元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。Nintendo Switch、PC用ソフト『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のプレイ日記。第18回をどうぞ。
こんなん書いていたんだな!!
ここ数回、珍しくマジメに“ガンランスの装備を考える”なんていうコラムを展開してしまったので、ちょっと頭がフルバーストしそうである。こういった攻略的な記事はほどほどに、やっぱり俺は狩猟シーンのドタバタを好き放題に綴っていきたいッ!!!
という気持ちを新たにしたのであります。
さて、『モンハンライズ:サンブレイク』では懐かしのモンスターが多数復刻しているわけですがね。この連載の最初のほうでその一角である“ダイミョウザザミ”について書いたけど、
「ダイミョウのことをあんなに書いたんだから、俺のことも同じように扱ってくれるんだろうな!? キー!!!」
このような非難の声がビーチのほうから飛んで来たので、今回は……!
蒼くて鋭い死神の鎌を持つ、甲殻種の斬り裂き魔!!!
“ショウグンギザミ”のことを書いていくとしますかね!!!
ショウグンギザミ、これまでにどれだけの数を狩ってきただろう……!
初登場は『モンハン2(ドス)』で、当時はネット友だちや中目黒目黒と毎日のように“カニ狩り”と称して討伐に出掛けていた思い出がある。というのもショウグンギザミの素材って高値で売れて、ゼニー稼ぎにピッタリだったから(懐かしいw)。
でも、目黒がショウグンギザミの名前を一向に覚えようとせず、いろいろとゴッチャになって、
「さあさあ! カニ狩りに行きましょう!! ブショウガザミの殻、俺のハンマーでぶっ壊してやりますからね!!」
なんて言ってたっけなぁ……w いやそれ、もう未知の生物になってっから……w
そんなブショウ……じゃなかったショウグンギザミは、『サンブレイク』ではマスターランクM3のクエストで初登場する。
下位でも上位でもない、マスターランクのみのモンスター……! かつては目黒にすら狩れた“誰にでも優しい”モンスターだったのに、『サンブレイク』ではどうやら、かなりの強さと“格”が与えられたようだ。
実際に俺も、超ひさびさにショウグンギザミ狩りに出かけたわけだけどさ(『モンハンダブルクロス』以来か?)。
なんと……((゚Д゚;))
速攻で……!!(((( ;゚Д゚)))
うおおおおお……!!! ショウグンギザミは昔から、油断するとこういうことになるんだよなぁぁあああ!!!><
その見た目からして一目瞭然なんだけど、ダイミョウザザミは“防”のモンスターで、ショウグンギザミは圧倒的に“攻”のモンスターと言える。斬れ味が超鋭い両鎌の攻撃には裂傷を引き起こす効果もあるので、
「まだ大丈夫www」
「裂傷も、ほっときゃ治るwww」
なんて余裕をブチかましていると上のような悲惨なことになるので、皆さんは傷を負ったら直ちに治療しましょう^^;
さて、そんなショウグンギザミについて、かつてめちゃくちゃお気に入りのコラムを書いた記憶があるんだよなぁ……とおぼろげに思って、18年に及ぶ『逆鱗日和』のバックナンバーを漁っていったんだけど……これが、どこにも存在しない。
「……ってことは、もしや!!!」
ピンと来た俺は、約2週間で230ページ以上を書き上げた書き下ろしの単行本『角満式モンハン学~モンスター編~』をバラバラと見ていったのよ。この『角満式モンハン学』シリーズは恐ろしいことに、大型モンスターはもちろん小型モンスターまでほぼすべて網羅してコラムにしてあるというアホみたいな労作。当然ながらショウグンギザミのことも……あった!!w ありました!!!ww “俺とショウグンギザミ”のタイトルで、長文コラムを書き下ろしていたよ!!
「そうそうw ショウグンギザミ討伐の様子を、プロレスの実況中継風にまとめたんだよなww これ、自分で読んでもおもろいなあwww」
十数年ぶりに読み返してみたところやっぱりめちゃくちゃ笑える作品だったので、興味のある方はぜひとも書店でお求めをw 書き下ろしなので、単行本の中でしか読めないからなー。
でも。
俺はこれまでに書いてきた数万本に及ぶコラムのテキストファイルを大事に取ってあるんだけど、ほかにもショウグンギザミについて書いたものがなかったかなぁ……と思って、ハードディスクの中を精査していったのよ。
すると、先のプロレス実況風コラムを書き上げる直前に仕上げておきながら、ページの都合であえなく“不採用”とした“幻のショウグンギザミコラム”を発見してしまった……! 2009年1月30日に書いたものらしいんだけど、綴った本人がまったく覚えていなかったわ……w
というわけでせっかくなので、その幻のコラムの一部をここで紹介したいと思う。全文を載せると長くなっちゃうので、あくまでも抜粋ね。
◆◆◆
ショウグンギザミはときたま、天井がある場所に限るがヒョイとジャンプしてそこに取り付き、ザクザクと歩き回ることがある。このとき、ショウグンギザミから水鉄砲のように高圧の水が発射されることがあるでしょう。めったに食らうことのない攻撃だが、今後も万全の注意を払って、この攻撃だけは食らわないほうがいい。
俺の調べによるとなんとこの水、ショウグンギザミの小便らしいのです。ホントだぞ! 公式資料にそう書いてあるんですもの。俺はてっきり、排泄物系のモノをハンターにぶつけてくるのはババコンガだけかと思っていたのだが、意外や意外、ショウグンギザミはウ〇コじゃなく小便を引っ掛けにきていたんですねえ。
しかもこの小便攻撃、前述のとおりかなりの高圧だ。
人に引っ掛けて大ダメージを与えるほど高圧にするために、ショウグンギザミはどれくらい、小便をするのを我慢しているのであろうか?
人間が同じように考えて、「俺の小便を食らえ!! 大ダメージを被れ!!」と憎っくき恋敵に小便を引っ掛けたところで、どれほどのダメージを与えられることか……。まあ肉体的なダメージは無理だとしても、いい大人になってから他人に小便をかけられたという事実が、間違いなく恋敵に精神的なダメージを与えてくれるだろうけどね。
でも、それこそいい年こいて恋のライバルに向かって「小便を食らえ!」なんて言っている自分を後から振り返り、猛烈な自己嫌悪に陥ったときのオノレの精神的ダメージのほうが圧倒的に大きいと思うがな。うーんでも、ショウグンギザミがハンターに与えるくらいの水圧を人間が実現させようと思ったら、どれだけ小便をするのを我慢するばいいんだろうナ。
まあ、実現するまえにひっくり返って、病院に運ばれてしまうと思うが……。
◆◆◆
ショウグンギザミのコラム……と言いつつ、その大半が“小便を我慢する”という内容に終始しているナゾの1本になっているけど(苦笑)。しっかしこの当時は、ホントに好き勝手にいろんなことを書いていたんだなぁwww
さて、マスターランクのショウグンギザミ討伐だけど、
ズババババババンッ!!!
ドドドドドドドドッ!!!
ほわんほわんwww
捕獲成功~~~www
勝手知ったるショウグンギザミはじつに狩りやすく、無事に新しい武具を作った際の“試し斬りクエスト”として認定されたのでしたw
続く。
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。