●あの『NieR』の名曲の数々が大胆にアレンジ!
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スクウェア・エニックスは、2011年10月28日、2011年9月末に実施したUSTREAM配信イベント“SQUARE ENIX MUSIC presents SQ Party LEVEL1”の第2弾として、『NieR Tribute Album -echo-』の発売記念イベント“SQ Party LEVEL2 NieR NighT〜狂気ノ夜〜”を東京・池尻大橋の“2.5Dスタジオ”で開催した。“SQ Party LEVEL1の模様は→こちら
■佐野電磁
“NieR NighT〜狂気ノ夜〜”のトップバッターは、『鉄拳』シリーズや『Drag-on Dragoon(ドラッグオンドラグーン)』(ディレクターは『NieR』のヨコオタロウ氏)シリーズなどのコンポーザーとして知られる佐野電磁氏。まずは『不完全ナ石』からスタート。メロディーにドラム音やヴォコーダー(ヴォイス“voice”とコーダー“coder”を合わせた言葉。ロボットのような電子音など)を加えたり、シンセ音にエフェクトをかけたりと次第に『不完全ナ石』をゴージャスなアレンジにしていく。冒頭からテンションが高い佐野氏はメロディーに合わせて「風邪引いて〜お花見〜」(記者にこう聞こえましたが、意味がわからなすぎて自信がありません)を口ずさみ会場を笑わせる。1曲目からすっかり佐野ワールドに引きずり込んだ同氏は、続いて「絶対、『NieR』の曲だけにはしない!」と不敵な笑みを浮かべ、なんと『Drag-on Dragoon』から『尽きる』のアレンジバージョンを披露。『尽きる』の演奏が始まると会場からは悲鳴に近い歓声も上がった。そして佐野氏も高笑い。「オレが曲を出したときは誰も褒めてくれなかったのに!(つまり『NieR』の楽曲人気の高さに嫉妬)」(佐野)。しかも途中、「みんながオレの曲をニコ生やYoutubeで逆さまにしてたから、オレも逆さまにしてやったぜ!」と作曲者自ら逆再生。ああ、なんという狂気!
最後は佐野氏も開発に加わったニンテンドーDS用ソフト『KORG-M01』を使って再び『不完全ナ石』を披露。「キミも『KORG-M01』買って佐野電磁にならないか!?」(佐野)というオチをつけ、最後まで笑いの絶えないステージとなった。
■Go-quolia
佐野氏の続いてはGo-quoliaが登場。会場は佐野氏のトーク……いや演奏でいろいろな意味で温まっており、むしろ逆にやりづらいのでは(笑)、という記者の心配もよそに、いきなり『ヨナ』から始まり、『エミール』、『愚カシイ機械』、さらに『カイネ』へと続く流れで、一気にGo-quoliaワールドに。ノイズ混じり、一部オルゴール音も入るアレンジ。う〜ん、泣ける……。切ない楽曲が続き会場のファンも聴き入っている様子。後半は『Restructuring-夏ノ雪,最終兵器,Ashes of Dreams』のメドレーで終了。
■DE DE MOUSE
お次はDE DE MOUSEが登場。『夏ノ雪』からスタート。激しいアレンジと疾走感。途中、ハロウィンの時期ということで、ある楽曲を挟む変化も。記者が聴いた感覚では『NieR』の楽曲がワンポイントで加わるといった感じの大胆なアレンジで、カッコよさが際立った『NieR』アレンジ、といった印象でした。
■world's end girlfriend
トリと務めたのはworld's end girlfriend。『夏ノ雪』から始まる20分超ロングリミックスを披露。切ないメロディーにノイズ混じりの音を加えるなど不安感を抱かる独特のアレンジは鳥肌モノ。ページをめくる音、謎の叫び声(?)なども入り、まさに“狂気”を演出。そして、『NieR』のすべてのエンディングを見た人なら心に刻まれたであろうメロディーでシメ。この流れで終了とは……記者はしばらく余韻に浸り、動けず。
イベント後は、『NieR』の楽曲を手掛けたコンポーザーの岡部啓一氏やプロデューサーの齊藤陽介氏、ディレクターのヨコオタロ氏がファンに囲まれ、サインなどに大忙し。いまだ衰えぬ『NieR』の人気。会場にいたヨコオタロウ氏に直撃すると「もう、出涸らししか残っていない状態だと思いますけど(笑)」と謙遜していた。また、自身の音楽が大胆にアレンジされた印象について岡部氏は「素直に、うれしいです」としみじみと感想を語ってくれた。
ちなみに、イベント終了後、スクリーンには“SQ Party LEVEL3 Coming Soon...?”との文字が。次回はどんな内容になるのか!? 詳細がわかり次第、ファミ通.comでお伝えしていくのでお楽しみ!
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▲Ustreamでも映っていたファンの方の手作りの実験兵器6号は会場でも大人気。丸い発泡スチロールを紙粘土で覆って作成したとのこと。記者は触らせてもらったのですが、思ったより軽かったです。しかもツルツル。 |
▲会場には『NieR』のスタッフの多くが来場していた。写真はファンの要望に応えサインをする齊藤陽介プロデューサー。 |
▲ちなみに、スクリーンに映っていた『NieR』のプレイ映像は、会場で実際にスタッフがプレイしていたもの。 |