2018年4月25日、ロジクールは同社が2013年4月に立ち上げたPC用ゲーミングブランド“ロジクールG”の新製品として、ゲーミングキーボード『G512』とゲーミングスピーカー『G560』を発表した。

 『G512』は2018年5月24日から参考価格1万5880円[税別]で、『G560』は2018年5月15日から参考価格2万7250円[税別]で発売開始予定だ。

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ゲーミングスピーカー『G560』(左)とゲーミングキーボード『G512』(右)。
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Logitech G 製品ポートフォリオマネージャーのクリス・ペイト氏が新製品の特徴を説明。

好みに合わせてキー感触の異なる2タイプから選択可能に

 『G413』の後継デバイスとして誕生した『G512』は、ロジクールGのゲーミングキーボードにおけるフラグシップモデルだ。スリムで高級感のあるデザインはそのままに、本体素材には航空機にも使われるアルミニウム合金を採用。7000万回の耐久テストをクリアーしたロジクール独自のメカニカルキー“Romer-G”を搭載している。

 また、キーの打鍵感が異なる2タイプがあるのも『G512』の特徴だ。従来通りのはっきりとした打鍵感が魅力の“タクタイル”タイプに加え、タッチがなめらかで押下の途中でも抵抗が変わらない“リニア”タイプを用意。いずれもキーストロークは3.2ミリで、アクチュエーションポイント(キーを押して、入力を受け付けるまでの深さ)は1.5ミリとのことだ。

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クールなデザインのゲーミングキーボード『G512』。

 両タイプを試してみたところ、感覚はまったくの別もの。ふたつを比較するとタクタイルのほうが打鍵感が重めで、はっきりと“キーを押した”という感覚が味わえる。一方のリニアは柔らかいキータッチが印象的だった。力を込めなくてもキー操作が行えるのが強みと言える。

 筆者の個人的な好みでは、一瞬のあいだに正確なキー操作が求められるFPSではタクタイル(キーが重いと誤入力が減る)、長時間にわたってMMORPGなどを遊ぶ場合はリニアと感じられた。とはいえ、結局は個人によって好みが分かれるところだ。量販店などで、実際に触ってみて判断することをオススメしたい。

 また、従来のRGBバックライト対応ロジクール製キーボードと同様に、個々のキーにバックライトを搭載。ゲーム内のアクションと連動して光る“LIGHTSYNC”にも対応しており、好みに応じてライトパターンやカラーウェーブを変更できるようになっている。

 テンキーレスモデルの発売に関しては、明言できないと前置きしつつも、検討していきたいとコメント。このあたりは、ユーザーからのフィードバックを活かしたいとのことだ。

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『G413』で好評だったUSBポートもついている。地味にうれしいポイント。

【ゲーミングキーボード『G512』製品概要】
・G512-TC
製品名(日本語):ロジクール G512 CARBON RGB メカニカル ゲーミング キーボード(タクタイル)
製品名(英語):Logicool(R) G512 Carbon RGB Mechanical Gaming Keyboard (Tactile)
・G512-LN
製品名(日本語):ロジクール G512 CARBON RGB メカニカル ゲーミング キーボード(リニア)
製品名(英語):Logicool(R) G512 Carbon RGB Mechanical Gaming Keyboard (Linear)
サイズ(横 x 奥行 x 高さ):445 mm x 132 mm x 34 mm
重量:1158 g(ケーブル含む)
ケーブル長:180 cm
キーストローク:3.2 mm
押下圧:45 g
ショートカットキー:バックライトスイッチ、ゲームモード、再生/一時停止、停止、前のトラック、次のトラック、ミュート、音量ダウン、音量アップ
複数キー同時押し:対応(最大26)
本体カラー:カーボンブラック
価格:オープン価格
参考価格:1万5880円[税抜]
発売日(予定):2018年5月24日
保証期間:2年間

ハイクオリティーなサウンドと光の演出が堪能できる

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ゲーミングスピーカー『G560』。右写真は設置イメージ。

 『G560』は、ロジクール初のゲーミングスピーカー。ふたつのサテライトユニットとサブウーファーユニットで構成され、立体音響を作り出す“DTS:X Ultra”エンジンを採用。2.1chスピーカーでありながら、背後から迫る敵の音などもわかるサラウンドを実現している。また、最大出力240Wという大出力で、透明感を持ちつつも迫力のある大音響を実現できるとのことだ。

 サテライトユニットにはバックライトが搭載されており、『G512』と同様にLIGHTSYNCに対応。ゲーム内アクションや音などに対応して、光の演出が行われる仕組みになっており、まるでゲームの中に入ったような臨場感が味わえるという。

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通常時は白く光っているが、ゲーム内でダメージを受けると赤く点灯。
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『グランド・セフト・オートV』のデモでは、警察に追われているときにライトが左右のライトがサイレンのように光っていた。
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LIGHTSYNC非対応のゲームでも光の演出を楽しむことが可能だ。
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Unsold Stuff GamingのCiNVe選手(左)とDetonatioN GamingのSUMOMOXqX選手(右)が登壇。『G560』を使った実演デモも行われた。

 デモの実演は、会場となったe-sports SQUARE AKIHABARAのほかのスピーカーはオフにして、『G560』からの音だけで行われたが、まったく違和感なく、迫力のサウンドを体感できた。

 ゲームキャスターとしておなじみのLogicool G ブランドアンバサダー・岸大河氏によると、「240Wのパワーはすさまじく、通常の家庭では、Windowsの音量は5~10で十分。音は綺麗で、ゲームだけでなく、音楽・映画鑑賞にも適する」とのこと。光の演出に注目しがちだが、ハイクオリティーなサウンドを生み出すパワーも見逃せないポイントだ。

【ゲーミングスピーカー『G560』製品概要】
製品名(日本語):ロジクール G560 LIGHTSYNC PC ゲーミングスピーカー
製品名(英語):Logicool(R) G560 LIGHTSYNC PC Gaming Speaker
・サテライトユニット
サイズ(横 x 奥行 x 高さ):118 mm x 148 mm x 166 mm
重量:1.79 kg(両サテライト合計)
ドライバーサイズ:63.5 mm
・サブウーファーユニット
サイズ(横 x 奥行 x 高さ):255 mm x 207 mm x 404 mm
重量:5.5 kg
ドライバーサイズ:165.0 mm
全スピーカーシステム重量:7.27 kg
RMS出力(定格出力):
・サテライト出力 30W×2
・サブウーファー出力 60W
・総合 120W
本体カラー:ブラック
価格:オープン価格
参考価格:2万7250円[税抜]
発売日(予定):2018年5月15日
保証期間:2年間

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一般ユーザーを招いた体験会

 同日の夕方からは一般ユーザーを招いた体験会を実施。クリス・ペイト氏がユーザーからの質問に答える座談会や、『フォートナイト』を使った『G512』の試し打ちが行われた。

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体験会にはLogicool G ブランドアンバサダー・岸大河氏やCiNVe選手、SUMOMOXqX選手も参加。来場者と交流を深めつつ、『G512』の使用感を確かめていた。
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「堅苦しい雰囲気は苦手なので」とステージに腰を下ろすクリス・ペイト氏。参加者と同じ視点を持ったうえで話したいという意識の表われなのだろう。
質問者の顔が見えないときは立ち上がり、相手の顔をしっかりと見る。いい人だ。
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参加者には軽食も振る舞われた。せっかくなのでうまそうな写真をどうぞ。

 多くの参加者にとって、ファーストインプレッションではリニアのほうが好感触だったようだが、体験会後のアンケートではおよそ半々に。どちらが優秀ということではないので、打鍵感の好みで選べるのはありがたい。

 好きなデバイスを使えばプレイ技術も気分も上がる。今後もロジクールGがユーザーにとって豊富な選択肢を用意することに期待したい。