僕は誰かって? 僕はスパイダーマン!

 2017年6月13日~15日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最大のゲーム見本市“E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017”。ソニー・インタラクティブエンタテインメントで映像出展されていたプレイステーション4用ソフト『スパイダーマン』について、リードライターを務めるJon Paquette氏へのインタビューをお届けしよう。まずは、最新のPVをチェックしてほしい。

 糸を使った華麗なアクションで動きで移動し、糸以外にもクレーンなどのギミックも活用して敵と戦うスパイダーマン。マーティン・リー(ヴィラン)を追い詰めるまでの流れがシームレスに描かれている。驚くのは、演出のほとんどが決められたルートを進んでいるのではなく、プレイヤーが任意に行動している点(PVの5:46あたりで、糸を無駄撃ちしているところに注目)。実写映画と見間違うほどのリアルなグラフィックも見事だ。キャラクター人気に頼らず、非常に丁寧に作られている印象の『スパイダーマン』について、本作の開発を手掛けるInsomniac GamesのJon Paquette氏に、気になる質問を投げかけてみた。

『スパイダーマン』開発のJon Paquette氏が語る本作の魅力【E3 2017】_01
▲Insomniac Gamesのリードライターを務めるJon Paquette氏(文中はJon)。もともと『スパイダーマン』の大ファンだそうだ。インタビューの前に実機による実演プレイを見せてくれた。

――E3の会場に表示されていたランキングでは、数多くの出展タイトルの中でもっとも注目度が高かったようです。手応えとしてはいかがですか?

Jon 皆さんがいかに『スパイダーマン』が好きかがわかりました。とてもうれしいです! 近年、この作品単体でのゲームは出ていなかったので、期待している方はとても多いと思います。

――本作のストーリーについてお聞かせください。コミック版に沿っている内容ですか?

Jon キャラクターはコミックでの登場人物を使っていますが、ストーリーの流れは変えています。『スパイダーマン』ファンの方はお気づきだと思いますが、マーティン・リーも同作品でおなじみのキャラクターです。

――版権元であるマーベル社の制約などはきびしいですか?

Jon 何の問題もありません。マーベルは私たちを100%応援していただいていますし、自由も与えられています。“新しいものを提供する”ということで、理解してもらっています。スパイダーマンの世界に合った、新たなアイデアを思いついたら、マーベルと相談しつつ積極的に取り入れていくつもりです。

――実演プレイの最後にマイルズという青年が出てきましたが、彼の正体ってもしかして……?

Jon 彼については何も言いません!(笑)

――アイアンマンなど、ほかのマーベル作品のキャラクターは出てきますか?

Jon 『スパイダーマン』に注力しているので、ほかの作品のキャラクターは出しません。

――では、マーティン・リー以外の『スパイダーマン』キャラクターは出ますか?

Jon それはお答えできません。

――ボイスキャストについてお聞かせください。

Jon そちらも現在は伏せさせていただきます。

――カットシーンとゲーム部分がシームレスにつながっていますが、どこからどこまでがゲーム部分なのでしょうか?

Jon シネマティックに見える部分もゲームプレイです。スパイダーマンがアクションシーンでしっかり動くところを感じてほしいので、リアルでなめらかな動きにはこだわりました。バトルや移動だけでなく、ステルス的に楽しめるところも用意しています。

――糸を使うのに制限はありますか?

Jon 糸は際限なく使えます。

――冒頭のアクションで、糸でトラップを仕掛けていましたが、これは場所限定のギミックですか?

Jon トラップもいつでも使えるスキルです。相手を糸で閉じ込めたり、さまざまなアクションが可能になっています。

――マルチプレイは可能ですか?

Jon 本作はシングルプレイ専用です。

――クリアー後のやり込み要素はありますか?

Jon たくさんのサイドミッションを用意していますので、ストーリーが終わった後も長く楽しめます。

 インタビューはここまで。発売は2018年予定とのことなので、首を長くして待とう。

『スパイダーマン』開発のJon Paquette氏が語る本作の魅力【E3 2017】_02
『スパイダーマン』開発のJon Paquette氏が語る本作の魅力【E3 2017】_03
▲最後におまけ。SIEブースの装飾と、ブースの周囲で見かけたスパイダーマン。再現度、高すぎ!