ファミ通.comの編集者&ライターが年末年始のおすすめゲームを語る連載企画。今回のテーマは、プレイステーション4、プレイステーション5、PC、Apple Arcadeで配信中のオープンワールドアドベンチャーゲーム『The Pathless』です。
【こういう人におすすめ】
- オープンワールドゲームが好き
- 手軽に遊べるゲームを楽しみたい
- 独特な世界観が好き
北埜トゥーンのおすすめゲーム
『The Pathless』
- プラットフォーム:PS4、PS5、PC、Apple Arcade
- 2020年11月12日(※PC版は2020年11月13日)
- 発売元:Annapurna Interactive
- 価格:4180円[税込](PS4、PS5、PC)、月額600円(Apple Arcade)
※PS4版とPS5版は4180円[税込]で両方ダウンロード可能。 - 『The Pathless』公式サイト
美しいフィールドを高速で駆け回る爽快感
本作はダイビングアドベンチャー『ABZU』を手掛けたクリエイターによるオープンワールドアドベンチャーゲームです。プレイヤーは、弓術の達人“ハントレス”となり、世界を支配する暗黒の呪いを解くため、相棒のワシとともに神秘的な島を駆け回ることになります。
本作にはさまざまな魅力が存在しますが、最大のポイントと言っても過言ではないのが、高速でフィールドを駆け回る移動です。主人公のハントレスは、左スティック(※ボタンの表記はPS4、PS5版。以下同じ)での移動のほか、L2ボタンを押すとダッシュを行えます。ダッシュ中は霊力ゲージを消費するのですが、フィールドの浮かぶ霊符を弓で射貫くことで回復可能です。
ダッシュ中に霊力ゲージを消費するスピードはけっこう早いため、つぎつぎと霊符を射抜きながら移動するのが基本となります。最初は慌ただしく感じるかもしれませんが、霊符にある程度の距離まで近づくとロックオンが可能になり、R2ボタンを長押しして離すだけで自動的に射抜いてくれるんです。しかも、霊符を射抜くと一時的に移動スピードもアップするので、慣れてくるとめちゃくちゃ快適に移動できるようになって爽快です!
パズルとアクションのバランスが絶妙
ゲームの目的は、世界に闇を解き放った“神殺し”に魔獣へと姿を変えられてしまった神たちの呪いを祓いながら、世界に光を取り戻していくというもの。フィールドは複数のエリアに分かれていて、各エリアにはボスとなる魔獣が徘徊しています。魔獣と戦うためには、フィールドに点在する遺跡で謎を解いてアイテムを獲得する必要があります。
遺跡で獲得したアイテムを特定の場所にはめ込むといよいよ魔獣との戦いになるわけですが、本作は魔獣との戦い以外は戦闘要素がないのも特徴のひとつです。ただ、その分、魔獣戦ではアクション要素が強めになっています。この遺跡での謎解き(パズル)と魔獣との戦闘(アクション)の緩急が絶妙で、夢中にさせてくれます。
相棒のワシに癒される
旅をともにする相棒のワシは、ハントレスを捕まえて滑空をしてくれたり、遺跡での謎解きで重りを運んでくれたり、頼れる存在。しかし、万能も相棒も闇の力は苦手なようで、フィールド探索中に魔獣に近付いたり、闇の濃いエリアでは穢れてしまい、本来の力を発揮できなくなります。そんなときは、撫でて穢れを浄化してあげることで力を取り戻すのですが、撫でられているときなどの仕草がかわいくて癒されます。
というように紹介してきた『The Pathless』。最初にも触れましたが、フィールドを高速で駆け回るという、とにかく移動が楽しいゲームです。しかも、ゲームを進めると霊力ゲージの上限が増えたり、霊符を射抜いたときの移動スピードがさらにアップするようになったり、どんどん能力が強化されて、より快適&爽快になっていくのもうれしいポイント。
ただ、全体を確認できるマップがなかったり、謎解きのバリエーションが少なかったり、残念に感じる部分もありましたが、移動の楽しさのほかにも独特なグラフィックで表現された美しいフィールド、物悲しさを感じさせつつも落ち着くような音楽など、それを補うほど魅力的な要素が満載なので、興味を持った人はぜひプレイしてみてほしいです。