβテスト版でのものなので、これからどんどん改善していく予定です。
――『スターホーク』を開発するにあたってのコンセプトは何だったのでしょうか。
ハーバード ベースとなるシステムは『ウォーホーク』なのですが、グラフィックをキレイにしただけのものにはしたくなかったんです。『ウォーホーク』とは異なる、また、主流のFPS作品とも違う新しいゲームにしたかったんです。“ビルド&バトルシステム”という新システムやキャンペーンモードを加えたのもそのためです。
――その“ビルド&バトルシステム”についてもう少し伺えますか? 『スターホーク』では、『ウォーホーク』の基本システムを継承していますが、目新しいシステムとして戦闘で役立つ施設を瞬時に建設する“ビルド&バトルシステム”が導入されたことで、より奥深くおもしろい対戦が楽しめるようになりました。ビルド&バトルシステムを導入した理由について教えてください。また、苦労話などがあればお願いします。
ハーバード 『リトルビックプラネット』のシューター版を作りたかったのです。ボタンひとつで簡単に施設が建造でき、防御壁や自動銃座、ロンチパッドなどいろいろな施設を建
設することができます。
――戦況に応じた施設を建設することで、リアルタイムシミュレーションのような戦略性も味わえるわけですね。
ハーバード はい。開発初期は、現在のものよりもっといろいろな施設が作れるような構想もあったのですが、プレイヤーは撃ったりアクションのほうを楽しみたいはずだと考え、建設できる施設はそのバランスを取って調整しています。そのバランスをどう取るかのトライ&エラーを長い時間をかけて行いました。そこが本作の苦労した点のひとつです。
――マルチプレイは各リージョンごとのユーザー間でプレイ可能なのですか? それともリージョンに関係なく、いっしょに楽しめるのでしょうか。
ハーバード イエスとも言えるし、ノーとも言えます。というのは、他のマルチプレイ対応タイトルと同じように、近いリージョンのプレイヤーどうしで接続するようになっています。ただ、たとえば、日本のプレイヤーが北米のプレイヤーとマルチプレイを楽しむこともできますよ。
――『スターホーク』はひとりで楽しめるキャンペーンモードが収録されていますが、どんな内容になりますか? キャンペーンモードのおもしろさを教えてください。
ハーバード ジャパンプレミアでお見せしたのは、マルチプレイだけでしたが、オフラインのキャンペーンモードもかなりおもしろいものに仕上がってきており、早く皆さんに披露したいです(笑)。ステージのなかで、“ビルド&バトルシステム”によって何を建設するか、どんな武器を使用するか、どんな手段で移動するかといった、さまざまな選択肢がプレイヤーに委ねられます。その自由さを楽しめますし、プレイヤー個々の戦略がチョイスできます。その選択によって得られる報酬なども変わってきます。ちなみに、キャンペーンモードで得られたEXPでスキルを習得することができ、そのスキルはマルチプレイでも使用できます。EXPについて補足すると、マルチプレイでもEXPを得ることができるので、EXPたのめにキャンペーンモードをプレイする必要はありません。つまり、マルチプレイが好きな人は、マルチプレイだけでもスキルを習得することができますよ。
――キャンペーンモードのボリュームはどれくらいになる予定ですか? たとえばステージ数などは。
ハーバード まだ調整段階なので、はっきりしたことは申し上げられないのですが、ほかの作品に収録されているキャンペーンのボリュームと同等レベルにはしたいと思っています。
――国内の発売日が2012年5月10日と発表されました。開発も佳境かと思いますが。
ハーバード いままさにゲームを磨いているところです。各リージョンで実施しているβテスターからのフィードバックもこれから反映する予定です。北米のβテスターには、撮影したゲーム映像を動画共有サイトにアップすることに関しても規制を設けず、いろいろな手段でのフィードバックをこちらとしても期待しています。
――それほど、ユーザーの意見を重視しているということですね。
ハーバード そのとおりです。それらの意見を精査し、どんどんゲームに取り入れたいですね。
※国内では2012年1月19日から『ウォーホーク』購入者とPlayStation Plus会員を対象に先行パブリックβテストがスタート。また、PlayStation Storeの特設ページにて、一般ユーザー30000人を対象に、パブリックβテスト第2期の募集もスタート。日本のβテスターの方は、→こちら にご意見を!
――最後に日本のゲームファンにメッセージをお願いします。
ハーバード パブリックβテストをプレイしたユーザーの方々のフィードバックを心待ちにしていますので、どんな些細な意見でもどんどん送ってほしいですね。日本のユーザーの方は、シューティングゲームに慣れ親しんでいる人は少ないかもしれませんが、本作『スターホーク』は、シューティング以外のさまざまなアクション要素もあり、シューティングゲームファン以外のプレイヤーにも遊んでもらいたい、というつもりで開発しています。ぜひ皆さん、遊んでみてください。