魔王として君臨していた父亡きあと、息子のラハールがその座を目指して戦いを繰り広げるシミュレーションRPG。ターン制のスタンダードなゲームシステムを採用してはいるものの、そこに詰め込まれたコミカルでポップななノリと、これでもかというやり込み要素が好評を博した。
ゲームはスタート地点である“魔王城”を中心に展開。ここで情報やアイテムを集め、部隊を編成したのち戦いへと出発する。本作では、ラハール、エトナといった主要キャラクター以外にも、自分で作成したキャラクターを仲間にして使用することができる。名前、職業を自由に決められるほか、“どうしようもないクズ”、“平凡”、“優秀”、“天才”といった素質タイプを選択可能。素質タイプは、キャラクターのステータスや成長度合いに影響のある要素。ゲームを進めることで、選択できる種類が増えていく。
また、職業も同様、ゲームの進行とともに種類が増えていく。初期の基本職業を育てることで上級職に転職できるようになったり、条件を満たすことで出現する隠し職業も存在する。
本作の特徴のひとつである“暗黒議会制度”は、買い物をするときの品揃えや仲間の作成など、ゲームの土台となる要素をお好みにカスタマイズできるシステム。文字通り“議会”での議論が行われ、自分の願いに対して多数の賛成派がついてくれれば、その願いは可決される。議員たちを味方につけるためにワイロ(アイテム)を送ったり、否決された際には彼らを倒してしまうことで強引に可決させたりと、なんでもござれの面白いシステムだ。
この他にも、ひとつひとつのアイテムごとに存在する“アイテム界”と呼ばれるダンジョンで戦闘を重ねることでアイテムをパワーアップさせたり、“ジオエフェクト”と呼ばれるフィールド要素を利用して敵を瞬時に一掃する戦術を練ったりと、ひたすら考え、やり込める要素が満載。本作から日本一ソフトウェアのファンになったというユーザーも多いはずだ。1本のゲームにじっくりのめり込みたい、という人は一度体験してみてはいかがだろう。
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