後世に絶大な影響を与える “アーサー王伝説”。もちろんゲームにおいてもそれは例外ではなく……ということで、ここでは、アーサー王伝説をモチーフとしたゲームの一部を紹介しよう(掲載は50音順)。

乖離性ミリオンアーサー

『乖離性ミリオンアーサー』
発売元 スクウェア・エニックス
対応機種 iOS/Android、PC、プレイステーション4、プレイステーション Vita
©2014-2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
※『ミリオンアーサー』シリーズポータルサイト

4人の“新米アーサー”が共闘

 スクウェア・エニックスの『ミリオンアーサー』シリーズは、“アーサー王伝説”を真正面から取り扱った、基本プレイ無料のオンラインカードバトルRPG。まずは、2012年にiOS/Android向けにリリースされたのが『拡散性ミリオンアーサー』。舞台となるのは、100万人のアーサー王と100万人のエクスカリバーが存在するブリテン。プレイヤーがアーサー王のひとりとなって戦うという斬新な設定が注目を集めて、のちにプレイステーション Vitaやニンテンドー3DSでリリースされるなど大ヒットを記録した(※『拡散性ミリオンアーサー』のサービスはすでに終了しています)。
 同作の好評を受ける形で、“正統進化版”として、2014年のiOS/Android版が配信されたのが『乖離性ミリオンアーサー』だ。本作は、『拡散性ミリオンアーサー』と同時代に、エクスカリバーを抜いて王候補となった、“傭兵アーサー”、“盗賊アーサー”、“富豪アーサー”、“歌姫アーサー”の4人を主人公にしたコマンドバトルタイプのRPGで、最大4人による同時協力プレイが可能。同作もスマートフォン版が1500万ダウンロードを記録するほどの大ヒットとなり、2016年にはプレイステーション4とプレイステーション Vitaでも配信を開始した。

ソウル・サクリファイス デルタ

“魔法使いと魔物の闘い”の元に

『ソウル・サクリファイス デルタ』
発売元 ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア
対応機種 プレイステーション Vita
©2014 Sony Interactive Entertainment Inc.
※『ソウル・サクリファイス デルタ』公式サイト

 2013年にリリースされ、元祖“共闘”ゲームとして人気を集めたアクションゲーム『ソウル・サクリファイス』のアップグレードバージョン。巨大な魔物を倒すために自身や仲間を犠牲にしてまで闘うという“犠牲と代償”をゲームシステムに取り込んだ意欲作となっている。“魔法使いと魔物の闘い”が描かれる同作では、“アーサー王伝説”がモチーフになっている。そのため、登場するキャラクターたちの名前の多くが“アーサー王伝説”から引用されている。たとえば、この世界を支配する不老不死の強大な魔法使いは“マーリン”、マーリンの元相棒を自称する女魔法使いは“モルガン・ル・フェ“といった具合だ。また、主人公と共闘することになる魔法使いたちには、パーシヴァルやガウェイン、ランスロット、ガラハットといった名前が見られる。さらには、自身の肉体を捧げることで発動する“代償魔法”にも、“エクスカリバー”という名称がある。こうした名前は、『ソウル・サクリファイス デルタ』の世界観を構成するうえで、大いに役立っていると言えるだろう。

ファイナルファンタジーVII

“ナイツオブラウンド”は円卓の騎士がモチーフ

『ファイナルファンタジーVII』
対応プラットフォーム プレイステーション
発売元 スクウェア・エニックス
©1997 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA
※『ファイナルファンタジーVII リメイク』公式サイト

 日本を代表するRPGシリーズ『ファイナルファンタジー』と“アーサー王伝説”といえば、やっぱり“エクスカリバー”。世界的に名高い聖剣を放ってはおけないということで、歴代作品に収録されている。さらには、名作『ファイナルファンタジーVII』などに登場する召喚獣“ナイツオブラウンド”も、じつは“アーサー王伝説”がモチーフ。“ナイツオブラウンド”は、アーサー王の“円卓の騎士(Knights of the Round Table)”から来ており、13人の騎士たちがつぎつぎと攻撃を仕掛けていくという、屈指の破壊力を誇る召喚獣だ。それは、いずれも腕利きの13人の騎士たちが襲ってきたらさぞや強かろう……という感じだが……。ご存じの通り『ファイナルファンタジーVII』は、プレイステーション4向けに『ファイナルファンタジーVII リメイク』が開発中(発売日未定)。“ナイツオブラウンド”がプレイステーション4でどのように蘇るのか……楽しみ!

Fate/stay night [Realta Nua]

“聖杯戦争”に挑むアーサー

『Fate/stay night [Realta Nua]』
対応プラットフォーム プレイステーション Vita
発売元 角川ゲームズ
© TYPE-MOON/KADOKAWASHOTEN
※『Fate/stay night [Realta Nua]』公式サイト

 2004年にTYPE-MOONよりPC版が発売されるやその世界観が熱狂的な支持を集め、ゲームはもとより、映画やテレビアニメ、マンガなど、さまざまな展開を見せている『Fate/stay night』。いま、“アーサー王伝説”をモチーフにしたコンテンツということで言えば、『Fate/stay night』を挙げる方も多いのではないか。魔術師たちが歴史上の英霊を召喚して戦う“聖杯戦争”が描かれる『Fate/stay night』。魔術師(マスター)は使い魔(サーヴァント)と契約し、聖杯を巡る戦いに挑むことになるのだが、主人公・衛宮士郎のサーヴァントであるセイバーの真名が、アルトリア・ペンドラゴン、つまりアーサー王となっている。とにかく壮大な世界観を持つ『Fate/stay night』だが、世界観を理解するための一助として、“アーサー王伝説”を楽しむのもいいかも。家庭用ゲーム機向けにも数多くのタイトルが展開されている『Fate/stay night』だが、その世界観を親しみたい方は、まずはプレイステーション Vita用『Fate/stay night [Realta Nua]』をオススメしたい。

モンスターストライク

“円卓の騎士王アーサー”などが登場

『モンスターストライク』
対応プラットフォーム iOS/Android
発売元 XFLAG
©mixi, Inc. All rights reserved.
※画面はiOS版のものです。
※『モンスターストライク』公式サイト

 おなじみ、引っ張りハンティングRPGの『モンスターストライク』。本作には、1000種類を超えるバラエティーに富んだモンスターが登場するのだが、「ネタ元はなんだろう?」と考えながらプレイするのもファンにとっては楽しみのひとつ。“騎士王アーサー”や“マーリン”、“ランスロッド”、“ガラハッド”など、“アーサー王伝説”関連のキャラクターも数多く登場する。それぞれキャラクターに合わせた趣向が凝らされており、たとえば“騎士王アーサー”は神化すると“円卓の騎士王アーサー”となり、ランスロット、マーリン、トリスタン、ガラハッドなどを従えることになる。そして、ストライクショットとして “ナイツ・オブ・ラウンド”を放つというから、“アーサー王伝説”をご存じだったら、思わずニヤリとしてしまうのでは? 元ネタをモチーフにした楽しい要素が盛り込まれているのもやはり楽しい。

『キング・アーサー』公式サイトはこちら