ゲームクリエイターへの登竜門が2017年も開門!

 2015年12月1日より始動を開始した、サイバーコネクトツー(以下、CC2)が中心となり、さまざまなゲーム・CG関連企業と協力しながら取り組むゲームクリエイター育成プロジェクト“スーパーゲームスクール”が新たな受講者を迎え入れ、2017年1月10日に入校式を開催。エフェクトアーティストコース、ゲームデザイナーコース、プログラマーコースの3つのカリキュラムが同時にスタートした。CC2福岡本社で行われた、本プロジェクトとしては4回目となる入校式の模様をお届けする。

ゲームクリエイター育成プロジェクト“スーパーゲームスクール”がフェーズ2に突入! 3つのコースが同時にスタート_01

 まずは入校にあたり、CC2取締役副社長・宮崎太一郎氏より、入校あいさつが行われた。

宮崎太一郎氏「スーパーゲームスクールは、ゲーム業界で戦う仲間がなかなか増えていかない現状に対して、自分たちに何ができるだろうと考え、手探りで起ち上げたプロジェクトです。私たちが提供するのは勉強する機会と現場の雰囲気です。ここで何を身につけるかは、皆さん自身のがんばり方次第です。ここは学校とは違います。提供された課題を与えられている期間で終わらせればいいとは思わず、いかに早くできるかを考えながら、本気で取り組んでください。このスーパーゲームスクールを実施するに辺り、さまざまな企業の協賛も得ていますが、みんなゲーム産業がもっと大きくなってくれればいいという同じ志のもとで協力をしてくれています。皆さんがどのメーカーを目指すにしても、最低限必要とされるスキルは変わりません。ゲーム業界は実力がものをいう世界です。ここで手にできるチャンスをぜひ、ものにしてください。皆さんががんばってゲーム業界に入ってくれることを心から望んでいます」

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▲CC2取締役副社長 開発部ゼネラルマネージャー 業務部ゼネラルマネージャー・宮崎太一郎氏

 これまでの入校説明会や入校式で、CC2 代表取締役社長の松山洋氏が何度も言っているように、スーパーゲームスクールは、ハードルが高いと思われがちなゲーム業界への採用の門戸を拡げることを目的としている。そのため、入校時の実力も受講料や機材も必要なく、ゲームクリエイターになるためのチャンスは、すべて無償で提供される。ここで必要なのは、本人のやる気だけ。“ここは学校ではない! 死ぬ気で学べ!”のスローガンにあるように、学校のように手取り足取りで講義をしてくれるわけではないが、本気で挑戦すれば本気で受け答えをしてくれる、実践型の人材育成プロジェクトとなっている。スーパーゲームスクール修了時に身につけたスキルは、ゲーム業界採用水準の実力と同等とする所以は、ここにあるというわけだ。

 続けて、CC2人事室 中松芳生氏より、スーパーゲームスクールの基本事項説明と、一般社会人としてのマナー講習が行われた。基本事項に関しては、これまでのスーパーゲームスクールと同様、平日17時〜22時、土日祝日10時〜18時までの講習時間と、ビルへの入退出、施設の利用法などを説明。きちんとしたスケジュール管理を学ぶためにも、受講予定に変更が生じた場合は、しっかりと連絡を入れるということも念入りに語られていた。マナー講習に関しては、社会人にとってはさも当たり前のことばかりであるが、学生などにとっては馴染みの薄い決まり事や慣習といった、社会人の基本中の基本事項を紹介。とくに、それぞれ立場も職種も異なる人たちが集まり、仕事を行っていくうえではコミュニケーションをしっかりと取り合うことが重要であると中松氏は述べていた。

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▲CC2業務部 戦略企画課 人事室 スーパーゲームスクール運営担当・中松芳生氏

 入校あいさつ、基本事項説明、マナー講習が終わったあとは、受講コースにわかれて、指導担当者よりそれぞれのコースのカリキュラム説明が行われ、スーパーゲームスクール受講の第一歩がスタートした。今回、新たにスタートを切ったコースと受講期間、主なカリキュラム内容は以下のとおり。

ビジュアルエフェクトアーティストコース
受講期間:2017年1月10日〜約3〜6ヵ月を予定
受講生:4名
カリキュラム:
・ゲームエフェクト制作課題 全5つの課題に取り組む
・ひとつの課題をクリアーすると次の課題に取り組むことができる
・あらかじめ設定された継続判定日までに規定課題までクリアーできていない場合、終了

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▲ビジュアルエフェクトアーティストコース受講の様子

ゲームデザイナーコース
受講生:4名
受講期間:2017年1月10日〜約6〜12ヵ月を予定
カリキュラム:
・全4課題に取り組む
・ひとつの課題をクリアーすると次の課題に取り組むことができる
・課題の中間報告時点および終了時点で継続判定を行う

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▲ゲームデザイナーコース受講の様子

プログラマーコース
受講期間:2017年1月10日〜約6〜8ヵ月を予定
受講生:4名
カリキュラム:
・大課題 全2課題(各大課題内で小課題あり)に取り組む
・ひとつの小課題をクリアーすると、次の小課題に取り組むことができる
・期日までに規定の課題をクリアできていない場合、修了

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▲プログラマーコース受講の様子

 これまで、キャラクターや対象物の動きといったアニメーションなどを教えてきたアーティストコースは、今回新たにエフェクトアーティストのカリキュラムを導入。これは、ゲーム中のエフェクト(たとえば燃えさかる炎や爆発、雷などの現象そのもの、また衝撃波や打撃などを視覚化したもの)を作成する職種で、映像演出のクオリティを高めるための専門職となっている。
 このエフェクトアーティストは、業界でもとくに人員が不足している職種とのこと。しっかりとした技能を身につけることができれば、ゲーム業界に入るチャンスも大きくなるはずだ。

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▲こちらが入校式で紹介されたエフェクトアーティストコースのカリキュラム概要。UnrealEngine4の操作方法の習得に始まり、徐々に技術を習得していきながら、最終的にコンシューマーゲームに実装されるレベルのエフェクト制作技術を身につけることを目標としている。

“スーパーゲームスクール”制作環境
機材
・ハイスペックノートPC
 (Unreal Engine4や各種DCCツールが快適に使用出来るスペック)
 提供:デル株式会社、株式会社日本HP、株式会社ProjectWhite(TSUKUMO)

・デスクトップPC(ビルドマシンとして使用)
 提供:株式会社日本HP

・コントローラー
 提供:エレコム株式会社

・ペンタブレット
 提供:株式会社ワコム

ソフトウェア
・Autodesk Entertainment Creation Suite Ultimate 2016
 提供:オートデスク株式会社

クラウドサービス
・ニフティクラウド
 提供:ニフティ株式会社