ドモ―! スオミ松崎です。アメリカが大朝鮮連邦の占領下におかれるという、現実世界では想像もつかないような物語が展開される本作。恐らく目の肥えたFPS(一人称視点シューティング)ゲーマーでも魅了される作品となっているはずだ。とはいえ、シングルプレイヤーのディテール等は大先輩であるポルノ鈴木氏がすでに記事で触れているため割愛させて頂き、僕は最大32人で対戦できるマルチプレイヤーモードについて言及しようと思う。
つい先日のことだが、都内某所にある株式会社スパイクさんのオフィスの一室で実際に本作のマルチプレイヤーを遊ぶことができた。限られた時間の中だったが、自分が感じたことや、気付いた点を紹介していく。
まず、本作で遊ぶことができるモードは大きく分けて3つ。
・チームデスマッチ
すでにFPSではお馴染みのモード。制限時間内に規定のスコアに到達するか、タイムアップ時にスコアの高かった軍が勝利となる。
・グラウンドコントロール
戦闘エリア内に配置された2〜3ヵ所の目標を制圧し、維持し続けることでスコアが加算される。どちらかの軍が規定のスコアに到達するとラウンドが終了し、2ラウンド先取した軍が勝利となる。なお、目標の位置はラウンドごとに変わるため、戦いかたも移り変わる。
・バトルコマンダー
グラウンドコントロールとチームデスマッチに新たにルールを追加するモード。戦場で目覚しい活躍をするプレイヤーを“脅威”として認定。この“脅威”として認定されたプレイヤーは敵軍に居場所がバレ続ける代わりに防御力や攻撃力がアップする。敵を連続で倒すことで“脅威”レベルは最大5段階まで上昇するが、逆に倒されると認定が解除される。
トレンドを押さえたルールが実装されているので、普段からFPSを遊んでいるプレイヤーならモチロンだが、初めてFPSを遊ぶプレイヤーでも戸惑うことなく遊べるんじゃないかと思う。
さて、気になるゲームシステムだが、本作を手がけたKaos Studiosが制作した前作『フロントライン:フュエル・オブ・ウォー』では、ゲーム中にプレイヤーがスコアを稼ぐことに応じて使用できる武装や兵器が順次使用可能になる仕組みとなっていた。ただ、すぐにリセットされてしまうため、かなり作業感が強かったのが個人的に残念だった。
対して本作では、昨今のメインストリームとなっているプレイヤーのデータをアカウントに紐付けされる(サーバー上にデータが残る)システムを採用しており、プレイヤーが通算で得たスコアに応じて階級がアップし、使用できる武装や兵器がアンロックされる仕組みだ。例を挙げると、初期装備として所持しているM4アサルトライフルはアタッチメントが装備されていないが、階級が上がることでショットガンやグレネードランチャーなどを装着することができる。また、後述するバトルポイント(BP)を使って再出撃時に利用できる搭乗兵器も、最初はハンビーしか利用できないが、こちらも階級を上げることでM1A3エイブラムスも使えるようになる。苦労した分だけ美味しい思いができるのでアメとムチといったところか(ドヤ顔)。
ここでBPについても説明しておかなければならない。戦闘中に敵を倒したり、拠点を制圧することで、経験値だけでなくBPも手に入る。プレイ中に貯まったBPを使用することで、防弾ベストを購入したり、航空支援のヘルファイアミサイルを使用することが可能だ。当然、航空兵器や戦車などはパワーバランスを考慮しており、高めのお値段となっている。
このBPが意外とクセモノで、出撃時に毎回防弾ベストを購入していたせいで、目の前に敵の航空機や戦車が出現しても、RPGランチャーを購入するためのBPが尽きて何もできずに倒されるといった始末。普段から金遣いが荒い人こそ要注意なシステムだと思う。まぁ僕のことなんですが、これを機に定期預金の口座を作ろうかと思いました。
実際に遊んでみての感想は、グラウンドコントロールが面白かった。というのも、チームデスマッチより明確な目標が提示されるため、同じ軍の仲間とワーッ! と突撃して玉砕したり、制圧に成功したりと一喜一憂しながら規模の大きな戦闘を体験できるからかな? あと、バトルコマンダーで“脅威”と認定されたときのドキドキ感もスゴい。敵に自分の居場所がバレていると考えるだけでもアドレナリン全開なのに、行く先々で戦車や航空兵器にしつこく追い回される恐怖感。体から色々な汁が噴出しそうだった。最終的に、立てこもった建物から出られなくなって、しぶしぶ外に出た所を砲撃されてしまったけどね。
と、小一時間のプレイでしたが、マルチプレイのファーストインプレッションはこんな感じでした。32人という人数で派手なドンパチを楽しみたいならマストバイなタイトルだと思います。製品版が発売された暁には、ぜひ僕とワーワー殺りあいましょう!