ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、プレイステーション 4開発者向けのイベント“PlayStation Developer Conference”を2018年5月24日、25日の2日間開催中だ。PS4関連の技術情報の公開やセッションが実施されるなか、イベントのひとつとして、ゲーム開発者の投票によって選定される“PlayStation Developers Choice Awards 2018”が5月24日に発表された。

 声優の磯村知美さんが司会を務めた“PlayStation Developers Choice Awards 2018”は、まず、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの盛田厚ジャパンアジアリージョンオフィスプレジデントが登壇。プレイステーションの好調ぶりと、ソニーグループが達成した最高益にプレイステーションが寄与できたことも含め、たくさんのタイトルを生み出したクリエイターへの謝辞を述べた。「われわれはシンプルに楽しい、心が動くような作品を提供できるように、みなさま方にとって、ユーザーにとって、最適なプラットフォームを提供できるように全力を尽くしますし、開発のサポートもいたしますので、2018年もよろしくお願いいたします」とあいさつした。

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磯村知美さん
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盛田厚プレジデント

 また、盛田プレジデントは“PlayStation Developers Choice Awards 2018”について、「開発者のみなさんに各分野について投票していただき、各分野のナンバー1を表彰させていただきます。これはわれわれからの皆さんへの感謝のしるしでもあります」と述べた。盛田プレジデントの乾杯の発声に続き、歓談ムードのなか、順次各部門のノミネートタイトルと受賞タイトルが発表されていった。受賞タイトルにはトロフィーと目録、副賞が盛田プレジデントより手渡された。

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受賞タイトルが発表。トロフィーと副賞が手渡された。

 ここからは、受賞部門とタイトル、登壇者(写真左より)、投票でのコメントを列挙する。

受賞部門とタイトル

ベストビジュアルアーツ

ドラゴンボール ファイターズ
バンダイナムコエンターテインメント

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バンダイナムコエンターテインメント プロデューサー 広木朋子氏
アークシステムワークス ディレクター/テクニカルアーティスト 本村純也氏
“リアル系3D全盛の時代にトゥーン表現の頂点を見せてくれた”、“原作を読んで誰もが妄想する迫力のハイスピードバトルをゲームに落とし込むとこうなる、というひとつの回答を見せてもらった”

ベストオーディオ

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
スクウェア・エニックス

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スクウェア・エニックス ディレクター 内川毅氏
“新曲もありつつ、何年経っても色あせない名曲が印象的に残った”、“すぎやま(こういち)先生の音楽と『ドラクエ』愛にあふれる音響が理由”

ベストVR

V!勇者のくせになまいきだR
ソニー・インタラクティブエンタテインメント

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ソニー・インタラクティブエンタテインメント JAPANスタジオ 「勇者のくせになまいきだ。」シリーズプロデューサー 山本正美氏
アクワイア 「勇者のくせになまいきだ。」シリーズディレクター 大橋晴行氏
“キャラクターの圧倒的存在感。自分の手元で現実的に繰り広げられるファンタジーボードゲームの新しい体験がそこにあった”、“家庭用VR機におけるVR体験の新しい形を示した”

ベストゲームデザイン

モンスターハンター:ワールド
カプコン

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カプコン 常務執行役員 CS第二開発統括 兼 MO開発統括 プロデューサー 辻本良三氏
ディレクター 徳田優也氏
エグゼクティブディレクター/アートディレクター 藤岡要氏
“シリーズものに求められるもの以上のデザイン”、“気持ちよくプレイが進んでいくとはこういうことか、と実感した”

ベストテクノロジー

アサシン クリード オリジンズ
ユービーアイソフト

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ユービーアイソフト リリース マネージメント マネージャー 岸田定幸氏
“建築物を含めて完全な箱庭。常に先を見つめた技術検証をしている”、“キャラクターの操作感を優先し、違和感のない繋ぎに力を入れている調整がうまくできていた”

ゲーム・オブ・ザ・イヤー

『モンスターハンター:ワールド』
カプコン

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カプコン 常務執行役員 CS第二開発統括 兼 MO開発統括 プロデューサー 辻本良三氏
エグゼクティブディレクター/アートディレクター 藤岡要氏
ディレクター 徳田優也氏
“世界進出に苦しんでいた日本のタイトルの中で旋風を巻き起こしたタイトル”、“アセット管理機能が素晴らしい。弊社でも工夫を考えたい”

 最後に、盛田プレジデントから締めの挨拶があった。今回初の試みとして“PlayStation Developers Choice Awards”が実施されたが、「実際に開発しているプロの目から見て、どんな作品が選ばれるのか、私たちもすごく楽しみだったが、改めて見てみると、音、映像、ゲーム性など、いろんなものがあっていろんな作品が成り立つんだということを感じ、改めてプラットフォームは作品があって成り立つんだと思った。こういう場やみなさんとのリレーションシップはこれからも大事にしていきたい」と述べた。

 さらに、“3つのお願い”として、“我々から世界で戦えるコンテンツをみんなで作っていきたい”、“VRをさらに盛り上げるためのVRコンテンツを作ってほしい”、“日本という市場で日本のゲームユーザーを拡大するためのゲームを国内外の開発者で考えてもらいたい”といった開発者へのエールと希望の言葉で会は終了となった。

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