対応プラットフォームを拡充し、触覚をVRへ展開

 音声・映像のミドルウェアブランド、CRIWAREを展開するCRI・ミドルウェアは、ゲーム開発向けのCRIWAREのロードマップを発表した。

 以下、リリースより。


 音声・映像のミドルウェアブランド CRIWARE(シーアールアイウェア)を展開する株式会社CRI・ミドルウェア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:押見正雄、東証マザーズ:証券コード 3698、以下CRI)は、ゲーム開発向けCRIWAREのロードマップを発表いたします。
 ゲーム開発向け CRIWAREロードマップにおけるポイントは以下の3点です。

1) 対応プラットフォーム(ゲーム機)の拡充
2) VR向け触覚対応および音声・動画機能の強化
3) CRIWAREのオープンプラットフォーム化

対応プラットフォームさらに拡充、触覚をVRへ展開
1) 対応プラットフォームの拡充で、幅広いゲームビジネス展開を支援
 2017年3月発売予定と発表された任天堂の次世代プラットフォーム「ニンテンドースイッチ」や、全世界で2,350万台以上(出展:VGChartz)を販売しているXbox OneのUnity開発向けにCRIWAREを対応します。また、昨今、新たなゲーム市場として拡大しているブラウザゲームにも対応し、CRIWAREの対応プラットフォームの拡充を図ります。
 既存ゲームタイトルの新プラットフォームへの移植時や、新規タイトルのマルチプラットフォーム開発時にCRIWAREを使うことで、ゲーム開発者はプラットフォーム固有のプログラム開発にかかる工数を大幅に削減できます。CRIWAREは、スムーズかつスピーディな開発を実現し、顧客のゲームビジネス拡大を支援します。
2) 触覚対応および映像・音声機能の強化で、よりリアルなVRコンテンツ開発を支援
 触覚ミドルウェア CRI HAPTIX(以下 HAPTIX)を、PlayStation VR、HTC Vive、Oculus Riftのコントローラに対応します。HAPTIXは、VRの映像や音声に連動した触覚演出を実現します。コントローラの振動機能を使い、プレイヤーの動きなどに応じてインタラクティブに変化する映像・音声に合わせた触覚演出を実現します。映像や音声面の機能もVR向けに強化し、視覚・聴覚・触覚トータルで、よりリアルで没入感の高いVR体験の作り込みをサポートします。
3) オープンプラットフォーム化で拡張性の高いミドルウェアへ
 サウンドミドルウェア CRI ADX2(以下、ADX2)に対して、第三者が独自のプラグイン(エフェクトやレベルメータ)を組み込める、カスタムプラグインの仕組みを提供します。これにより、ゲーム開発者は、サウンド演出で独自のエフェクトを使えるようになります。将来的には、オーディオ専門企業などのサードパーティーが、ADX2上でオリジナルの高品質なエフェクトを提供できる環境を実現します。

CRI・ミドルウェア開発向けロードマップを公開! ニンテンドースイッチ開発向けにもCRIWAREを対応_02

[対象製品]
‐統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX2」
‐高画質・高機能ムービーミドルウェア「CRI Sofdec2」(以下、Sofdec2)
‐触覚ミドルウェア「CRI HAPTIX」

ロードマップ概要
2016年11月リリース
[ADX2] ブラウザ向け
 ブラウザゲーム開発に対応した、「CRI ADX2 for ブラウザ」を提供開始します。大量のサウンドデータを効率的に管理し、豊かなサウンド演出を実現します。ゲームエンジンUnityのWebGL出力に対応しており、Unityで開発されたゲームタイトルのブラウザゲーム移植を容易に実現します。

2016年12月リリース予定
[ADX2] ニンテンドースイッチ向け
[Sofdec2]ニンテンドースイッチ向け
 ニンテンドースイッチに対応した CRIWARE(ADX2、Sofdec2、ファイルマジック PRO)を提供します。ゲームエンジンのUnity、Unreal Engine 4を使った開発にも対応しています。CRIWAREはプラットフォームの違いをミドルウェア側で吸収し、プラットフォーム共通の開発環境を提供します。ゲーム開発者は CRIWARE を使うことで、新しいプラットフォームでもスムーズに開発に着手できます。

[ADX2] Unity for Xbox One向け
[Sofdec2] Unity for Xbox One向け
 Unity for Xbox One向けCRIWAREプラグインを提供いたします。Unityを使用したハイエンドゲーム機向けタイトル開発のマルチプラットフォーム展開を可能にします。
[Sofdec2] エンコーダのMP4素材対応
 VRや動画コンテンツの普及により、データが重く取り扱いが難しい非圧縮の動画データではなく、MP4形式の圧縮動画データを扱うのが一般的になってきています。そこでSofdec2エンコーダの入力として、MP4ファイルを扱える機能を追加します。MP4からの素材変換の手間を省略でき、エンコード作業量を大幅に軽減できます。

2017年3月リリース予定
[HAPTIX] VR機器対応
 触覚ミドルウェアのHAPTIXを、各種VRデバイスのコントローラ向けに提供します。音に合わせた振動演出を生成し、直感的な触覚表現を実現します。PlayStation VR、HTC Vive、Oculus Riftへの対応を予定しています。
[ADX2] カスタムプラグイン対応
 独自のエフェクトを追加できる仕組みを提供します。ライブラリとツール両方に追加でき、ゲームエンジンと組み合わせた場合にも利用できます。タイトル固有の演出を自作するなど、ユーザーごとのカスタマイズが可能になります。
[ADX2] Mac版ツール
 サウンドデザインを行うための ADX2 ツール(Atom Craft)のMac OS X版を提供します。Mac上で高度なサウンド演出からデータ圧縮、再生確認、ゲームへの組込みまでスムーズに行えるようになります。スマートフォン開発者やサウンドクリエイターなど、Mac OS Xを主な開発環境としている方の利便性を大きく向上します。

2017年6月リリース予定
[Sofdec2] ブラウザ向け
 Sofdec2独自のアルファ(透過値付き)ムービーを、ブラウザゲームの演出に使用できるようになります。背景を抜いたエフェクトやキャラクターをムービーとしてゲーム画面に重ねることで、リッチな演出を軽量に実現できます。
[ADX2] PC向け立体音響対応
 PlayStation VRに続けて、PC環境向けの立体音響に対応します。HTC ViveやOculus Rift向けコンテンツ開発で、ADX2の立体音響機能を使えるようになります。

2017年9月リリース予定
[Sofdec2] ネットワーク再生(HLS再生)対応
 HLS(HTTP Live Streaming)形式の動画再生に対応し、ネットワークからの動画ストリーミング再生を可能にします。HLS再生は、ストリーミング再生で待ち時間がかからない動画再生を実現します。また、タイムリーな更新が行いやすいことも特長で、イベント対応や動画広告に適しています。ゲーム機やスマートフォンなど、マルチプラットフォームに対応した HLS再生を実現します。
※ネットワーク再生における動画のデータサイズと画質の調整向けにはCRI DietCoderを提供しています。
[ADX2] プロシージャルオーディオ対応
 様々な状況に応じてプログラムが音を自動生成する、プロシージャルオーディオに対応します。あらかじめ音を制作しておく必要がないプロシージャルオーディオでは、少ないデータ量で効率的にバリエーション豊かなサウンド表現が可能です。

CRI・ミドルウェア製品紹介ページ
 すでに対応済みの機能や、対応プラットフォーム/ゲームエンジン等の詳細情報については、
各製品ページをご覧ください。
http://www.cri-mw.co.jp/product/(⇒こちら)

 CRI・ミドルウェアは、多彩なツール&ミドルウェア製品群「CRIWARE」を通じて、開発者の皆様が創る驚きや感動の表現をサポートするとともに、事業拡大や開発効率化にも貢献してまいります。

CRI・ミドルウェア開発向けロードマップを公開! ニンテンドースイッチ開発向けにもCRIWAREを対応_01