MOAI Gamesから2023年2月28日（火）にリリースされた、スマホMMORPG『TRAHA INFINITY』。
断言しよう。これは複数のタイトルを並行して遊ぶ現代のスマホゲーマーとRPGを遊びたいと新作を求めるRPGファン、その両方におすすめできるタイトルである。
※この記事は『TRAHA INFINITY』の提供でお送りします。
これまでの記事では、本作が“スマホゲームならではの手軽さ”と“RPGならではの成長の楽しさ”という、ふたつを両立していると述べてきた。
前者は時間が短く済むことが前提、後者は時間をじっくりかけることが前提というのがゲーマーとしては当然の見解で、この時点で「矛盾しない？」と勘ぐる人も多いだろう。
スマホRPGと聞くと、ほかのスマホゲームタイトルよりも拘束時間、いわゆる“日課”の時間が長いと考えがち。だが、それは単なる先入観だ。本作では日課が少なく、この拘束感がない。
むしろ、日課がさくっと終わった後も、必要ないはずなのについついゲームを起動し、延々と触り続けてしまう不思議な感覚があった。これはいったいどういうことなのか。
今回は筆者の日々のルーティンを実際に紹介することで、時間がかからない点や、それでいてRPGならではの魅力が味わえるといった点を実証していく。
その中で、本作がいかに“いまどきのスマホRPG”としての魅力を持っているかについて、そして筆者が味わった不思議な「やめられない、とまらない♪」感についても、視点を変えて迫ってみたい。
そしたら見えてきた。時代の逆転現象が起こり、だからこそ『TRAHA INFINITY』は時代に即したゲームであると。
※編注「やめられない、とまらない♪」：カルビーかっぱえびせんのCMフレーズ。若い人はわからないですよね。でも書きたかったんだ。
※本記事の画像はテストプレイ環境で撮影したもので、実際の正式リリース版とは異なる可能性があります。
理由その1。約30分、小刻みに分散できるお手軽な日課
まずは筆者が、仕事もある平日にどんなふうに本作の日課をこなしているか、実際にかかった時間とともに紹介しよう。
起床後にトイレや洗顔などに向かうついでに、ログアウト中に溜まった“瞑想”報酬や、システムメールで届くデイリー報酬などを受け取る。
『TRAHA INFINITY』のキャラ育成をやりやすくしているのが、この“瞑想”。プレイ中に操作を何もせずにいる（もしくはログアウトしている）と、その時間に応じて報酬が得られるのだ。毎日最大10時間分、2日間で20時間分まで累積可能。
これらはほぼ1分かからずできる。続いて“闘技場”の連続チャレンジを開始。何も操作せずとも、5連続の対人戦がフルオートで終わる。こちらの所要時間は3分ほど。顔を洗っているあいだに済む。
ここまでで計4分。引き続き、キッチンで朝食の用意をしつつその近くにスマホを置き、“無限の塔”の新階層へのチャレンジと、すでにクリアーした階層への再チャレンジを1回ずつこなす。
ここからはほかのコンテンツを同時進行できるので、キャラクターがオートで戦っているあいだにメニューを開き、ペットの探検を完了して報酬を回収。その報酬で“アイテム製作”で作れるものを片っ端から全部作ってしまう。
さらに、ペットはここで12時間の探検に出し直し、その報酬は寝る前に回収する。
ここまでで計7分。引き続き朝食の準備や食事のかたわらで、“ソロダンジョン”への計9回のチャレンジと、“パーティーダンジョン”への計6回のチャレンジをこなしていく。ソロダンジョンは1回のチャレンジに時間が1分前後、パーティーダンジョンは2分程度かかる。つまり、全部まとめても約21分だ。
21分となると長く感じるかもしれないが、この計15回のチャレンジは、まとめて一度にこなさなくてもいい。ダンジョンアタックを朝昼晩に分けたりと、自由なスケジュールでこなせる。そのためか、合計で21分も拘束されているとは感じない。
ここまででほぼ日課のルーティンは終了し、合計時間は28分ほど。多少もたついたとしても約30分で済む。それも、ほとんどがほかのことをしながら済ませられるレベルの手軽さだ。
なお、装備強化などの時短テクニックを使わず、ダンジョンアタック周回後にまとめて強化したとしても、かかる時間や手間はほとんど変化しなかった。ぶっちゃけると、寝る前にまとめて行っても問題ないだろう。
数日分を溜め込んで一気に強化するのもそれはそれでおすすめだ。戦闘力がグッと上がるのは気持ちいい。
筆者の場合、ここまでのルーティンに加えて、1日10回受注できる“地域クエスト”をこなすところも、一応の日課としている。経験値とコア強化用の素材が、ほかのコンテンツと比べて多めにもらえるからだ。
これにかかる時間は合計で20分くらい。一度受注して開始すれば、あとは再受注も含めて全部フルオートで進むため、スマホに一切触る必要がないほど楽々だ。
食後に地域クエストを受注すると、食器を洗って着替えが終わる頃にはキャラが育って素材も増えている。時間をうまく使えたようで少しうれしい。
以降は、1日に1時間だけ入場できる“時間制ダンジョン”でのオート狩りを分散してこなしたり、戦闘力が受注条件を満たしているようならストーリークエストを進めたりと、やれそうなことがあれば空いた時間にオートプレイでやっていく。
ただ、これらは一気に戦闘力を上げられるコンテンツというわけではなく、思い出したときに遊ぶコンテンツとして筆者はプレイしている。日課というより、ふつうにRPGを遊ぶ感覚だ。
昨今のスマホRPGには自動的に強くなる機能を備えているものもあり、それは一般的には“放置狩り（オート狩り）”などと呼ばれている。本作ではそれがさらに強化。アプリを起動したまま置いておく以外にも、“AIモード”という便利な機能が用意されている。
狩りクエストを受注した状態でAIモードを起動すると、ゲームアプリが自動的に終了。そしてふたたび起動するまで、キャラクターがログアウト状態でも狩りクエストをオートで受注、進行してくれるのだ。
スマホRPGのオート狩りは便利とはいえ、そのあいだはスマホの画面が起動中のゲームに占拠されてしまうイメージがある。だが、このAIモードを使えば8時間はその心配から解放されるわけだ。
筆者は食事の時間などにはスマホで動画を見たいタイプなので、その裏でオート狩りもできるこの機能にはかなりお世話になっている。また、何時間もスマホでゲームを起動しっぱなしだとどうしても付きまとってくる、発熱やバッテリー消費の心配とも無縁だ。
そんなお手軽なプレイでありながら、1日の終わりにはがっつりと上がった戦闘力を眺め、「今日はこれだけ強くなったのか」と実際の数字で実感できる。貯金箱にチリも積もればとお金を貯めていくときのような、がんばって貯めた預金通帳の残高を見るときのような、じんわりと来るうれしさがある。
その喜びをかみしめつつ、ペットの探検による報酬の回収、ならびに再度8時間の探検指示を出したら、1日のプレイは終了だ。
RPGの大きな魅力はキャラクターを育成して強くしていく点にあると思う。そのおもしろさが、本作では上述のとおり約30分のルーティンと、ログアウト状態でのオートプレイだけで、ここまで味わえるわけだ。
理由その2。スマホゲームとスマホRPG、両方の利点を満たす仕様
以上のように、本作はスマホRPGとしては破格のプレイ時間でしっかりとRPGとしての魅力が味わえるタイトルであることが明らかになった。
ただ、ひとつ気を付けたいポイントがある。時短ができるくらいコンパクトにまとまっているということは、“やれることが少ない”という見方にもなりかねないのではないか。
勘違いしてほしくないのだが、『TRAHA INFINITY』には十分な量のコンテンツがある。プレイの筋道がまとまっていてプレイスタイルに合わせて取捨選択しやすいから、コンパクトに感じるということだ。
この流れで正直に言おう。ゲーマーのみなさん、すべてのゲームでコンテンツが爆増されると少し困りませんか？ そして、増えたからと言ってプレイ時間が伸びるかと問われれば、筆者は違うと答えたい。
筆者もいちゲーマーとして、複数のゲームを日々楽しんでいる。スマホゲームやブラウザゲーム、PCオンラインゲームなど、いろいろだ。読者諸兄も、いまどきは2～3本くらいのタイトルを、どれかをメインに据えつつ毎日並行してプレイしているのがふつうかと思う。
そんな状況で、メインとしてがっつり遊ぶもよし、サブで気軽に進めるもよしの現在の『TRAHA INFINITY』の仕様やボリュームは、スマホゲームとしては最適解に思えたのだ。
ここまではRPGとしての魅力が気軽に楽しめるという点を中心に紹介してきたが、この“スマホゲームとしての観点”からしても、本作は魅力的だと思う。日課が整理されているうえ、省略してもとくに損した気分にはならないので「あれをやらないと損をする」といった圧迫感、つまりストレスがほとんどない。
そもそも筆者はPCでMMORPGをプレイしている身なので、やることがたくさんあるRPGを遊びたいとなれば、スマホではなくPCで探す。スマホRPGにおいては、やることが多い、コンテンツが豊富ということが、おもしろさの直接の要因にはならない時代なのかもしれない。
また、無数にあるスマホゲームの中から2～3本ほど遊ぶものを取捨選択するとなると、いままでやっていたタイトルに“やめる理由”があるかどうかが選択基準になりやすい。
やることが多すぎて疲れたり、続けていた日課を途切れさせてしまってモチベーションが下がったりなど、やめる理由はさまざまだろう。筆者の視点では、本作にはそういった理由が見当たらない。よって、今後も他タイトルと併行して本作を遊び続けるだろうという確証がある。
理由その3。日課が済んでもなおやりたくなる、懐かしい感覚
こうして記事を書くために長らく本作をプレイしていた筆者には、不思議に思う点があった。日課を終え、あとはとくに本作を起動しなくてもいいという状態になっても、何となく起動していじりたくなることが多々あったのだ。
古参のオンラインゲームプレイヤーの身としては、“日課”という概念の薄いMMORPG黎明期のほうが、モチベーションは高かった。やることがないと感じる前に、何かをやりたくてゲームを起動する時期があったのである。
あの頃はギルドの仲間とチャットでダベったり、その場のノリでレアアイテム狙いの狩りに行ったりするだけでも、何時間も楽しめた。『TRAHA INFINITY』にもギルドシステムにあたる“軍団”や、多くのプレイヤーが同時に挑む“フィールドボス”などのオンラインマルチ要素が用意されているので、同じ現象が起きるかもしれない。
さらに昔の話ばかりで申し訳ないが、そうしてオンラインゲームをプレイするかたわら、そのゲーム仲間とライトなゴルフゲームを暇つぶしに遊んでいたことも思い返された。
これもまた、いまどきのスマホゲーマーが、メインはこれと決めつつも何本かのタイトルを並行して遊ぶスタイルに似ている。昔のゲームはゲーマーの時間を取り合っていた。いかに自分のゲームを長く遊んでもらうか。その1点を重視していたように思う。
そんな中、先ほど挙げたゴルフゲームはサブで遊ぶ、言わば“セカンド”ゲームとしての地位を確立。大ヒットを記録した。
いまはゲーマーたちが何本ものゲームを遊ぶ時代だ。数多のゲームで忙しい中、なかなか新作に時間を割いてもらうのは難しい。時間を取られるイメージのあるRPGならなおさらだ。
そこで、『TRAHA INFINITY』だ。メインを張れるだけでなく、短い時間でも楽しめるので、セカンドゲームの位置にも入り込める。本作はまさに時代に即したスマホRPGなのである。
これが冒頭で書いた逆転現象の正体だ。
日課をひたすら時短でこなすことができ、オートプレイで負担や拘束時間も少なめ。コンテンツがシンプルにまとまっていることで、ストレスや“やらなくちゃ”という圧迫感もほとんどない本作『TRAHA INFINITY』。
手軽に遊べるスマホゲームを探す人にも、RPGのおもしろさを味わいたいという人にも、本作は矛盾なくおすすめできる。この魅力と不思議な中毒性については、基本プレイ料金無料という手軽さもまた活かして、ぜひご自身で体験してみてほしい。
