●最強の”プロフェッショナル”を決める戦いが開幕!

 千葉県・幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2011にて、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』(以下、『DQM-J2 プロフェッショナル』)の公式大会“Great Masters’ GP”の決勝大会が開催された。その模様をリポートしていくぞ。

 “Great Masters’ GP”は、最強モンスターマスターの称号を懸け、全国の腕自慢たちが手塩に掛けて育てたモンスターを持ち寄って戦う大会。東京、名古屋、大阪で地区予選が行われたほか、スクウェア・エニックスメンバーズ予選も実施された。各予選の上位2名、計8名が決勝大会への切符を勝ち取り、晴れてこの場で最強の座を争うというわけだ。

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▲Great Masters’GPが行われたのは、ゲームショウ最終日の9月18日。会場となった特設イベントブースには、多くのプレイヤーが観戦に訪れた。

▲司会者の東城あかねさん(写真左)、ようかさん(写真右)のふたりに加えて、本作のプロデューサーである犬塚太一氏(写真中央)が解説。

▲ゲスト解説者として、本作のCMでもナレーションを担当した声優の安元洋貴氏が登場。安元氏自身も本作のコアユーザーで、プレイ時間は398時間にも及ぶという。

●プレイヤーたちの戦略が交錯する白熱のバトル

 いよいよ選手入場。各予選を勝ち抜いた8人の選手が壇上に現れる。続いて、対戦ルールが説明される(下記参照)。なお、事前に登録した6枠分のモンスター以外は使ってはいけないうえに、ほかの選手の登録モンスターは分からないという条件の中でトーナメントは行われた。

<決勝大会出場者>
パタ選手(東京予選代表)
ジョルノスター選手(大阪予選代表)
オオスギ選手(名古屋予選代表)
サムライなのか?選手(メンバーズ予選代表)
やむ選手(メンバーズ予選代表)
かりん選手(名古屋予選代表)
タピオカンナバロ選手(大阪予選代表)
ジョン選手(東京予選代表)

<対戦ルール>
・作戦は命令あり
・最大10ラウンドで決着が付かなければ判定
・同系統モンスターの使用はOK(同じモンスターはNG)
・モンスターの入れ換えは1バトルにつき1回まで
・コマンド入力時間は30秒
・“GUEST”マーク付きのモンスターは使用禁止

●どの選手も一歩も譲らない準決勝

 役者が揃い、ついに試合がスタート! 最初に行われた準々決勝は全部で4試合あるが、2試合ずつ同時に実施された。1試合目のパタ選手対ジョルノスター選手の試合は、サージタウス対最強レティスの戦い。どちらも決め手を欠き、ラウンドが過ぎていく。9ラウンド目に両者ともに入れ換えを行い、お互いのモンスターを1体ずつ倒すが、判定でジョルノスター選手が勝利した。

 2試合目のオオスギ選手対サムライなのか?選手の試合は、オオスギ選手のスライムマデュラと最強スライムカルゴに対し、サムライなのか?選手はサージタウスを出す。こちらも攻撃と回復をくり返す展開で10ラウンドまでもつれ込み、しびれを切らしたサムライなのか?選手が最終ターンで勝負をかけて入れ換えを行い、一斉攻撃で撃破を狙う。しかしこの作戦が失敗。判定でオオスギ選手が準決勝に勝ち進んだ。

 3試合目はやむ選手対かりん選手。かりん選手の状態異常攻撃に対し、相性が悪かったのか、やむ選手のモンスターはことごとく状態異常になってしまう。しかたなくメンバー変更を行うが、今後はかりん選手も竜神王とわるぼうにメンバーチェンジ。すると、かりん選手の竜神王がやむ選手のモンスターを撃破し、最終的にかりん選手が判定で勝利した。

 第4試合はタピオカンナバロ選手対ジョン選手。試合開始早々、ジョン選手のスライダーガールの”いきなりバイキルト”、”いきなりテンション”が発動。さらに3回行動も発動し、タピオカンナバロ選手のスタメンを一網打尽。一瞬でジョン選手が勝利した。

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▲育て上げた自慢のモンスターで戦う選手たち。全国大会の準決勝レベルともなると、どの選手も不利になったときや膠着状態を打開するための対策を立てているのがうかがえた。

▲試合を行っていない選手は、大音量のヘッドホンを着けて試合の模様を見ることができないため、ほかの選手の戦術を知ることができない。まさに出たとこ勝負というわけだ。

▲ハイレベルな攻防が展開され、ふたりの解説にも熱がこもる。ちなみに、犬塚氏と安元氏もスライダーガールはお気に入りだという。

●準決勝はさらにヒートアップ!
準決勝第1試合

■ジョルノスター選手のチーム
最強レティス
最強メタルキング(スタンバイ)
最強ジェネラルダンテ(スタンバイ)
最強キラーパンサー(スタンバイ)

■オオスギ選手のチーム
スライムマデュラ
最強スライムカルゴ
最強ゲモン(スタンバイ)
最強スライダーヒーロー(スタンバイ)

 相手の布陣を見てか、ジョルノスター選手は1ラウンド目にモンスターを総入れ換えし、最強ジェネラルダンテで“魔神斬り”を仕掛ける。スクルトと回復をくり返して攻撃をしのぐオオスギ選手だったが、4ラウンド目についにスライムマデュラが撃破され、こちらもメンバーチェンジ。優位に立ったジョルノスター選手の攻撃は続き、オオスギ選手のスライダーヒーローを倒した……かに思われたが、ここでスライダーヒーローの“くじけぬ心”が2回連続で発動! この隙を突いて、今度は逆にスライダーヒーローの“ばくれつけん”でジョルノスター選手のモンスターを撃破していき、オオスギ選手が逆転勝利!

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▲”くじけぬ心”の発動が勝負の分かれ目となった一戦。勝利したオオスギ選手は、思いがけない勝利で「燃え尽きました」とコメント。両者の実力が伯仲していただけに、わずかな運の差が勝敗を分ける結果となった。

準決勝第2試合
■かりん選手のチーム
最強フェアリードラゴン
最強少年レオソード
最強メタルキング
竜神王(スタンバイ)
わるぼう(スタンバイ)

■ジョン選手のチーム
スライダーガール
最強メタルキング
最強レティス(スタンバイ)

 準決勝第2試合は、かりん選手対ジョン選手。ジョン選手は、これまでもスライダーガールの“いきなり○○”で勝利を収めてきた運も持ち合せている。これに対し、かりん選手がどう挑むのかに注目が集まった。この試合でも、開始直後にジョン選手のスライダーガールの“いきなりテンション”が発動。これまでの必勝パターンである“てんいむほう斬”で攻撃を仕掛けるが、かりん選手はこれを“斬撃よそく”ではね返し、逆にスライダーガールが大ダメージを受ける。だが、すぐさま最強メタルキングのベホイマでスライダーガールを回復。そしてジョン選手は、つぎのターンも攻撃を仕掛ける。しかし、かりん選手は2ラウンド続けて“斬撃よそく”を行っていた! スライダーガールが倒され、圧倒的に有利になったかりん選手が流れをたぐり寄せ、見事に勝利した。

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▲決勝大会最年少であるジョン選手の活躍に会場全体からの期待が集まっていたが、残念ながら快進撃はここでストップ。相手の攻撃を読み切った、かりん選手の試合巧者ぶりが光る展開だった。

●最終決戦、ついに最強の”プロフェッショナル”が決定!
決勝戦
オオスギ選手 VS かりん選手

■オオスギ選手のチーム
スライムマデュラ
最強スライムカルゴ
最強ゲモン(スタンバイ)
最強スライダーヒーロー(スタンバイ)

■かりん選手のチーム
最強フェアリードラゴン
最強少年レオソード
最強メタルキング
竜神王(スタンバイ)
わるぼう(スタンバイ)

 ついに迎えた決勝戦。ジョン選手を破ったかりん選手は、最強フェアリードラゴンの“おたけび”、最強少年レオソードの“やけつく息”で相手の状態異常を狙う。一方、オオスギ選手の最強スライムカルゴはマジックバリアやスクルトを使うが、スライムマデュラが“おたけび”を受けてこう着状態。同じようなラウンドがしばらく続いたが、5ラウンド目に最強少年レオソードがギガ・マホトラを使い始める。そして7ラウンド目、ギガ・マホトラを受け続けてついにMPが尽きたのか、オオスギ選手がメンバーを入れ換える。かりん選手はそのターンこそ入れ換えをせずに戦うが、最強スライダーヒーローと最強ゲモンの攻撃を受けると、旗色が悪いと感じたのかメンバーチェンジ。かりん選手の竜神王が最強スライダーヒーローを倒すが、そのターンのうちに今度はオオスギ選手の最強ゲモンが竜神王を撃破! そして迎えた最終10ラウンド。判定で有利な状況にあるオオスギ選手は最強ゲモンに”ぼうぎょ”をさせる。対するかりん選手のわるぼうはメガザルダンスで竜神王を復活させてラウンド終了。勝負は判定にもつれ込むが……運命の女神ははかりん選手に微笑んだ!!

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▲モンスターの力とプレイヤーの頭脳が見事に融合された、すばらしい決勝戦となった。

▲判定で勝利が決まった瞬間にガッツポーズをするかりん選手。メガザルダンスで竜神王を復活させる作戦が功を奏し、最強の座を手に入れた。

●表彰式では予想外のサプライズゲストが登場!

 決勝戦終了後、表彰式が行われた。優勝したかりん選手と準優勝のオオスギ選手に賞品が贈られることになっていたのだが、ここでスペシャルゲストとして『DQ』シリーズの生みの親、堀井雄二氏が登場! 「熱く、すばらしい試合が見られてうれしかった」と語り、全力を尽くしたプレイヤーたちの健闘をねぎらった。さらにこの後、堀井氏から『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D』が電撃的に発表された(『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D』の速報はコチラ

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▲見事に優勝したかりん選手。「感無量です、うれしい」と、言葉こそ少ないながらも喜びを噛みしめていた。

▲堀井氏の登場により、試合後の熱気がひと段落していた会場からふたたび歓声が上がる。表彰状は堀井氏によって手渡された。

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▲「自分では絶対に思い付かないモンスターの組み合わせや戦法を実践する人が勝っている。上には上がいるな、と痛感させられました」と感想を語った安元氏。

▲予選から大会を見守ってきた犬塚氏は、「年々ユーザーが達人になっていって、自分の手がなかなか届かなくなってしまったが、そうやって遊んでいただけることがうれしい。来年は『テリーのワンダーランド3D』の大会として、この場でまた皆さんにお会いしたいです」という言葉を結びの言葉として、大会は幕を閉じた。