MattelおよびMilestoneより発売中のプレイステーション5、プレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox Series X|S、Xbox One、PC向けレーシングゲーム『Hot Wheels Unleashed』(ホットウィール アンリーシュド)(国内でのパブリッシャーはKoch Media)。
本作は、アメリカのダイキャストカーブランド“Hot Wheels”をベースにしたタイトル。オモチャのような外観をしたクルマを操作して、独特なコースを走っていくレースゲームだ。本稿では、カジュアルなレーシングが楽しめる本作のレビューをお届けする。
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シンプルだけど本格的なレースが楽しめる
“Hot Wheels”をベースにしたクルマが多数登場する本作。ユニークなおもちゃのような外観のクルマが多いこともあり、気軽に遊べるようなゲームを想像していた……が、実際にプレイしてみるとそんなことはなかった。見た目とは裏腹に、かなり本格的なレースゲームなのだ。
ただ、複雑な操作がいらないため、比較的簡単にプレイでき、ひとつのレースにかかる時間も数分程度なので、手軽に楽しめるゲームであることは保証する。慣れるまでが大変なのはたしかだが、コツを掴めば自分の思い通りにクルマを走らせられるだろう。
操作は、アクセルとブレーキ、溜めたパワーを使って一気に加速するブーストといたってシンプル。コーナーではドリフトを使用することもできる。
そう、操作がシンプルだからこそ微調整が難しい! 実際にプレイしてみると、たとえばクルマの進行方法を変えるため、スティックをほんの少し倒しただけで予想以上に曲がったりと、かなりシビアな操作が求められることがわかる。
コーナーではドリフトを使用すれば曲がりやすくなるが、慣れるまではドリフトの曲がり具合の調整が難しい。ドリフトを使用するタイミングも重要だ。早すぎれば、曲がりすぎてカーブ手前の壁に激突するし、遅すぎれば曲がり切れずにこれも壁に激突する。
また、時間経過でゲージが満タンになると使用できる“ブースト”は、ドリフトを使用することで早くゲージが溜まる。一気に加速できるので、レースで上位を目指すには必要不可欠な要素となっている。実際に使用して一気に敵を抜き去ったときは爽快だ。
ブーストは任意のタイミングで使用できるので、ここぞという場面まで温存するのか、ゲージが溜まったらすぐに使用してしまうのか、駆け引きも楽しめるだろう。腕に自信があれば、減速しがちなコーナー手前であえてブーストを使用して、一気に抜き去ってしまうのもありだ。
ただ、コースの種類によっては、ジェットコースターのようにコースが1回転する場所や大きなジャンプ台で途切れたコースのあいだを飛び越えたりするような場所も登場。そういった一部の場所はブーストを使用しないと、1回転できずに途中で落下したり、スピードが足りずにコースの途中で落ちてしまったりする。ブーストが必要または効果的な場所がどこなのか、レースを行うコースを把握することも大切になってくる。
それだけではなく、コースには加速・減速させる床や、糸を吐いてクルマの動きを止めるクモがいたりと、いろいろなギミックも用意されている。レースを有利にするものはともかく、不利な効果のギミックは当然のように意地悪な場所に仕掛けられていることが多い。もちろん、避けて進むのがいいのだが、狭い道なんかだと、ほかのクルマにぶつかってギミックの効果を受けてしまうこともある。
クルマの操作が上手ければレースに勝利できるわけではない、というのも本作のおもしろいところだ。
多彩なコース、自作もできる
コースは主に地下にある部屋やスケボー場が舞台になっている。同じ場所のコースであったとしても、ヘアピンカーブが連なっているコース、入り組んで何回転もするコース、簡単そうに見えて落下連発のコース、名前からして危険そうなコース……などなど、さまざまな状況下で楽しめるのがうれしい。
また、コースは自身で制作することも可能。好きなコースを好きな形につなげて、さらにギミックも自由に配置できるため、自分だけのオリジナルコースでレースを楽しむことも可能だ。
本作では、オンラインでほかのプレイヤーと対戦もできるので、ランキング上位を目指すという目標もいいだろう。その際には、作成したコースも使用できるので、自慢のコースで遊んでみるのもひとつの楽しみかただ。
※オンラインプレイにはPS Plusの加入が必要。
もちろん、ほかのプレイヤーが作成したコースで遊ぶこともできるので、自身が制作するときの参考にしてみるのもいいかもしれない。
ひとりでも楽しめるモードも収録
レースゲームといえば、ほかのプレイヤーとの対戦が醍醐味のひとつだが、それに加え、本作に収録されているひとり用の“HOT WHEELS CITY RUMBLE”では、ほかのプレイヤーとの対戦とは違った楽しみかたができる。
本モードでは、マップに用意されているさまざまなコースをさまざまなルールで遊んでいく。たとえば、コンピューターを相手にレースをしていくコースや、コースを1周するタイムを競う“タイムアタック”、強敵とのレースができる“ボスレース”など。
基本的には、それぞれのコースに決められている目標を達成することで新しいコースがプレイできるようになる。
コンピューター相手とのレースだと“表彰台に立つ”、“1位になる”、タイムアタックだと一定時間内にコースを1周するという目標といった具合だ。“ボスレース”だと“勝利する”という目標だけだが、ほかのレースに比べてコースの難易度が高く、相手のクルマのスピードも速い。勝利できれば、操作がうまくなった=成長していることを実感できるはず! 接戦の末に勝てるととてもうれしい。
ひとりで技術を磨くのにうってつけのうえ、明確な目標が設定されているため、個人的にはまずこちらのモードを進めるのがオススメ。
また、本モードでは、レースの目標を達成することでアイテムも入手できる。その中には、新しいクルマやコースを作成するときに使用できるパーツなどがあるので、それらを集めるという意味でもこちらのモードも進めたい。
かわいい見た目のクルマでレースが楽しめる
本作では、オモチャのような外観をしたクルマを操作してさまざまなルールやコースでレースを楽しめる。おもちゃのクルマをベースにしていることもあって、カジュアルなレースゲームかと思えば、想像以上に本格的なレースで驚いた。しかし、操作が簡単なため、レースゲーム初心者でも簡単に楽しめるのが魅力だ。慣れるまでは大変かもしれないが、思うようにクルマを操作できるようになれば、より楽しめるはず。
コンピューターの強さも選択できるが、易しめの設定でもドリフトをばんばん使っていい走りを見せてくれるので、やりごたえは十分。ほかのプレイヤーとのオンライン対戦だけではなく、コンピューター相手のレースでもかなり楽しめる作品になっていると感じた。
ちなみに、筆者は今回、プレイステーション5版をプレイしたのだが、アクセルのボタンを押してクルマを走らせようとすれば、コントローラーに内蔵されている“ハプティックフィードバック”によって、実際にアクセルを踏んでいるようにボタンが重くなるなど、操作面でもかなりリアリティが増した体験ができた。PS5を持っているのであれば、PS5版のプレイがオススメ!
フレンドとの対戦も可能なので、みんなでわいわいプレイするのもよし、ひとりで技術を磨くのもよし。かわいい見た目で本格的なレースが楽しめる本作、ぜひプレイしてみてほしい。