カリフォルニア州ロサンゼルスの新興ゲームスタジオGardensが、シリーズAの資金調達により3130万ドルを調達したことを公表した。

 これはベンチャーキャピタルのLightspeed Venture Partnersと海外パブリッシャーのKraftonをリード投資家として行われ、Blizzard Entertainmentの創業者マイク・モーハイム氏のDreamhavenや、FPS『Valorant』の元エグゼクティブプロデューサーのスティーブン・リム氏、Oculusの共同創業者のネイト・ミッチェル氏ら業界の大物が名を連ねている。

 Gardensを共同創設者兼社長のクリエイティブディレクターとして率いるのは、ゲームデザイナーとして『風ノ旅ビト』、『Sky 星を紡ぐ子どもたち』、『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』などを手掛けたクリス・ベル氏。

 となると気になるのが、どんなゲームを手掛けているのか。実は今回の発表に合わせて、4枚のコンセプトアートとともにベル氏からその方向性が明かされている。

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 いわく、開発中の新作を短くまとめると“進化し続けるオンラインのPvPvEファンタジーアドベンチャーサンドボックスアクションRPG”になるそうなのだが、これだけだとさすがにわかりづらいので、続くベル氏の解説を分解してもう少し掘り下げていこう。

  • 自分たち開発者が好きだった、オンラインRPGやMMO、ファンタジーアクションアドベンチャーゲームにインスピレーションを受けたもの
  • 風ノ旅ビトやSkyなどで学んだことやマルチプレイのアイデアを土台としている
  • プレイヤーがお互いを助けることを推奨する革新的な協力的ゲームプレイを持つ
    • 協力がカギである一方で裏切りも可能。PvPやプレイヤー間の衝突もある
  • 毎日プレイしたくなるような、プレイするたびに新たな体験が得られることを意図した世界を構築している

 なおPvPvEとは、対人(PvP)とモンスターなどとの対環境(PvE)の要素が両方あることを指す。一方の“サンドボックス”は、砂場にシャベルを持ち込んで自由に遊ぶように、プレイヤーが与えられたツールやゲーム内に組み込まれたシミュレーションを使って創意工夫してプレイできる作りのこと。『マインクラフト』の設計の方向性などをイメージするとわかりやすいかもしれない。

 まぁやっぱり抽象的な説明ではあるのだが、『風ノ旅ビト』や『Sky 星を紡ぐ子どもたち』をプレイしたことがある人なら、どうやらこれが一般的なファンタジーテイストのオンラインアクションRPGとは異なる性質のものになりそうなのがなんとなく察せられるんじゃないだろうか。

 とはいえ開発はまだ資金を確保して、求人を行ってこれから拡大していくという段階。どんなゲームに仕上がっていくのかは少々気長に待つ必要がありそうだ。

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