カプコンプロツアー最後の戦い
韓国の釜山にある大規模ホールBEXCOにて、2016年11月17日より開催中のゲームショウ“G-STAR 2016”。このTwitchブースで開催された『ストリートファイターV』アジアファイナルの様子をリポートする。
2016年12月に開催する『ストリートファイターV』の公式世界“カプコンカップ”。この大会に出場するためには、世界各地で開催される“カプコンプロツアー”に認定された大会の成績に応じて得られるポイントのランキングで上位に入るか、プレミア認定された大会か各地区決勝で優勝する必要がある。今回“G-STAR 2016”のTwitchブースで開催されたアジアファイナルはアジア地区の決勝大会となり、優勝者がカプコンカップの出場権を得られる非常に重要な大会だ。最後の予選大会でもあるため、ポイントランキングやプレミア大会でカプコンカップへの出場権を得られない選手は、この大会で優勝しなければならない。
アジアファイナルに参加した日本人選手は、マゴ選手、MOV選手、ハイタニ選手、かずのこ選手、板ザン選手、ボンちゃん選手、えいた選手、sako選手、ゆかどん選手、GO1選手。じつに全参加選手16中10人にも及ぶ。この日本人選手の中で、優勝する以外にカプコンカップの出場権を獲得できないのは、板ザン選手、ボンちゃん選手、ゆかどん選手の3人(他の選手は負けてもポイントランキングなどで出場可能)。
出場権の獲得に燃える3人の動向に注目すると、ゆかどん選手は連敗を重ねて早々に敗退。板ザン選手は脅威の逆転を見せるなど、最後まで諦めない姿勢でTOP6に。ボンちゃん選手も、ここのところ勢いに乗るsako選手、EVO2016覇者のINFILTRATION選手を撃破してTOP6まで勝ち上がる。しかし、板ザン選手はかずのこ選手に、ボンちゃん選手はマゴ選手に敗れ、ここでカプコンカップ出場の道を閉ざされてしまうことに。
その後TOP4に残ったのはかずのこ選手(キャミィ)、ハイタニ選手(ネカリ)、マゴ選手(かりん)、MOV選手(春麗)。
ウィナーズファイナルとなったハイタニ選手対MOV選手の試合は、Vトリガーを発動したネカリの爆発力と、それをさばく春麗という構図の戦いとなったが、冷静にネカリの攻めをしのいだMOV選手の勝利。
ルーザーズのかずのこ選手とマゴ選手の試合は、マゴ選手が巧みな間合い取りでキャミィの攻めをさばいていく展開に。2-2の最終試合までもつれ込むが、相手の攻めを耐え抜く胆力を見せたマゴ選手が勝利。
ルーザーズファイナルのハイタニ選手対マゴ選手は、ネカリとかりんという、ペースをつかんだ後の怒涛の攻めの強さが強力なキャラどうしの対決。拮抗した勝負で2-2までもつれ込み、最後は相手の“クリティカルアーツ”で端に追い込まれるものの、投げで割り込みに成功したマゴ選手の勝利。
グランドファイナルはMOV選手対マゴ選手の組み合わせ。今回のトーナメント中に一度ぶつかった際にはMOV選手がストレートで勝利した組み合わせだが、まずは怒涛の攻めを見せるマゴ選手がMOV選手を2-0まで追い込む。このまま勝つかに思えたものの、接戦を競り勝ったMOV選手が2-2まで取り返す展開に。最終ラウンドでは相手の気功拳をEX刹歩で潜ってマゴ選手が試合をもぎ取り、イーブンに持ち込んだ。互いに後がない2試合目では再びマゴ選手が2本先取し、MOV選手が2本を取り返す形に。最後の1試合までもつれ込んだ試合は、立ち強Kのクラッシュカウンターを決めたマゴ選手が相手を端に追い込んで続く攻めを通し、勝利。カプコンカップ本番を前にして、マゴ選手が優勝の座を勝ち取った。