クロスレビュー

平均

-
パソコンで大ヒットしたアドベンチャーゲーム。人間の体を乗っ取って猟奇的な犯罪をつぎつぎと起こすスナッチャー。彼らを根絶やしにするのが目的だ。
発売日
1992年10月23日
価格
7800円 [税抜]
対応機種
PCエンジン 他の機種を見る
ジャンル
アドベンチャー
メーカー
KONAMI
詳細を見る

スナッチャー(PCエンジン)のレビュー・評価・感想情報

東豪寺麗華P
PCエンジン 2012-10-23 21:47:42投稿
9

予備知識なしで、知り合いに薦められて興味本位で買ったら、いろんな意味でえらい目にあった衝撃作。でも最高に面白かった。またこういう総当りアドベンチャーがやりたい。PS,SS版? そんなものはなかった。

ジョーンズ博士(ファミ通ブログ大賞2位)
PCエンジン 2011-12-27 11:16:48投稿
9

こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回発掘した作品は、『スナッチャー CD-ROMantic』。1992年にコナミから発売されたPCエンジンSUPER CD-rom2用のソフトです。


どんなゲームなのか?

時は西暦2042年。狂気と退廃の街ネオ・コウベ・シティを舞台に、人間とそっくりのアンドロイド「スナッチャー」と、特別警察班JUNKERの捜査と戦いを描いたアドベンチャーゲームです。

物語は、主人公のギリアン・シードが対スナッチャー特殊警察班JUNKERに配属されるところからはじまる。ところが、配属早々、先輩にあたるジャン・ジャック・ギブソンからの応援要請を入電。ギリアンはギブスンから連絡を受けた廃工場へと向かうのだが…。

工場の内部に進んでいくと、ギブソンのサポートメカ「リトルジョン」が破壊されているのを発見。同時に、何かが聞こえる。サポートメカ「メタルギアmk-II」の「ボリュームをあげてみたらどうですか?」というアドバイスにしたがってテレビのボリュームを上げると時計のチッチッチッチッ…という針音が。音源をたどっていくと、時限爆弾を発見!急いで逃げるギリアンとメタル!しかし、タイムリミットが訪れて大爆発!大音量の爆発音にプレーヤーも被害を被ることに!

ギリアン「うーん、耳がキンキンする」
メタル 「ボリュームを上げたままにしておくからデス」
ギリアン「くっそー、スナッチャーめ!」

と、こんなノリが全編でくり広げられる、いつもの小島節全開のゲームです。



メインは捜査だが、それだけじゃないゲーム展開

ちょっと映画好きな人なら、このゲームが映画『ブレードランナー』のオマージュであることにすぐ気がつくはずだ。ロングコートをはためかせ、ブラスターを片手に街を駆けるギリアンの姿は、『ブレードランナー』で主人公デッカードを演じたハリソン・フォードそっくりです。

そして、『ブレードランナー』が人造人間レプリカントとの戦いであったように、本作でもスナッチャーとの銃撃戦が頻繁に行なわれます。そう、スナッチャーとギリアンは「狩る者」と「狩られる者」。捜査のその先にはスナッチャーがおり、ギリアンを返り討ちにしようと襲い掛かってくるのです。戦闘シーンは画面が九分割され、十字キーのワンプッシュで照準を合わせブラスターを放つ…というもの。正確な射撃ができればダメージは喰らいませんが、慣れないと攻撃を受けてやられることも。また、この戦闘もホラー映画さながら「このタイミングでかよっ!」という時に発生するため、プレイヤーを飽きさせません。


そして、ストーリーは驚愕の展開へ

スナッチャーの謎は、追えば追うほど深まっていきます。なぜ、ネオ・コウベ・シティにしか現れないのか。どんな目的を持っているのか。なぜかとり立たされる50年前のソビエト連邦で起こったバイオハザード。そして、幾度となく示唆されるギリアンと妻のジェミーとスナッチャーとの関連性。敵だと思っていた謎のバウンティハンターとの共闘。信頼しきっていた人間の裏切りと襲撃。人間社会を形成する≪信頼≫を突き崩すことが、人そっくりにスナッチ(入れ替わり)するスナッチャーの真の恐怖なのです。

1988年に発売されたPC-8801MkIISR以降版、MSX2版は、JUNKER本部襲撃戦、そこで生まれる何人もの犠牲者、それでも助けられた命があり、満身創痍になりながらも戦いの決意をする…というところで最高潮でまさかのエンド。“未完”であることにより、結末をプレイヤーに委ねたリリースによって、『スナッチャー』は普遍の地位を築いたといっても過言ではありません。

PCエンジンへの移植にあたり、4年の月日を経て、公式アフターシナリオ「ACT.3」が付け加えられることになりました。よって本作は、『スナッチャー』の完全版といえる内容となっています。



エンディングを見たくないADV

しかし、個人的に「ACT.3」は要りませんでした。シナリオに文句をいうつもりはありません。まったく個人的な感想なのですが、スナッチャーは“終わってほしくない物語”だったからです。もっとギリアンとメタルの漫才のような掛け合いを聞いていたい。狂気と退廃の街ネオ・コウベ・シティの人間くさい人々と関わっていたい。そんな気持ちにさせてくれる作品だったからです。

後に発売されたPS版、SS版は、コナミデジタルスクール出身の新入社員が手がけたという噂があるほど出来がひどいため、ぜひ、PCエンジン版で楽しんでほしいと思います。

クロスレビュー

平均

-
パソコンで大ヒットしたアドベンチャーゲーム。人間の体を乗っ取って猟奇的な犯罪をつぎつぎと起こすスナッチャー。彼らを根絶やしにするのが目的だ。
発売日
1992年10月23日
価格
7800円 [税抜]
対応機種
PCエンジン 他の機種を見る
ジャンル
アドベンチャー
メーカー
KONAMI
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