PC向けゲーム用デバイス市場における世界のリーディングカンパニーLogitech Internationalの日本法人ロジクールが展開する新ブランド“Logicool G”。 この新ブランド戦略に合わせ、G700s充電式ゲーミングマウスや、G510sゲーミング キーボードなどの新製品が投入され、全13機種が“Logicool G” シリーズとしてラインアップされたことは、前回お伝えしたとおり。
【前回記事】
ロジクールの新ゲーミングブランド“Logicool G” 進化した製品の特長と新ブランド戦略の狙いに迫る
今回は、ゲーマーとして週刊ファミ通誌面やWeb番組“ファミ通LIVE”などで活躍するブンブン丸と、ファミ通ゲーマーズエンジェルのひとり青木志貴ちゃんが、ゲームに勝つことを追求した新製品を実際に使用したレビューをお届け。熱心なPCゲーマーのふたりは、“Logicool G”製品に対し、どんな感想を抱いたのか。
■滑るように動かせるG400sはFPSに最適
PCゲーム歴は、かれこれ17年くらいになるかな。そのころは、ゲーミングデバイスといった概念がなかったんだけど、いまは“Logicool G” のように、ゲーミングデバイスとしてわかりやすく展開されているものもあるので、購入するときは選びやすくて楽だよね。
では、個別にオレが使った製品の使用感をリポートしてみたいと思う。まず、マウスのG400sなんだけど、持ったときのグリップ感がちょうどいい感じ。個人的には、小指の引っ掛かりがもう少しあると、なおよかったかなと思う。重さは適度で、瞬時の操作の追随性も問題なく、ポイント飛びも数日間プレイしても発生しなかったので信頼性も高い。ホイールも適度なカリカリ感があって、いい感じ。マウスの裏側のソールにも配慮されているのもうれしい。ソールの面積が小さいと、それにかかる摩擦のテンションが高くて、うまく滑らなかったりするんだよね。でも、G400sはスッ、スッと滑らせやすいので疲れないし、FPSにはもちろん、咄嗟に細かな操作が必要とされるリアルタイムストラテジーなどにも最適なんじゃないかな。このマウスの滑りはマウスパッドも大きく影響するので、ロジクールさんには自社のマウスに最適なマウスパッドもぜひ出してほしいね。
FPSだとメインウェポン、サブウェポン、グレネードなどが切り替えられればいいので、サイドボタンが多いと逆に使いづらいんだけど、その点でもサイドボタンが2個のG400sはちょうどいい。ゲームプレイ中に解像度(dpi)を切り替えられる機能に関しては、ゲーム中に操作感覚が変わるのを嫌い人もいるだろうけど、使いかた次第かなと思う。FPSだとスナイパーライフルで敵を狙いたいときに利用すると便利かもしれない。ここはお好みで。
これで5480円[税込]はお買い得だと思う。コアゲーマーはもちろん、初めてゲーミングマウスを購入しようと思っている人にもオススメできる。
■フラットな打鍵感のメカニカルキーは跳ね返りも早くて疲れにくい
続いてはキーボード。試してみたG710+は、一般的にはカチカチとメリハリのある打鍵感が特徴のメカニカルキーを採用しているんだけど、一般的なメカニカルキーでは、打鍵の音が気になる人もいたと思う。G710+では、緩衝ダンパーリングをそれぞれのキーキャップに内蔵しているということで、打鍵音が大幅に軽減されているのはありがたい。キーストロークもフラットというか、キーの押し始めから押し込んだときまで、指にかかるバネ圧があまり変わらない感じ。キーの跳ね返りも早くて、高速タイプしても疲れないと思う。キー自体も適度なマット感でツルツルし過ぎず、打ちやすいし。
FPSだとルール上、プログラム可能なボタンは禁止されていることが多いので、ゲーム操作に関してGキーはあまり使わないと思うけど、頻繁に使用するテキストや定型文を設定しておけば、ワンタッチでチームとコミュニケーションが円滑にできるので、ふだんのプレイは楽になるよね。Gキーも誤爆する位置にはないのもいい。
白色LEDのキーボードバックライトは、視認性が上がるのはもちろん、単純にカッコイイ(笑)。でも、大会やネットカフェに自分が使い慣れたデバイスを持ち込むって機会は多いので、カッコイイというのは重要だと思う。薄暗い会場も多いし。大会に出場する猛者なら、キーを見ずに操作できるだろうけど、あればあったで安心。また、バックライトはWASDキーと矢印キーだけを光らせる、もしくはそれ以外のキーを光らせる設定は、操作に慣れていないうちは便利だろうね。
■耳を覆うイヤーカップは長時間使っても痛みを感じず
最後にヘッドセットのG230は、密閉型なんだけど、耳を覆うような形になっているので耳が痛くならないのは助かる。ゲームをプレイするときはメガネを着けているんだけど、メガネを着けていても快適だった。布製のイヤーカップはベトつく不快感もない。自分は気分によって、音はスピーカーで出して、ヘッドセットを首にかけてマイク部だけ使うってこともするんだけど、マイク部は自由な角度に曲げられるので、そういったイレギュラーな使いかたもできるのは個人的にもうれしいね。
長年、PCデバイスはいろいろと使ってきたんだけど、今回の“Logicool G” デバイスは高性能な割には、価格もそこそこでコストパフォーマンスは優れているな、というのが全体を見ての感想。PC用のデバイスは好みもあるので、いろいろと比較して自分に合ったものを選択するのがいちばんだけど、“Logicool G” はコアゲーマーの要望に応える機能もしっかり備わった懐の深さもあって、万人向けと言えそう。PCデバイスの選択肢としては、候補の上位に入れていい製品だと思う。
■MMORPGであってもアクション要素が増えてきた最近のゲームに、1ボタンでスキルやコンボが発動できるGキーは便利
PCゲームはよくプレイするのですが、じつは、ふだんはゲームパッドでプレイすることが多かったんです。なのでマウスにはあまりこだわりはなかったんですが、今回、私が使わせてもらったG700sは、登録できるショートカットのボタンの数が多くて、ゲームパッドより使い勝手がいいんじゃないかなと感じました。とくに『TERA』は、スキルを使う際に複数のキーを入力する必要があるのですが、その際、画面よりキーボードのボタンに気を取られ、視線を画面から外してしまったことでミスすることもありました。ですが、Gキーにあらかじめスキルのコマンドをセットしておくことで、画面から目を離すことなく、1ボタンで操作できるのはとても快適です。最近は、MMORPGであっても敵の攻撃モーションを見て避けてから反撃する、といったようなアクション性が求められるゲームは多くて、画面に集中する必要があります。なので、キーボードを見ずに画面に集中できるのは、最近のゲームの傾向からしてもありがたいです。ゲーム内にショートカットを設定しておけるものも多いですが、登録できる数に満足できるものが少ないので、マウスにいろいろ登録できるのはとても便利なんですよ。また、私の場合、時間を忘れてプレイしてしまうことも多いので、くり返し使うコマンドを1ボタンで発動できると疲労感も違ってきますね。キーボードのG510sのGキーには、感情のエモーションや定型文、戦闘中の「ありがとう」などは、キーボードのG510sのほうに設定しました。戦闘中はキーを打つ暇も惜しいときがあるので、これも便利ですね。
G700sもそうですが、“Logicool G” の新製品には、手汗や手垢がつきにくいコーティングが施されていますけど、たしかに一般的なマウスとは違いますね。つねにサラサラしているというか。形状も手にしっくりきますし、大きさも女性にもちょうどいいと思います。
■1600万色対応のRGB LEDによるバックライトでキーボードがインテリア代わりに
最近は女性のゲーマーも増えてきていますが、そういった意味でも、G510sの1600万色対応のRGB LEDによるバックライトはポイントが高いと思います。私の場合、部屋にPCが多いので女の子の部屋っぽくないのですが、LEDのおかげでキーボードがインテリア代わりになり、少しでも女の子らしさが演出できるかなと(笑)。なので、ふだんはライトはピンクにしています。LEDの色を変えると気分転換にもなりますよ。
またG510sは、“Logicool G” シリーズのキーボードでは特殊な形状のG13を除いて、GAMEPANEL LCDがあるのもうれしいです。私はPCヲタでもあるので(笑)、GAMEPANEL LCDでゲーム中にCPUの使用率などをチェックできるのは、何気にうれしいです。リアル時間もチェックできますし、タイマーを表示させれば、プレイしながらのカップ麺を作るときにも便利(これまではゲームに夢中になって、のびのびになった麺を食べることが何度もありました……)。
高性能なPCも購入しても、デバイスは付属品のまま、という人も多いと思います。PCを使う時間はゲーム以外にも多い思いますが、それだけに快適なデバイスに投資する価値はあると思います。快適に操作できると、ゲームプレイが楽になりますし、瞬時の判断が勝敗を分けるゲーム内でいい結果も出しやすいはずです。とくにこれまでゲーミングデバイスを使ったことがない人は、一度は試してほしいですね。