ゲーミングマウスの新製品(G700s、G500s、G400s)には、手汗による感触の変化や汚れを防止できる特殊な表面コーティングが施され、ボタンなどは耐久性が大幅に向上している。これは、長年、PC向けデバイスを開発してきたロジクールが、細かな問題点を解決するために、つねに研究・開発を続けてきたからこそ到達できた、ひとつの回答と言える。
 親指が触れるサイド部にはサンドペーパー風のマテリアルでグリップ力を向上させ、手のひらが当たる部分には高い疎水性を持つコーティングを施し、手汗による感触の変化を防止。指先があたるメインボタン部には指紋や汚れを押さえるコーティングを施こすなど、長年培った経験なくしては行き届かない細かい配慮がなされている。もちろん、マウスは精確性もアップし、よりプレイヤーの意図に正確な操作を実現。新素材やコーティングを開発したことにより、耐久性も向上。
 キーボードのG510sでは、手とキーボードの接触ゾーンに特別なマテリアルが施され、優れた操作性、快適性を実現。キーはダブルUVコーティング加工により、耐久性も高くなっている。さらにマウス、キーボードにはプログラム可能なボタン、キーが装備され、利便性も高い。
 “Logicool G”シリーズは、ノウハウとテクノロジーを融合させた、まさにゲーマーのための製品となっている。
マウス操作をする指、手の接触ゾーンをを赤外線イメージングにより導き出し、各ゾーンに特別なマテリアルを施して、より優れた操作性、快適性、そして耐久性を実現。パーム表面に疎水性に優れたコーティング加工を、接触、使用頻度が高いボタンには指紋や汚れを抑えるコーティングを、さらにはサイドグリップには長時間のゲームプレイをサポートするソフトグリップを採用。
キーにはダブルUVコーティング加工が行れ、高い耐久性を実現。使用頻度の高いキーでも表示文字が消えることはほとんどない。また、フェイスプレート部分には指紋や汚れがが付着しにくい加工が施されので、外観を清潔に保つことができる。
高品質なステレオサウンドを実現することはもちろん、G230のイヤーカップには厳選されたスポーツパフォーマンスの布で覆い、長時間の使用後も快適でソフトなタッチが保たれる。また、イヤーカップを取り外して洗濯することもでき、清潔な状態を保つことができる。
家庭用ゲーム、PCゲームなど、さまざまなゲームに精通するゲーマー&ライター。得意ジャンルも幅広い。週刊ファミ通、Web番組“ファミ通LIVE”などに出演している。

■滑るように動かせるG400sはFPSに最適

 PCゲーム歴は、かれこれ17年くらいになるかな。そのころは、ゲーミングデバイスといった概念がなかったんだけど、いまは“Logicool G” のように、ゲーミングデバイスとしてわかりやすく展開されているものもあるので、購入するときは選びやすくて楽だよね。

 では、個別にオレが使った製品の使用感をリポートしてみたいと思う。まず、マウスのG400sなんだけど、持ったときのグリップ感がちょうどいい感じ。個人的には、小指の引っ掛かりがもう少しあると、なおよかったかなと思う。重さは適度で、瞬時の操作の追随性も問題なく、ポイント飛びも数日間プレイしても発生しなかったので信頼性も高い。ホイールも適度なカリカリ感があって、いい感じ。マウスの裏側のソールにも配慮されているのもうれしい。ソールの面積が小さいと、それにかかる摩擦のテンションが高くて、うまく滑らなかったりするんだよね。でも、G400sはスッ、スッと滑らせやすいので疲れないし、FPSにはもちろん、咄嗟に細かな操作が必要とされるリアルタイムストラテジーなどにも最適なんじゃないかな。このマウスの滑りはマウスパッドも大きく影響するので、ロジクールさんには自社のマウスに最適なマウスパッドもぜひ出してほしいね。

 FPSだとメインウェポン、サブウェポン、グレネードなどが切り替えられればいいので、サイドボタンが多いと逆に使いづらいんだけど、その点でもサイドボタンが2個のG400sはちょうどいい。ゲームプレイ中に解像度(dpi)を切り替えられる機能に関しては、ゲーム中に操作感覚が変わるのを嫌い人もいるだろうけど、使いかた次第かなと思う。FPSだとスナイパーライフルで敵を狙いたいときに利用すると便利かもしれない。ここはお好みで。

 これで5480円[税込]はお買い得だと思う。コアゲーマーはもちろん、初めてゲーミングマウスを購入しようと思っている人にもオススメできる。

■フラットな打鍵感のメカニカルキーは跳ね返りも早くて疲れにくい

 続いてはキーボード。試してみたG710+は、一般的にはカチカチとメリハリのある打鍵感が特徴のメカニカルキーを採用しているんだけど、一般的なメカニカルキーでは、打鍵の音が気になる人もいたと思う。G710+では、緩衝ダンパーリングをそれぞれのキーキャップに内蔵しているということで、打鍵音が大幅に軽減されているのはありがたい。キーストロークもフラットというか、キーの押し始めから押し込んだときまで、指にかかるバネ圧があまり変わらない感じ。キーの跳ね返りも早くて、高速タイプしても疲れないと思う。キー自体も適度なマット感でツルツルし過ぎず、打ちやすいし。

 FPSだとルール上、プログラム可能なボタンは禁止されていることが多いので、ゲーム操作に関してGキーはあまり使わないと思うけど、頻繁に使用するテキストや定型文を設定しておけば、ワンタッチでチームとコミュニケーションが円滑にできるので、ふだんのプレイは楽になるよね。Gキーも誤爆する位置にはないのもいい。

 白色LEDのキーボードバックライトは、視認性が上がるのはもちろん、単純にカッコイイ(笑)。でも、大会やネットカフェに自分が使い慣れたデバイスを持ち込むって機会は多いので、カッコイイというのは重要だと思う。薄暗い会場も多いし。大会に出場する猛者なら、キーを見ずに操作できるだろうけど、あればあったで安心。また、バックライトはWASDキーと矢印キーだけを光らせる、もしくはそれ以外のキーを光らせる設定は、操作に慣れていないうちは便利だろうね。

■耳を覆うイヤーカップは長時間使っても痛みを感じず

 最後にヘッドセットのG230は、密閉型なんだけど、耳を覆うような形になっているので耳が痛くならないのは助かる。ゲームをプレイするときはメガネを着けているんだけど、メガネを着けていても快適だった。布製のイヤーカップはベトつく不快感もない。自分は気分によって、音はスピーカーで出して、ヘッドセットを首にかけてマイク部だけ使うってこともするんだけど、マイク部は自由な角度に曲げられるので、そういったイレギュラーな使いかたもできるのは個人的にもうれしいね。

 長年、PCデバイスはいろいろと使ってきたんだけど、今回の“Logicool G” デバイスは高性能な割には、価格もそこそこでコストパフォーマンスは優れているな、というのが全体を見ての感想。PC用のデバイスは好みもあるので、いろいろと比較して自分に合ったものを選択するのがいちばんだけど、“Logicool G” はコアゲーマーの要望に応える機能もしっかり備わった懐の深さもあって、万人向けと言えそう。PCデバイスの選択肢としては、候補の上位に入れていい製品だと思う。

第3代ゲーマーズエンジェル。Web番組ファミ通LIVEにレギュラー出演中。

■MMORPGであってもアクション要素が増えてきた最近のゲームに、1ボタンでスキルやコンボが発動できるGキーは便利

 PCゲームはよくプレイするのですが、じつは、ふだんはゲームパッドでプレイすることが多かったんです。なのでマウスにはあまりこだわりはなかったんですが、今回、私が使わせてもらったG700sは、登録できるショートカットのボタンの数が多くて、ゲームパッドより使い勝手がいいんじゃないかなと感じました。とくに『TERA』は、スキルを使う際に複数のキーを入力する必要があるのですが、その際、画面よりキーボードのボタンに気を取られ、視線を画面から外してしまったことでミスすることもありました。ですが、Gキーにあらかじめスキルのコマンドをセットしておくことで、画面から目を離すことなく、1ボタンで操作できるのはとても快適です。最近は、MMORPGであっても敵の攻撃モーションを見て避けてから反撃する、といったようなアクション性が求められるゲームは多くて、画面に集中する必要があります。なので、キーボードを見ずに画面に集中できるのは、最近のゲームの傾向からしてもありがたいです。ゲーム内にショートカットを設定しておけるものも多いですが、登録できる数に満足できるものが少ないので、マウスにいろいろ登録できるのはとても便利なんですよ。また、私の場合、時間を忘れてプレイしてしまうことも多いので、くり返し使うコマンドを1ボタンで発動できると疲労感も違ってきますね。キーボードのG510sのGキーには、感情のエモーションや定型文、戦闘中の「ありがとう」などは、キーボードのG510sのほうに設定しました。戦闘中はキーを打つ暇も惜しいときがあるので、これも便利ですね。

 G700sもそうですが、“Logicool G” の新製品には、手汗や手垢がつきにくいコーティングが施されていますけど、たしかに一般的なマウスとは違いますね。つねにサラサラしているというか。形状も手にしっくりきますし、大きさも女性にもちょうどいいと思います。

■1600万色対応のRGB LEDによるバックライトでキーボードがインテリア代わりに

 最近は女性のゲーマーも増えてきていますが、そういった意味でも、G510sの1600万色対応のRGB LEDによるバックライトはポイントが高いと思います。私の場合、部屋にPCが多いので女の子の部屋っぽくないのですが、LEDのおかげでキーボードがインテリア代わりになり、少しでも女の子らしさが演出できるかなと(笑)。なので、ふだんはライトはピンクにしています。LEDの色を変えると気分転換にもなりますよ。

 またG510sは、“Logicool G” シリーズのキーボードでは特殊な形状のG13を除いて、GAMEPANEL LCDがあるのもうれしいです。私はPCヲタでもあるので(笑)、GAMEPANEL LCDでゲーム中にCPUの使用率などをチェックできるのは、何気にうれしいです。リアル時間もチェックできますし、タイマーを表示させれば、プレイしながらのカップ麺を作るときにも便利(これまではゲームに夢中になって、のびのびになった麺を食べることが何度もありました……)。

 高性能なPCも購入しても、デバイスは付属品のまま、という人も多いと思います。PCを使う時間はゲーム以外にも多い思いますが、それだけに快適なデバイスに投資する価値はあると思います。快適に操作できると、ゲームプレイが楽になりますし、瞬時の判断が勝敗を分けるゲーム内でいい結果も出しやすいはずです。とくにこれまでゲーミングデバイスを使ったことがない人は、一度は試してほしいですね。

そのほかの“Logicool G”シリーズ製品
ロジクールの公式サイトはこちら