広大なフィールドでくり広げられる最新の戦場体験! 仲間に指令を出して戦い、任務を遂行せよ。この過酷な戦場からはたして生還できるか!?
アメリカとロシア、そして中国の思惑が交錯する戦場"スキラ島"に進軍し、全面戦争を回避せよ! 220平方キロメートルの島全土がまるごと広大な戦場となり、プレイヤーの参戦を待っている。そこにあるのは、最高のリアリティーで描かれる過酷な現代戦。たった1発の銃弾がときに死につながる、究極の戦場体験が味わえる。今回は4人協力プレイにも対応したミッションモードを紹介していこう。
プレイヤーは、つねに3人の仲間とともに作戦に臨むことになる。仲間を生かすも殺すも、指令を出すプレイヤー次第。チームを分散させたり、逆に一点突破を目指すなど、腕の見せどころだ。
プレイヤーは、本作と従来の戦争系FPS(一人称視点シューティング)が異なるのは、その圧倒的なリアルさ。敵のまっただなかに突っ込んで銃を乱射するようなプレイは、もはや通用しない。戦場で無駄に銃声を発するのは、どうぞ狙撃してくださいと居場所を教えるようなものだ。たとえ彼方に敵がいようとも、作戦中は油断ならない。本作では、敵の兵士が放つたった1発の銃弾が、プレイヤーや仲間の命を奪うこともあるからだ。また、ときには負傷した仲間をかばいながら撤退したり、頭上を銃弾が飛び交うなかを、ジリジリとほふく前進で進まざるをえないこともある。過酷な戦況を冷静に判断して、静かに、かつ正確に目標をクリアーせよ!
樺太の沖合に浮かぶ、天然資源が豊富なスキラ島。その利権を巡って、中国の人民解放軍が領有権を主張し、侵攻を開始。ロシアはこの動きに応じてアメリカ軍に援助を要請し、連合軍を結成して奪還に向かう。スキラ島は大国同士の思惑が交錯する戦場と化した……。
実際の作戦の様子を把握してもらうべく、本編に収録されているミッションに沿って流れを紹介していこう。今回紹介するのは、序盤でプレイすることになる"ドラゴンライジング"作戦。東京ゲームショウ2009で試遊できたミッションだが、戦場が広いこともあり、プレイできた人のなかで最後までたどり着けた人は少なかったとか。それもそのはず、ミッションによっては乗り物も登場するが、このミッションでは総行程にして、ゆうに1キロメートル近く(実際と同じ距離!)を徒歩で移動しなければならない。チームの任務は、大規模に軍が展開するための障害を、ひと足先に排除すること。具体的な攻撃目標は、近隣の早期警戒レーダーの破壊が第1目標で、とある村近くに設置されている地対空ミサイルの破壊が第2の攻撃目標となっている。
まずは作戦開始地点から南西へ進み、発砲は控えるよう命令しつつ、小高い丘へ進軍。途中で仲間が敵兵士を発見したので、姿勢を低くして静かに優位なポジションに移動。合図とともに銃撃を浴びせて倒す。しかしその先の早期警戒レーダーにも敵兵の影が。今度も近くへ忍び寄ろうとしたが……気付かれた! 100メートル先からの銃撃でたちまち被弾。仲間に制圧射撃を命じて、一気に銃撃戦へ雪崩込む!
チームの数名が被弾したものの、即座の制圧射撃で、被害は最小限に食い止められ、何とかレーダーを警戒する敵兵を排除できた。C4爆薬をセットし、爆破。無事に第1目標をクリアー!
戦闘で仲間たちも負傷している。少しでも作戦への影響を減らすため、次の目標に移る前に、衛生兵に回復させよう。
つぎの目標は、村の近くに配備された地対空ミサイルを破壊すること。多数の敵が展開中だが、レーダーを破壊したおかげで、支援砲火が可能になっている。一斉砲撃で一網打尽にしよう。
これはまだまだ長く続く戦いの序盤戦にすぎない。夜間戦や、敵の基地への捕虜奪還作戦、敵の補給路を断つ破壊工作など、多彩な状況下、チーム構成のミッションが用意されている。停戦を迎えるその日まで、兵士たちの戦いは終わらないのだ!
これまで、いわゆる軍事モノのFPS(一人称視点シューティング)をそれなりにはやってきたワタクシだが、本作のようなオープンワールド(箱庭)型の軍事モノFPSをプレイするのはほとんど初めて。ひと足先にプレイさせてもらって驚愕、そこには戦場そのものがあった……。
プレイするルートが決まっているタイプのゲームは、作り手がプレイヤーの行動を予測できるがゆえ、ド派手な演出が仕込まれていたりもするが、本作のテイストはちょっと違う。重厚でリアルな戦場体験――説明にも書いたとおり、敵の真っ只中に飛び込んで、ランボーばりに銃を乱射するゲームではない。極端なことを言うと、弾が当たったら、当たりどころが悪ければ死ぬ。現実に照らし合わせれば、至極あたりまえのこと。だから、このゲームで確実に作戦を遂行するためには、より一層被弾の可能性を避ける戦術を考えなければいけない。これはもちろんFPSをプレイするうえでは、どんなゲームでもある程度共通して重要なポイントではあるが、進行ルートが決まっていれば、せいぜいこのポイントでは注意深く身を隠しましょうとか、ここでは敵がいっぱい出てくるので注意しながら戦いましょうとか、語弊を恐れず言うならその程度の注意で済む。しかし、オープンワールドでどこにでも行けるなら、取れる戦術の幅が大いに異なってくる。「この草原に身を隠しつつ進んで、このあたりから村へ降りていけば側面から突撃できるんじゃないか」とか、「ここまでトラックを調達して進んだらこの辺で降りて山に入れば見つかりにくいに違いない」といった、より確実=死なない作戦を立てる楽しみがある。必ずしも安全を重視しただけの作戦がベストとは限らないのも、またミソである。
そして、プレイヤーが置かれるシチュエーションがまたいい。数百メートル歩かされるのは常のこと、「2キロ先まで行ってくれ。あ、敵にバレないようにね」なんてオーダーも出てくる。周囲を警戒する敵兵に怯えながら(100メートル以上も先にいるのに!)そろそろと行軍するしかないのだが、こんな体験ができるのは本作ならでは。これに個々のプレイによって発生する偶然のできごとが重なってくると、本当にたまらない。
記者が本作をプレイしてもっとも興奮したのは、完璧に作戦を遂行した際のことでも、敵にかっこよくヘッドショットを決めた瞬間でもない。それは、たとえばこんなとき。作戦中の交戦により自分も仲間も大なり小なり負傷して、ヘリによる脱出を行うべく1キロ以上先の回収地点へ向かっていたとする。部下が追ってくる敵を発見したが、車輛には乗っておらず、ギリギリ振り切れそうな距離。急ぎたいのはやまやまだが、負傷によって走れないので、ひたすら歩いていくしかない。だが、正面から銃声が鳴り響いた! 眼前の森林から姿を現す新たな敵部隊。異変を感じて集合してきたのか、もともとそこにいたのかはわからない。人数はそれほどでもないが、とにかく最悪なのは、コイツらにてこずっていると、追手が攻撃可能な範囲に到達してしまう! 手近な草むらに飛び込み、身を低くして、スコープを覗いてひとりずつ片づけていく。作戦時に弾を消費しており、ムダ撃ちも許されない。果たして俺たちは脱出できるのか!? こんな緊張感をぜひ味わってみてほしい。
さて、最後にお伝えすることがある。ファミ通.comでは、極秘ミッションのコードの入手に成功した。今回の前半部分と、次回12月24日の更新で掲載する後半部分を合わせてゲーム中で入力すると、通常はプレイできないシークレットミッションに挑戦できる。内容は、中国軍が占拠するポンプ施設に関する作戦とのこと。その詳細については次回詳しくお伝えするので、いましばらくお待ちいただきたい! (編集部:ミル☆吉村)
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後半3ケタは週刊ファミ通12月24日発売号、または同日ファミ通.com掲載予定の後編をチェック!