2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。その会場で、『デッド オア アライブ 6』(以下、『DOA6』)の新堀洋平プロデューサーを直撃!

新堀洋平氏(しんぼりようへい)




『デッド オア アライブ 5』ではディレクター、本作『デッド オア アライブ 6』ではプロデューサーを務める。

グラフィックはさらに向上する

――ゲームを遊んでみて思ったのですが、グラフィックが『DOA5』よりもキレイになっていませんか?

新堀 そうですね。でも、まだじつは、新しいグラフィックエンジンが完成していなくて。だから、今後のバージョンではもっとよくなると思います。きれいになったものは、つぎの機会に見せられるといいなと。

――もっとよくなるんですか! 楽しみです。ヒトミの勝ちポーズがとてもかわいくて。
新堀 かわいいですよね。かわいくないと、オーケーを出さないですから(笑)。

――ちなみに、“新女性キャラクター”が実装されるとうかがっていますが、何か、特徴のヒントをいただけたりしませんか?

新堀 担当声優さんが豪華です! でも、これだけじゃヒントにならないですよね(笑)。

――範囲が広すぎますね(笑)。でも、二次元3Dマウスパッドの絵柄になっているということは、胸やお尻のボリュームはある……?

新堀 わからないですよ? 違うところがボリュームがあるのかもしれない。

――つまり、秘密ということですね(笑)。発表を楽しみにしています。

ストーリー上のあやねは主役級

――先日のPlayStation LineUp Tourで、あやね、バイマン、マリー、ほのかの4人を公開されましたが、なぜこの4人だったのでしょうか?

新堀 まず、マリーとほのかについては、日本での人気が高いということですね。どこの国でどのキャラクターが人気だというようなデータは取っているのですが、このふたりは日本で人気なんです。とくにマリーはダントツで日本人気が高いですね。だから、最初に日本で見せたいと。なんでふたりセットにしたのかというと、このふたりが今回、事情があって仲よくなるからなんです。

――ストーリーモードでそのあたりが描かれると?

新堀 もちろんです! あのふたりがどうやって出会って、どういうことが起こっていくのかという。で、あのふたりにはあやねも絡みますから。どう絡むかは、ちょっとまだ言えないですけど(笑)。

――言えないことが多い!(笑)。では、あやねとバイマンは?

新堀 バイマンは、PVにあった、マリーをかつぐシーンを入れたかったからです。何が起こるか、気になっていただけるかなと。また、あやねは今回、じつは主役級の活躍をするキャラクターなんです。だから、ストーリーも重視しているというところを見せたくて、発表を待っていたんです。

――あやねについては、そんな意図が! 確かに、最初の発表で、かすみといっしょに発表されるものだとばかり思っていたので、「アレ?」と思いました。

新堀 ストーリーの話ができるようになるまで、待っていたんです。今回のTGSトレーラーは、あやねが出てくるシーンが多いんですよ。あれだけ見たらわからないところも多いのですが、今回、たいへんなことになりますから。プレイしていただければ、あやねのことをあまり知らない方でも、好きになっちゃうんじゃないかなと……。

――因縁が深掘りされていく感じですか?

新堀 いやもう……涙なしには語れない。私はですけど(笑)。

――内容が気になります! あやねは今回、ブレイクブローで忍術のようなものを使っていたりしますが、ああいった演出を入れることになった理由は?

新堀 あれは、『DOA2』のストーリーで、かすみとの対戦後に出てくるシーンを技として取り入れてみたんです。もともと、あやねが使う霧幻天神流覇神門は、妖術を得意とするという設定があるんですよ。これまでのシリーズでも、ストーリー中で妖術を使うことはあったのですが、今回は戦っている最中でも使わせようと。ほかの忍者たちの演出がすごいことになっているので、あやねもそれに合わせて演出をパワーアップさせたという形ですね

――カッコいいですし、あやねのキャラクター付けとしても個性が出ていいですよね。

新堀 あやねは今回、バトル面でも少し変化がありまして。少しタイミングをずらしてボタンを押す技が強化されています。いままでもその要素はありましたが、そうした技の種類が増えていたりとか。初心者の方でももちろん使えますが、上級者の方のできることが増えたということです。

バトルはシンプルにして読み合いを重視

――バトルまわりについてうかがいたいと思います。ブレイクブローのバイオレンス表現をオフにすると、殴られているキャラクターの顔が光で隠れるようになっていますよね。ああいった演出にした理由は?

新堀 光っていうのは、ものを隠す常套手段ですから。これが日本の技術だよというのを世界にお伝えしたいんです。あの白い光はいろいろなものを隠してきたでしょうと(笑)。

――アニメのお風呂シーンとかですか(笑)。ではここから、だいぶ細かい話をさせていただきたいのですが、まず、サイドステップはけっきょくできるんですね。“サイドステップだけ”はできず、“サイドアタック”のみができるようにしようと思っている、という話もあったと思うのですが。

新堀 あれは、いろいろありました。サイドステップ単体でできないようにすると、シンプルなぶん、自由度が下がってしまったんです。それで、いろいろ試して、いまの形になりました。けっきょく、サイドアタックを使うことも多いんですが、それでも、サイドアタックを出さないという選択肢を持てるだけで、可能性が広がるなと。

――なるほど。それから、クリティカル時のよろけ回復についてもうかがいたいのですが、いまのバージョンでは、よろけ回復もできないですよね?

新堀 はい。できないようにしました。よろけ回復に気を回すのではなく、読み合いに重点を置きたいなと。ブレイクゲージの量なども気にしなければならないですし。

――で、それに付随してなんですが、クリティカル時のやられ時間が、『DOA5』に比べて、ちょっと短くなっていますよね?

新堀 よくわかりましたね! そこは、ディレクターと僕とで議論をしながら調整しています。

――よろけ回復がない分、クリティカルの時間が短くないと、コンボがつながりやすくなって、ホールドの読み合いに負け続けるということが発生しやすくなりますもんね。

新堀 そうなんですよ。逆にいうと、よろけの時間が決まっているぶん、つながる技も決まってくるんです。ということは、ホールドで取る技の選択肢もわかるわけで、知識を活かせるゲームになっている……というのが現状です。

――たとえば、このやられが20フレーム(※ゲームにおけるフレーム数は時間の単位として使われる)だから、この技が入るな、とか……。

新堀 はい。今回、クリティカル→クリティカル→クリティカル……というゲーム性を変えたくて。もう少しシンプルに浮かせてもいいし、フェイタルラッシュにつないでもいいし。最初の読み合いから何をやればいいのかをシンプルにしたのが、今回の『DOA6』だと思っています。

――フェイタルラッシュの1発目の発生フレームも、そのやられ時間に合わせて調整中ですか?

新堀 そうですね。ちなみに、いまは18フレームです。今後は変わるかもしれませんけど(笑)。あと、フェイタルラッシュは、それだけ出していれば勝てるというほど強力なものではありません。初心者の方に教えるなら、「とりあえずフェイタルラッシュを出しておけばオーケー」と言うのはありだと思いますが、上級者の方は、使いどころを考える必要があると思います。

いつもの衣装もあります!

――今回の試遊で、かすみはボディスーツ風の衣装と、いつもの忍者風の衣装の2パターンが選べたり、レイファンもチャイナドレスのバージョンが選べたりしたのですが、ヒトミは道着の1パターンのみでした。いつものタンクトップ姿はないのでしょうか?

新堀 ありますよ! ありますが……今日には間に合っていないです。

――おお、ではトレーラーに写っていた、カジュアルな衣装も?

新堀 あります! こちらも、今後楽しみにしていただければと思います。

――早く使いたいです。あやねも、いつもの衣装はありますか?

新堀 添い寝シーツに書いてあるくらいですから……あれがヒントです(笑)。

――わかりました!(笑)。では、ファンの方にメッセージを!

新堀 『DOA6』はグラフィックがパワーアップしていまして、プレイしていただければ、絶対にわかります。ですから、ぜひプレイしていただきたいです。また、まだまだキャラクターたちもいますし、「誰が出るのかな」とやきもきしている方も多いと思いますが、悪いようにはしませんので! 広報の都合上、まだ出せないところも多いですが、今後を楽しみにしていただければと思います。
 それと、全部本音で言えない部分もあるのですが、そこは“お察しください”と。『DOA』ですから! そこは間違いないので。期待して待っていてください!

『DOA』ですから! 期待して待っていていください! 『DOA6』新堀プロデューサーインタビュー【TGS2018】_01