AI戦にもオンライン戦にも両対応

 CES会場には、単なるスマホケースから最新のAIによる自動運転車まで、全部が分かる業界人は皆無とも言えるくらい、さまざまなものが世界中から集まる。そんな中でガジェット好きを熱狂させて毎年盛り上がっているのが、ピーキーでフレッシュなアイデアを実現しようと目論むハードウェア系スタートアップが集まるコーナー“Eureka Park”だ。

 というわけで今年もEureka Park詣でをしてきたのだが、そこで気になったのが、ちょっと高級そうなチェス盤だけが置いてあるブース。これは一体なんなのか? その時、コマがひとりでに動き出した!

コマがひとりでに動いて対戦相手の一手を実行する自動チェス盤“Square Off”【CES 2017】_01

 インドのムンバイにあるInfivention Technologiesが手掛けるチェス盤“Square Off”は、チェス盤の中に仕込まれたロボティックアームが磁石でコマを動かすことで、対戦相手の手を盤面で実際に実行してくれる、いわば自動チェス盤だ。盤の仕上げ(表面はローズウッド)は値段相応にはいい感じで、その上をコマがツツっと動く様子は、SF映画の高級サロンにでも出てきそう。
 ゲームモードはシングルプレイのAI戦のほか、オンライン経由での対人戦も可能で、それもSquare Off所有者同士の対戦だけじゃなく、スマートフォンアプリ経由で戦うこともできるし、提携するオンラインチェスサイト“Playchess.com”のプレイヤーとの対戦にも対応。さらに、進行中のチェストーナメントの盤面を再生するなんて機能もある。

 製品は2017年春から夏にかけて出荷開始予定で、価格は通常版Kingdom Setが定価375ドル、豪華版(盤に取られたコマが並ぶスペースが設けられているほか、コマを自動で並べ直す機能がついている)Grand Kingdom Setが450ドル。ちなみに記事執筆時点ではCES記念価格として通常版224ドル、豪華版279ドルで予約を受け付けている。