モーションセンサーを用いた特殊な操作が魅力!

 モーションセンサーに腕をかざして超能力や魔法を発動して攻撃するという、まったく新しい操作で3対3のチームバトルが楽しめるバイキングのアーケードゲーム『マジシャンズデッド』。ついに稼動を開始したこの“ハンドパワー多人数アクション”について、これまでファミ通.comや週刊ファミ通本誌でさまざまな情報をお伝えしてきたが、今回は稼動タイミングで使用可能になる4人の新キャラクターのインプレッションをお届け。また、バイキングの代表取締役であり、本作のディレクターも務める尾畑心一朗氏のインタビューも掲載しよう。

 なお、「そもそも『マジシャンズデッド』ってどんなゲーム?」という人は、2016年12月8日発売の週刊ファミ通や、YouTubeのバイキング公式チャンネルなどで、『マジシャンズデッド』の魅力の一端に触れてみてほしい。

『マジシャンズデッド』 デモムービーver2

初級チュートリアル直撮り動画(本稼働版)

中級チュートリアル直撮り動画(本稼働版)

新たな属性を使いこなす4キャラクターを紹介

 稼動直前にその存在が明らかになったハーロン、キャトル、リガード、テラの4名は、既報のキャラクターたちが使用できる属性(スキルフォース)とは、まったく異なる能力を秘めている。下記では4名の初期フォースセットを中心に紹介しよう。

【実弾兵器で敵をせん滅 ハーロン】

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 巨大なアームが印象的なハーロンは、ミサイルやガトリング砲といった実弾兵器で敵を攻撃する、超能力者側のキャラクター。フォースセットは、いずれも連射の効く攻撃(セミオートガンもしくはガトリング砲)に、ダメージが大きい武器が用意されているという構成だ。

 その中でもとくに印象的だったのは初期フォースセットの“アームズ・スタンダードI”で使えた、連装ミサイル改。ホーミング性能が非常に高い巨大なミサイルを複数同時に飛ばすことができるため、相手の動きをかなり制限できそうだった。また、発射位置を自分で調整できるので、ミサイルの出現場所を調整すれば、障害物に隠れながらミサイルを射出できるだろう。

 攻撃方法といえば、“アームズ・ハイグレードI”(モバイルサイト登録後に購入可能)の“ハンマー”もインパクト大。射程は短めだが威力は絶大で、相手に接近できれば相当なプレッシャーを与えられそう。ほかのフォースセットは中~遠距離戦が得意そうなハーロンだが、“アームズ・ハイグレードI”を選ぶと接近戦に特化したキャラクターに変わるというのも新鮮に感じた。

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 クセのない武器が多い印象のハーロンだが、移動スピードが遅め。そして何より特徴的なデカいアームの当たり判定が、実戦でどう転ぶかは気になるところ。そしてディレクターの尾畑氏いわく「実弾は魔法でも超能力でもない……という扱いなので、ほかの属性とのシナジー効果はありません」とのこと。そのためステージの仕掛けや、味方との連携を重視するプレイヤーには不向きかもしれない。ただ「考えることが少ないのは、シンプルな立ち回りにもつながるので、そういう意味ではメリットです」(尾畑氏)。見た目に反して(?)『マジシャンズデッド』デビューを飾るにはいいキャラクターかも!?

【毒でステージを制圧 キャトル】

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 キャトルは、毒属性の攻撃や補助系のフォースセットを持っている。毒による攻撃は尾畑氏いわく「従来のゲームにはない、毒を散布している感覚が味わえます」とのことで、その仕様は独特。毒属性の攻撃は、直接ヒットさせて継続ダメージを与えられる効果はもちろんのこと、攻撃が着弾した位置を“毒の罠”状態にすることも可能だ。毒の罠に踏み込んでしまうと、体力が減少するほか、移動速度も低下し、最後にはダウンを奪われてしまう。「稼動版だと毒の罠にかかると0.8秒ごとに1ヒットして、4ヒット目でダウンします。対戦相手は、この危険地域を避けつつ攻めることになるのですが、攻められる場所を限定できるのは強みですね」(尾畑氏)とのことで、トリッキーかつチームのサポートを行いたいプレイヤーにはうってつけのキャラクターと言えそうだ。なお、毒攻撃には着弾後のエフェクトによって相手の視界を制限できるという副次的な効果もある。

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 毒攻撃以外にも、キャトルは相手の攻撃を通さない足場を作る“クリエイトブロック改”や、味方の攻撃力を一定時間上昇させる“プレゼントアタック改”などの補助攻撃が可能。さらに、モバイルサイトに登録後、購入できるフォースセットの中には味方の体力を回復できる“ヒーリング改”も。移動速度の高さを活かして戦場を駆け回り、援護や攻撃に活躍できそうだ。

【闇魔法で敵の動きを制限 リガード・トルトゥーラス】

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 キャトルの毒属性の攻撃に興味を持った人は「相手を罠にハメる楽しさ」(尾畑氏)により注力したという、闇属性のフォースを扱うリガード・トルトゥーラスにも注目してほしい。罠にハメる快感を手軽に体験できるのが“バインド・ダーキガ”だ。この攻撃をヒットさせると、相手を張りつけ状態にでき、さらなる追撃が可能。また、右手の親指と人差し指を伸ばして攻撃範囲を指定できる巨大な鎌の攻撃“デスサイズ・ダーキガ”も接近戦で非常に強力な攻撃手段だった。

 フォースセットの“シャドウ・スタンダードII”で使える“ブラックホール”は、弾が着弾した位置に重力を発生させ敵味方を問わずに引き寄せられるという大技。使いかた次第では、戦況を一変させられるはずだ。

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 トリッキーかつ見た目が派手な攻撃の数々に目がいきがちなリガードだが、障害物を持ち上げて攻撃する“サイコキネシス”など、扱いやすい攻撃が使用できるフォースセットも用意されている。本作の基本を学びたいと考えている人にもオススメできるキャラクターだ。

【光の力で緑を司る テラ・ドクトォス・マグナ】

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 最後に紹介するのは光属性の魔法を使いこなし勝利ポーズの札束で顔をあおぐ姿が印象的な(?)魔法使い、テラ・ドクトォス・マグナ。光属性の攻撃でもっとも特徴的なのは、攻撃が着弾した地面や壁、レーザーが通った場所に“草花”が生えることだろう。この草花に一定時間触れていると、敵味方を問わずに体力を回復する効果を持つ(弾自体は攻撃判定のみが存在)。そのため、敵がいない場所で射撃を連発すれば、回復ポイントを作る……なんてことも可能だ。しかし、生えた草花はステージに点在する木と同様に、炎属性や闇属性の攻撃を当てると一転してダメージゾーンに変化する。そのため、「回復できると思って誘い出す罠としても使えますよ」と尾畑氏は語っていた。炎属性を使うキャラクターが仲間にいる際は、狙ってみるといいだろう。

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 草花の回復効果以外でインパクトが強かったのが、光の矢を撃ち出す“アロー・ホーリガ”。この攻撃は単なる攻撃手段というだけではなく、発射後にプレイヤーが乗って移動手段として利用することも可能になっている。使いこなせば、若干遅めの移動スピードをカバーできるかもしれない。

“全員強キャラ”を目指して再調整が施された『マジシャンズデッド』

 稼動版の『マジシャンズデッド』は、ロケテストやキャラバンでプレイできたバージョンから、大きな調整が施されている。そのなかでも、既存の属性攻撃は仕様を含め大きく変わったとのこと。その詳細をミニインタビューの形で尾畑心一朗氏に解説してもらった。

――12キャラクター出揃いましたね。
尾畑 はい。やはり完全新規の4人に注目が集まるかと思うのですが、バトルバランスの観点から言えば、既存キャラクターが使える属性攻撃にも注目していただきたいですね。かなり、仕様が変わっていますから。

――と言うと?
尾畑 まず、ひとつひとつの属性の特性をより明確にしています。たとえば“炎”は近距離戦で真価を発揮するように、攻撃の射程は20メートルほどなのですが、ホーミング性能や連射能力が非常に高いので、この距離での打ち合いなら一方的に勝てるはずです。一方、“水”は“炎”とは対照的で、1発ずつしか打てない代わりに射程が長く設定されています。さらに、ほかの属性の弾を消滅させながら弾が進んでいく&ヒット時にダウンが奪えるという特性があるため、相手の射程外から打ち勝てる状況が多く生み出せるかと思います。“氷”も“水”に近い特性なのですが、さらに遠距離に特化した形にまとまっています。“水”は放物線を描く軌道なのですが、“氷”は真っ直ぐ飛び、ホーミング性も高いので、当てやすいと思いますよ。さらに、“氷”の攻撃はヒット時に相手を凍らせることができ、凍っている相手はサイコキネシスで飛ばして追撃することもできます。

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――それ、すごい爽快感ありそうですね(笑)。“風”や“雷”はどのような特性をもっているのでしょうか?
尾畑 風もインパクトありますよ。ズバリ、“ほぼすべての弾を跳ね返す”です。

――超強くないですか!?(笑)。でも、攻撃を相殺する“水”とぶつかったらどうなるんですか?
尾畑 “風”と“水”がぶつかった場合は、どちらも消えますね。ですが、“氷”を含めたほかの属性はすべて跳ね返せます。……と、ここまで聞くと非常に強く感じるでしょうが、もちろん弱点もありまして射程が短く設定してあります。相手の格闘攻撃が当たるくらいの距離が有効射程なので、使いこなすのは難しいかもしれません。そして“雷”は、キャラバン版よりも射程をグッと短くして20メートル前後になりました。射程を短くした分、連射速度や弾速を上げてあるので、適正距離での打ち合いは強いです。ホーミング性能はないので、しっかりと相手の行動を予測する必要はありますが。

――それぞれの属性に、はっきりとした強みを持たせたのですね。
尾畑 はい。どのキャラクターも「この距離で、こういう風に戦えば圧倒的に強い」というシチュエーションができます。そこまでどのように戦況を動かしていくかが、本作での立ち回りになるのではないでしょうか。“全キャラ壊れ”がコンセプトです(笑)。各属性の特性がはっきりしたことで、戦略が立てやすくなったという部分は社内では評判がよかったですね。

――なるほど。『マジジャンズデッド』をこれから触る人向けに、オススメのキャラクターはいますか?
尾畑 やはり、クラリスとシヴァンが使いやすくて遊びやすいかなと思います。自分の役割が明確という意味では、アクシリアもいいですね。仲間の回復や防御を担当しつつ、一発で敵を吹っ飛ばせるので、多人数対戦に慣れていないプレイヤーにもオススメです。また、スピーディーな対戦ゲームに慣れている人は、ロックがオススメですね。フォースセットによっては空を飛ぶ技も使えるので、立ち回りがかなり変わります。そしてゲームに慣れていったら、いろいろなキャラクターやフォースセットを試していただき、『マジシャンズデッド』を隅々まで楽しんでもらえたらうれしいです。

――ありがとうございました!

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