2021年6月4日発売のNintendo Switch用タイトル、『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』で体験できる楽しみや、実際に遊んでみたインプレッションをお届けします。アメリカの歴史ある出版社、DCコミックスのスーパーヒーローやスーパーヴィランたちが、キュートかつパワフルな女子高校生として活躍する、コミカルなアクションゲームです。

 ゲームの見どころを紹介している、週刊ファミ通6月17日号(6月3日発売)掲載の発売記念特集記事と併せてどうぞ!

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大好きだよ! ESBF(永遠に最高のベストフレンズ)!

 本作の主人公は、メトロポリス高校に通う一見フツウの女の子たち。でもその正体は、さまざまなパワーを秘めた正義のスーパーヒーローガールズ! 街の平和を守るため、お騒がせなヴィランたちと日夜戦いをくり広げています。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!

 このゲームを手に取ろうという方は、元となっている同名のアニメをご存知じゃないかと思いますが、本当にあのアニメはいいですよね! 1話が10分ほどですが、ストーリーには毎回ギュッと魅力が詰まっていて、子ども向けだからわかりやすいし、登場キャラクターはカッコかわいいし、ときにダーク。ハイテンションなガールズたちの独特の息遣いとテンポのよさもクセになります。あと、「友情っていいなあ」とジーンとさせられたりもして。

 日本ではCSのカートゥーン ネットワークや、DCの公式YouTubeチャンネル“DC Kids International”で観られるのでぜひ。ゲームを遊ぶときに、まずアニメを観れば、より楽しめること間違いなしです。……もし観ていなくても、もちろんゲームはゲームで作り込まれているので楽しめますけれども!(それをこれからお話します。)

 登場キャラクターのプロフィールは、記事の終わりで説明します。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ワンダーウーマンやスーパーガールといったDC作品のヒーローたちが同じ高校に通っていて、テストの成績にため息をついたり、いきつけのスイーツ店で女子会をしたり。ヒーローだってことは、みんなにナイショ! というお約束はもちろん、登場人物の設定だけでも山盛りです
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
とくに、バットガールとハーレイ・クインは、顔を合わせればいがみ合うライバルなのに、ティーンの姿ではお互いにまったく気づいておらず(マジで)、ラブラブと言っていいほどの大親友という。このふたりのやりとりがかわいすぎて最高。ありがちな設定といえばそうですが、筆者はまんまとハマってしまいました
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ヴィランたちは街を騒がす厄介な存在ですが、彼女たちだって魅力たっぷり。ヒーローたちとは水と油の関係かと思いきや、ウマが合うところもあったり。「案外みんな仲よくできるんじゃないの?」という、やさしい世界です

ミッションを受けてさまざまなお困りごとを解決

 ゲームでの彼女たちも、わりとフツウじゃないハイスクールライフを送っています。たとえば流行りのSNSでトレンドを追いかけたり、困っている人を手伝ったり、さらにはガレキの街に新しい建物を建てるプロジェクトに参加したりと、ヒーロー活動以外にもやることがたくさん。そんなにぎやかな毎日を、ミッションやバトルをくり返すことで進めていきます。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
序盤はヒーローの3人が操作できますが、物語を進めるとヴィランの3人も操作可能に。街歩き中にとっかえひっかえできます
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
街ひとつがまるごと活躍の舞台。表通りを行き交うクルマの隙間を走り抜けたり、裏路地から非常階段を駆け上がってビルの屋上に出たりと、あちこち探索できます

 街は、物語を動かすメインミッションからネコ探しのようなおつかいサブミッションまで、さまざまなミッションでいっぱいです。何かが起きている場所は画面右上のレーダーやマップを見れば一目瞭然。また、進行中のミッションはリストで確認できるようになっています。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
「どのキャラクターが受けられるミッションなのか?」、「目的を果たせる場所はどこか?」などは、フキダシやアイコンで感覚的にわかるようになっています。また、つぎに何をすれば物語が進むのか、念を押して知らせてくれます
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
メニュー画面から“ミッション”を選べば、受注中のリストが表示されます。メインもサブも、好きなタイミングでやりたいものからやっていけばオーケー

SNSチェックに、オシャレに、街づくりにと大忙し!

 彼女たちが夢中になっているのが、流行りのSNS “スパスタ”です。ここにゲーム内で撮った写真を投稿して”いいね“をもらってニマニマすることもできますが、スパスタは街の最新トピックから事件のヒントまでチェックできるので、けっこう重要。

 というのも、この物語には、高校生のアイデアを取り入れて“ホブスベイ”と呼ばれるガレキの街を再建する“ホブスベイ・プロジェクト”なるものがあり、これが物語の核となっています。これに参加するために、スパスタにスクープ写真を載せる必要があるのです。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
メトロポリスには映えるスポットがいっぱいあるし、街の人たちにスマホを向けると、ポーズをとってくれたりもします。思いがけないシャッターチャンスが巡ってくることもあって楽しい!
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もちろん自撮りもできます。街でウワサになっているモノといっしょに写ってもいいし、ヘンなフィルターをかけてもよし
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ファッションストアなどで新しいファッションアイテムをゲットしたら、記念に撮ってもいいかもね
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街を歩いていると、コメントやいいねがついた通知が届くので、ついスパスタを開きたくなります(オフにもできます)。また、キャラクター6人ぶんそれぞれのアカウントをプレイヤーひとりで切り盛りするので、誰かひとりフォロワーが少なかったりすると気になっちゃったり(笑)。筆者は、全員が同じくらいのフォロワー数になるようにしておきたい性分のようです
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ハイスクールの新聞部部長を務めるロイス・レイン。彼女からホブスベイ・プロジェクトの情報をもらうために、スクープ写真を撮る約束をします
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ホブスベイ・プロジェクトの発案者は、巨大企業“レックス・コープ”の社長、レックス・ルーサー。彼って、DC作品では『スーパーマン』に登場するヴィランだけど、信用して大丈夫かな……?
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ガレキが撤去された区画への募金に参加すると、新しくお店やビルが建ちます。建てられるものはミッションの報酬として増え、物語が進むとどんよりと荒廃していた街が整備されて明るくキレイになっていきます。……いや、街づくりの意見を高校生に求めるのはいいけれど、募金まで!? 建物によってはけっこうな額が必要なんですが、オトナは何やってんすかね

仲間たちみんなのパワーを駆使してバトル!

 ホブスベイ・プロジェクトのスタートと時を同じくして、街に暴走したオモチャたちが出現し、プロジェクトのジャマをしてきます。ミッションには、こうした敵とのバトルがクリア条件になっているものがほとんどで、そこでヒーローの出番というわけです。

 どのヒーローも通常攻撃に加え、それぞれの特徴を活かした技が使えるので、しっかり見せ場があります。バトルのテクニックとしては、敵の攻撃を避けることがもっとも重要。ギリギリのタイミングで攻撃を避ければ”ジャストかいひ“となり、スローモーションの演出後、つぎの反撃が強力なスマッシュ攻撃になります。

 また、連続攻撃が成功してチェーンが続いたときに、敵を倒したときのドロップ報酬がどんどん増えていくメリットがあるのですが、これが敵の攻撃をたった一発食らっただけで途切れてしまうんですよね。だいたいのバトルは、敵をロックオンして攻撃ボタンを押していればクリアできるくらいゆるめのバランスなので、アクションゲーム初心者でもサクサク遊べるはずですが、チェーン数やノーダメージクリアなど、提示されるミッションのリワードを達成しようとし始めると、とたんにガチさ加減が跳ね上がります。その反対に、ぜんぜん歯が立たないときには、報酬が減る代わりに敵が簡単に倒せるようになる親切な“ヘルプモード”も用意されていますよ。

『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
バトルに参加できるのは、プレイヤーが操作するひとりと、AIが操作するサポートふたりの最大3人。ミッションによっては、特定のキャラクターで進めなくてはいけないものもあります
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バットガールはお手製のガジェットを駆使して戦います。三角跳びができたり、バットフックを使ってビルのてっぺんまで一気に上がったり、マントで滑空したりと移動性能もよし
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ワンダーウーマンは、携えた剣で敵をなぎ倒すほか、盾を壁などに打ち付けて、それを足掛かりに大ジャンプできます
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スーパーガールは空を自在に飛べます。そして、あたりにいる敵やクルマをブン投げて攻撃することも!
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大胆なカットインが入るスペシャルアタック。キャラクターそれぞれの個性が光ります
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スペシャルアタックのほかに、“スキルアタック”があり、ゲージが溜まると発動できます。さらに、いつでも出せる“ユニークアクション”もあり、通常攻撃と併せてバトルで駆使していきます
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ヒーローに対し、ヴィランの操作はやや上級者向けな感じ。6人それぞれ多彩な攻撃・移動手段を持っているので、誰が自分にいちばんしっくりくるのか試すのが楽しいです
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敵の攻撃がくるタイミングを見計らって、ジャストかいひ! スマッシュがキマるとアドレナリンが出まくります。チェーンをし続け、高いドロップレベルを維持していると、サポートのふたりが「すごいすごい!」などと声を掛けてくれるのもにぎやか!
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
敵を倒したり、ミッションをクリアしたりすると、コインと“パワースター”を獲得できます。このパワースターと引き換えに、ヒーローたちのアクションやHPを解放してパワーアップしていきます
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ミッションクリアーのリザルト画面で、リワードの達成状況が確認できます。いろいろなリワードが並ぶなか、筆者がこだわっているのが、“金色にかがやくハムスターズマスコット”! ゲットした証が画面右隅に……!
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
バトル中のマップのどこかにひとつだけ潜んでいるというのだけど、見つけるのはけっこうたいへん
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
ハムスターズは、メトロポリス高校のアメフトチームのこと。マスコットは街を探索しているときに見つけられるものと、バトル中に見つけられる金色のものの2種類があって、「ハムスターズ、ハムハムー!」とアピってくるマニアくんたちに渡すと報酬がもらえるんですよね
『DCスーパーヒーローガールズ ティーンパワー』先行プレイレビュー。平和維持にSNSに街づくりに……ティーンはとにかく一所懸命!
オモチャ屋では“VRモード”を使って、すでにクリアしたミッションのバトルに何度でも再挑戦できます。ここでリワード獲得などのやり込みがじっくりできるというわけです。ほかに、好きな街を好きなキャラクターで駆け巡って楽しんだり、操作を確認したりもできます。特筆すべきは、VRモードで入手したコインやパワースターなどはそのままフトコロに入る夢のような仕様。これで勝つる!

 というわけで、みんなのハイスクールライフをお届けしましたが、彼女たちはヒーローとして平和を守ることにも、ティーンのたしなみとしてトレンドを追うことにも、街づくりを手伝うことにもとにかく一所懸命! それぞれに楽しみはあるけれど、筆者はとくにやっぱり、ヒーローやヴィランのパワーをあれこれ駆使するバトルが楽しいと感じました。

 間口が広く、極めたい人だけ極めればいい作りになっているのは、アニメのファンであるリアルなティーンたちが手に取ることを考えてのことでしょう。リアルなティーンに限らず、気になったなら、どうぞ好奇心旺盛でゆかいな彼女たちのゲームでの活躍を追体験してみてください!