2019年7月2日、『シェンムーIII』の公式サイトが更新され、達成したストレッチゴールと最終的な実装状況について詳しく公開されたほか、PC版の提供形態がEpic Games Storeでの独占配信となった経緯について明らかにされた。
開発予算が増えて企画を見直し。ゲーム内容がパワーアップしていた!
公式サイトでは、“ストレッチゴールを達成していて実現できなかったこと、内容に変更があったこと、逆に達成していなかったが実現できたこと”があるとし、さらに、“開発中盤で販売パートナーが決まり、開発予算も情報修正”されたことを明かした。
その予算を最大限にクオリティーに反映させるため、企画の抜本的な見直しを行い、多くの部分で当初の企画よりもパワーアップが可能となったとしている。
ストレッチゴールに掲載されていたすべての要素
実装できなかった要素
- “キャラクターパースペクティブ”システム
※ゲーム中に操作キャラクターが交代されるシステムが実装見込みだった。
実装内容に変更があった要素
- “スキルツリー”システム
(“技書システム”に変更された)
- “白沙”エリア
(“対岸の古城”エリアに変更となり、“ミニゲーム”、“潜入イベント”、“探索”、“バトルイベント”は古城エリアに実装される)
ストレッチゴールで未達成だが実装できた要素
- 下記の表を参照(“鳥舞エリアの拡大とミニゲーム4種類”など7つについて記載がある)
ストレッチゴールに掲載されていないが強化できた要素
- オープンワールドのスケールアップ
当初、桂林は“白鹿村”、“鳥舞”、“白沙”の3エリアの予定だったが、白沙が“対岸の古城”エリアとなり、鳥舞を大幅なスケールアップすることに。
これにより、実質的に『シェンムーII』以上のスケールを実現し、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)や配置物も当初の想定の数倍に増えているという。
- バトルシステムの強化
“技書システム”や“道場システム”が追加され、試合や鍛錬がいつでもプレイできるようになり、やりこみ度の高い遊びが可能に。バトルの難易度がゲーム中で切り替えられるように。
- ゲームサイクルの強化
前作まではそれぞれ独立していたストーリー進行や技の習得、鍛錬、ミニゲームやアルバイトなどの要素が、ひとつのゲームサイクルとして関連付けられている。
リワードとしてSteam版を要望していたバッカー(出資者)への対応方針も
また、PC版『シェンムーIII』がEpic Games Store独占配信になったことの経緯と、出資の報酬としてSteam版を希望していた人への対応方針も明らかにされている。
経緯については、本作のパブリッシャーであるDeep Silverとの販売戦略の協議によって決定されたとしている。
さらに、以下の提供バージョンと、1年後のSteamキー配布、また、返金を含めた対応についても提案された。
- PC版 ディスク+Epic Key
- PC版 Epic Key
- PS4版 ディスク
- PS4版 PSN Voucher Code
Steam版を希望していた人も、PS4版に変更したり、逆にPS4版を希望していた人もPC版に変更することも可能になるとのこと。また、PC版(Epic Games Store)を選択した人の中で、希望者には1年後のSteam版配信時にSteamキーを配布されるという。
それらの対応に納得できない場合は、返金(REFUND)も行うとのことだが、いずれにしろ、現在は受付のためのシステム準備中で、準備が整い次第、周知するとのことだ。詳しくは公式サイトでご確認いただきたい。
ちなみに、公式サイトの更新後に行われたEpic GamesのCEOであるTim Sweeny氏のツイートによると、返金費用はすべてEpic Gamesが負担するので、払い戻しがYs Netの開発資金を削減することはないのだという。
Epic is funding the cost of all Kickstarter refunds resulting from Shenmue III’s move to the Epic Games store, so t… https://t.co/0BiyvO3BFA
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic)
2019-07-03 02:10:32
「『シェンムーIII』は確実にいい方向に変貌を遂げたと確信しています」
最後に、“鈴木裕からのメッセージ”として
「現在、プロジェクトチームは、ゲームの発売に向けて仕上げの作業に集中しております。
お約束した発売日に少しでもいいゲームをお届けできるようにがんばっております。
このたびの大幅な企画変更にともない、当初の想定から変更された部分も多々ございますが、全体を通してゲームは強化され、『シェンムーIII』は確実にいい方向に変貌を遂げたと確信しています」
との言葉が紹介されている。
2019年11月19日の発売を楽しみに待とう。