ファミ通.comの編集者&ライターがゴールデンウィークのおすすめゲームを語る連載企画。今回紹介するゲームは、プロレスゲーム『WWE 2K22』です。

【こういう人におすすめ】

  • WWEやプロレスが好き
  • プロレスは知らないけどキャラクターを作るのが好き
  • あらゆる枠を超えた夢の対決が見たい

村田征二朗のおすすめゲーム

『WWE 2K22』

  • プラットフォーム:プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、Steam
  • 発売日:2022年3月8日発売
  • 発売元:2K Games
  • 開発元:Visual Concepts
  • 価格:スタンダード エディションは、現世代機(PS4、Xbox One、PC)対応のデジタル版が7700円[税込]、PC版は6600円[税込]、次世代機(PS5、Xbox Series X|S)対応のデジタル版が8800円[税込]、PS4&PS5版 デジタルバンドルは9900円[税込]、デラックス エディションは10978円[税込]※このエディションはPS4(デジタル版、パッケージ版)、PS5(デジタル版)、Xbox One(デジタル版)、Xbox Series X|S(デジタル版)に対応します。
    nWo 4-Life エディション(デジタル版)は13200円[税込]
  • パッケージ版:あり(デラックス エディションのみ)
  • ダウンロード版:あり
  • 『WWE 2K22』公式サイト
『WWE 2K22』(PS5、PS4)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『WWE 2K22』PS Storeサイト 『WWE 2K22』Microsoft Storeサイト(Xbox Series X|S) 『WWE 2K22』Microsoft Storeサイト(Xbox One) 『WWE 2K22』Steamサイト

ボディロッキンで激ヤバなグラフィックにシビレる!

 世界最大級のプロレス団体・WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)。その世界を体験できるゲームの最新作が『WWE 2K22』です。例年、WWEのゲームはほぼ毎年リリースされていましたが、前作『WWE 2K20』から2年ぶりの新作となる本作は、ゲームエンジンを一新し、大きな進化を遂げた作品となっています。

 先に書いておくと日本語版で翻訳されているのはパッケージ裏のテキストのみで、ゲーム内のテキストなどは英語版と同様になっています。しかし基本はアクションゲームということもあり、英語がわからず何となくでプレイしても雰囲気は楽しめます。また、後述するクリエイトモードの自由度が高いので、プロレスに詳しくない人でもかなり遊べるタイトルとしておすすめします。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】

 本作は多くのスポーツゲーム同様、実在する選手たちを操作して好きな組み合わせで自由に試合を楽しめるアクションゲームです。2年ぶりの作品とあってグラフィックのレベルは高く、さまざまな選手の入場シーンを見るたびそのクオリティーに驚かされます。

 “2Kショーケース”では1989年のデビュー以降メキシコやアメリカを中心に活躍し、WWE史上初めて親子でタッグ王座となったレイ・ミステリオのキャリアを追体験できるのですが、試合中に条件を満たすとゲームから実写映像に切り替わるという演出が用意されており、ビジュアル面だけでもかなりのインパクトを持っています。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
中邑真輔選手(1枚目)やAsuka選手(2枚目)など日本からアメリカに渡り活躍している選手も登場。
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
現役選手だけでなく、ハリウッドスターのドウェイン・ジョンソンとしても有名な“ロック様”ことザ・ロックなどのレジェンドレスラーも使用可能。スポーツ娯楽業界一シビレる入場で魅せてくれます。
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
2Kショーケースでは試合中に条件を満たすとゲーム画面から当時の試合映像へとシームレスに移行。まさに実写を超えたマジで実写なので迫力はかなりのものです。

 団体名に“エンターテインメント”を掲げているだけあって、WWEでは相手を叩きつけてテーブルを割れば勝ち、ハシゴを使ってリング上空に吊るされたカバンを奪えば勝ち、はたまた観客席でも駐車場でもどこでもスリーカウントを奪えば勝ちなど、ぶっ飛んだ試合形式が数多く存在します。

 ゲームでもそれらのルールでプレイすることができるほか、参加人数や決着条件などを自由に組み合わせてオリジナルのルールを作成することも可能です。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
多彩な試合形式でハチャメチャバトルが展開。なお、試合中はポーズをかけてカメラを自由に動かすことも可能。多少時間を巻き戻すこともできるので、お気に入りの瞬間を好きな角度から撮影できます。

 基本的な操作はシンプルで、□ボタンで素早い打撃、×ボタンで威力の高い打撃、そして○ボタンで掴みかかり、そこからのボタン入力で投げ技に移行するといった具合。敵の状態や位置関係、スティックを入れる方向などによって同じボタンでも異なる技が出るので、ガチャプレイでもそれなりに戦うことができます。

 全編英語ではあるものの操作チュートリアルもあるので、打撃や投げを使った攻防、ゲージを貯めて放つ必殺技などの基本はすんなり把握できることでしょう。また、有志が操作方法を日本語にしてまとめているページなどもあるので、ネットを活用するのもアリです。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
チュートリアルでは、小型選手ながら飛び技の危険性を訴え“ノー・フライ・ゾーン”(飛び技禁止区域)を提唱した元クルーザーウェイト級王者のドリュー・グラックが熱血指導で操作を教えてくれます。

クリエイトモードは超絶時間泥棒

 単純にプロレスゲームとしても楽しめる『WWE 2K22』ですが、人によっては試合よりも遊びこめるのがクリエイトモードです。目玉となるスーパースター(選手)作りでは髪型や衣装などがすさまじい数用意されており、リアル志向のレスラーから突拍子もないクリーチャーじみた存在まで、好き放題にカスタムした選手を作ることができます。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
まずは階級(体格)とファイトスタイルを選択。体格などを含め見た目は後で自由に変更できるので、何となくで決めてしまうのもアリです。
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
その後は衣装のデフォルトセットを選択。「プロ……レス……?」となるような衣装もかなりありますが、そんな見た目の選手が実際に出てこないとは言い切れないのがプロレスの恐ろしいところ。

 見た目の設定は顔の作りや髪型、身体のムキムキ度合いに衣装など多岐に渡るのですが、使用できるパーツの種類がかなり豊富です。オリジナルの選手で何となくそれっぽい感じに、というのであれば比較的サクッと作れますが、こだわり出すと無限にこだわれるので、ゴールデンウィークのあいだをクリエイトだけで過ごしてしまう可能性すらあります。

 とくに実在する選手や好きな作品のキャラクターなどを再現する場合、どのパーツをどう組み合わせればよりそれっぽいか、という試行錯誤が止まりません。パーツにはそれぞれポイントが設定されており、ある程度制限があるなかで再現度を追い求めることになるため、どこにどれだけのポイントを割くかといった部分も悩みどころです。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
こちらは女子プロレス団体“スターダム”の岩谷麻優選手を再現したもの。岩谷選手が装着している尻尾に似たパーツがあったのですぐさま装着! リアルでは試合開始直後にパージすることに定評がありますが、ゲームでは最後まで外れない強靭さを見せてくれます。

 本作には顔写真を取り込む機能もあり、『WWE 2K22』のアップロードサイトにログインして画像を上げることで、写真をテクスチャとして貼り付けることができるのです。この機能を使えば自分や友だちにソックリな選手を作ることも可能です。もちろん実写だけでなくイラストなどを貼り付けることもできるので、アニメチックな顔を作り上げることもできてしまいます。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
本作には顔写真を取り込む機能もあり、『WWE 2K22』のアップロードサイトにログインして画像を上げることで、写真をテクスチャとして貼り付けることができるのです。この機能を使えば自分や友達にソックリな選手を作ることも可能です。もちろん実写だけでなくイラストなどを貼り付けることもできるので、アニメチックな顔を作り上げることもできてしまいます。
上下のまぶたを調整して糸目にし、アニメチックな目を貼り付ければ2次元風の顔も作れます(目の部分は筆者が描いてアップロードしたもの)。唇や鼻がリアルで怖いなら隠せばよし!
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
完全に頭を覆う被り物もあるので、画像の貼り付けを使えばほぼ何でも作り放題です。
こちらはスクリーンショットを使って『ゴースト オブ ツシマ』の境井仁を再現したもの。誉れはリングで死にました……!

 作成した選手はオンラインコミュニティーにアップロードでき、ほかのプレイヤーが作った選手をダウンロードして遊んだり、カスタマイズしたりすることもできます。コミュニティーには制作期間の関係で本作に収録されていない選手や他団体の選手、プロレスに関係ない有名人からオリジナルキャラクターにいたるまで、かなりカオスな顔ぶれが並んでおり、世界中のプレイヤーが作った選手たちを眺めるだけでも楽しめます。

 選手を作成した後は使用する技や入場シーン、勝利後のアピールなどを設定できます。技は設定できる数が多いうえに尋常ではない量の技が収録されているので、こちらも見た目同様こだわればかなり作り込めます。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
技は全項目を設定すると相当な時間がかかるので、とりあえずFINISHER(必殺技)だけ設定したら、あとはプレイしていて変えたくなったところを編集する、ぐらいでもオーケー。
入場や勝利シーンは動きだけでなく流れる曲や映像なども設定可能。バイクに乗っての入場など、個性的な入場モーションも用意されています(バイク入場も実在選手のモーションだったりするのですが)。

ゲームからプロレスにハマろう!

 『WWE 2K22』にはモードも多数用意されており、シンプルに試合を楽しむモードや前述の2Kショーケースのほか、自分で作った選手が練習生から成り上がっていくストーリーを楽しめる“マイライズ”、団体経営が楽しめるシミュレーションゲーム的なモードの“マイGM”と“ユニバース”、カードゲームのように選手を集めて強化していく“マイファクション”など、遊びかたはさまざまです。

 クリエイトモードで作った選手をマイライズで使用できない(再度作る必要がある)のは正直残念な仕様ですが、ストーリーモードとしての遊びやすさは過去作と比べても向上しており、たっぷり楽しめます。会話などの選択によってベビー(善玉)にもヒール(悪玉)にもなれるので、展開のバリエーションが豊富なのもうれしいところ。

『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
マイライズでは最初に主人公のバックグラウンドを選択。総合格闘技の選手、プロアスリート、インディー団体のレスラー、役者の4種類から選ぶことができ、能力やストーリー内の発言などが変化します。
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
オプションで字幕を表示すれば会話も多少わかりやすくなります。SNSからライバル関係が始まるあたりはじつに現代的。
『WWE 2K22』プロレスを知らなくても楽しめる!時間泥棒なクリエイトモードもとにかく楽しいプロレスゲームにハマろう!【GWおすすめゲームレビュー】
団体経営モードのマイGMではドラフトによる選手の獲得やマッチメイキング、会場の選択などを通して視聴者を増やしていくことに。こちらはCPUと視聴者数を競うものですが、ユニバースでは自由に遊ぶことも可能です。

 単純なプロレスゲームとしてはもちろん、無限に楽しめるクリエイト、そしてストーリーや団体経営に挑めるモードなど、『WWE 2K22』はさまざまなスタイルで楽しめます。WWEファン、プロレスファンはもちろん、キャラクター作りが好きな人やあらゆる壁を超えた対決が見たい人など、プロレスをよく知らない人でも遊びこめる可能性を持っている一本と言えるでしょう。

 全編英語なのがネックとは言え、逆に言えばゲームを通して英語が身に付く(かもしれない)ので、勉強用のソフトとしても遊べる本作。ゴールデンウィークと言わずその後もたっぷり遊べる作品としておすすめです!

 本作からプロレスに興味を持ったなら、WWEの動画配信サービスに登録してみるのもよし、後楽園ホールなどで国内の団体を観てみるのもよし、ぜひともリアルのプロレスにも触れてみましょう! ゴールデンウィークであれば大会も各地で開催されているので、ぜひ!!

ファミ通.com編集者&ライターによるおすすめゲームレビューまとめはこちら