決勝大会一番手! いきなり熱い試合が会場をヒートアップさせる!

『電撃文庫FIGHTING CLIMAX IGNITION』は一瞬の油断も許さない名勝負が連発!【闘神祭2016】_01

 2016年10月15日~16日、東京のTFTホールにて、タイトー主催の格闘ゲーム大会“闘神祭2016”の決勝大会が開催された。今回は15日に行われた『電撃文庫FIGHTING CLIMAX IGNITION』(以下、『電撃FC』)部門の激戦をリポートする。

 “闘神祭2016”は、タイトーが主催するアーケード格闘ゲーム複数タイトルの全国大会。全国のゲームセンターで行われた予選大会を勝ち抜いたプレイヤーたちによるトーナメント形式で、優勝の座が争われる。『電撃FC』部門は2on2チーム戦のレギュレーションを採用。選手はふたり1組でチームを組み、先鋒同士、大将同士で試合をした後、1勝1敗の場合は勝者同士の勝負で決着をつける“早稲田式”と呼ばれる形式のルールで勝敗を競う。

■『電撃FC』とは?
 『電撃FC』は、ライトノベルレーベル電撃文庫の人気作品に登場するキャラクターを操作して戦う2D格闘ゲーム。操作キャラクターの他に、サポートキャラクターを選択することができ、選んだサポートキャラクターの性能によって戦術に大きく差が生まれる。直感的に動かしやすく複雑な入力を要求しない操作性から、格闘ゲームに慣れないプレイヤーでも楽しみやすいタイトル。そのぶん、対戦では硬派な読み合いが行われることが多く、稼働から日が経った現在も多くのプレイヤーに愛されている。

 『電撃FC』は闘神祭2016決勝大会で一番最初に行われる種目。当日予選は朝早くから行われたにもかかわらず、大勢のプレイヤーが集まって最後の切符を争っていた。また、当日予選には【当時予備予選 コスプレ枠】が設けられ、お馴染みのキャラクターの衣装に着替えて試合に臨むプレイヤーの姿も見られたぞ。

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 大会には、ゲームにも出演している声優の大亀あすかさんと、日高里奈さんも応援に駆け付けた。トーナメントの開始前にはT隊長こと寺田貴治ディレクターからの「電撃勢の熱い盛り上がりを見せつけていきましょう!」の呼びかけに応えるように、一回戦第一試合から熱い勝負が展開。優勝候補の筆頭と言われる【なりたけスペシャル】(にが/桐乃、OZ/達也)対【ヘラクロス】(湊未来/桐乃、セイルル/智花)では先鋒戦で最終ラウンド残り一発圏内まで追い込まれたセイルル選手がぎりぎりのところで踏みとどまり、相手チームの先鋒にが選手を撃破。流れを掴んだかに思えたが、【なりたけスペシャル】チームのOZ選手が大将戦で湊未来選手を破り、続く大将戦でルシアンのサポートと達也の攻撃を連携させた立ち回りでセイルル選手を下して2回戦への進出を決めた。

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▲解説にはバトルプランナー・芹沢鴨音氏(写真左)。ゲストとして寺田貴治ディレクターも選手たちを応援していた。

優勝候補筆頭の快進撃は止まらない!

 準決勝第一試合は【づき男】(にゃそ/智花、アダー/大河)対【なりたけスペシャル】。先鋒戦のアダー選手対にが選手は、第一ラウンドをサポートのましろを駆使した戦法でアダー選手が先取すると、続く第2ラウンドを空対空で終始相手を圧倒したにが選手がパーフェクトで取り返す。最終ラウンドは両者互いに攻めを押し通す激戦となったが、最後は伊里野の攻撃と桐乃の切り札を同時に出す攻めを通してにが選手が勝利。

 OZ選手対にゃそ選手の大将戦では、OZ選手が1回戦でも見せたルシアンを使った立ち回りで相手を圧倒して1ラウンド先取すると、智花の得意な攻めを押し込んだにゃそ選手が2ラウンド目を取り返す。ゲージ状況が五分で迎えた最終ラウンドでは、残り体力わずかまで追い込まれたOZ選手が、そこからの巻き返しを見せ、最後はルシアンを絡めた「さすが」と言いたくなるような華麗な連続技を決めて勝利。決勝戦へと駒を進めた。

 準決勝第二試合は全国大会優勝の称号を持つ【NotD-1覇者枠】(XYLiSH/桐乃、たか/美琴)対【ばくおん!!】(ジン/アスナ、せがわ/雪菜)。先鋒戦となるXYLiSH選手対せがわ選手の試合では、中距離での戦いが得意な雪菜に対して終始接近戦を挑み続けたXYLiSH選手が1ラウンド目をもぎ取ると、今度はせがわ選手が攻め込んで2ラウンド目をパーフェクトで取り返す。五分の流れに持っていったかに思えたが、最終ラウンドはXYLiSH選手がましろのサポートとの波状攻撃で攻め立てて勝利を掴んだ。

 大将戦のたか選手対ジン選手の対戦では、ルシアンのサポート攻撃と美琴の遠距離攻撃でペースを握ったたか選手が1ラウンドを先取し、2ラウンド目も流れをものにするが、粘りを見せたジン選手が残り10カウントを切ったところで逆転に成功。最終ラウンドは互いに決定的な一撃を空振りしてしまう混戦となる。両者共に残り1発圏内となったところで20カウントもの時間、一触即発の立ち回りに。最後はラスト1カウントのところでダッシュからインパクトブレイクを通したジン選手がぎりぎりのところで勝利を手にした。

 XYLiSH選手とジン選手による決定戦では1ラウンド目の冒頭でエスケープブラストを使ってしまったジン選手が追い込まれ、XYLiSH選手が1ラウンドを先取。そのまま最終ラウンドも流れに乗ってXYLiSH選手が勝ち、決勝戦に挑む権利を手にした。
※Twitchタイムシフト(準決勝は00:25:00ころ)

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▲マイクパフォーマンスで会場の笑いを誘っても、筐体に座る頃にはプレイヤーは真剣な顔つきに変わる。

 決勝戦は【なりたけスペシャル】と【NotD-1覇者枠】の組み合わせ。片や全国大会優勝経験者、片や長く最強の一角と言われつつ今までタイトルに恵まれなかった者。試合前には、

「相手が強いので、頑張りたいと思います」(たか選手)
「決勝まで上がればもう負けることはないなと思っているので、全一桐乃を見せましょう」(XYLiSH選手)
「相手にとって不足はないですね。ただ、もう俺優勝してって言われるの嫌なんで、今日で終止符を打ちます」(にが選手)
「相方と二人でここまで二人三脚でこれたので、あと一勝、頑張りたいと思います」(OZ選手)

 と、それぞれの心の内を口にした。先鋒戦はにが選手対たか選手。相手に接近して逃がさない密度の濃い攻めが得意な桐乃と、リーチの長い攻撃で相手を寄せ付けない戦いが得意な美琴の組み合わせ。相手を画面端に追い込み、伊里野のサポートと組み合わせた攻めでにが先取が1ラウンドを先取すると、次は1ラウンド中に3発の超電磁砲を決めたたか選手が取り返す。最終ラウンドはまさに接戦。体力残り一割まで追い込まれ、伊里野のサポート攻撃もガードされてしまったにが選手だったが、怒涛の追い上げを見せて、最後は画面端に追い詰めてからの切り札状態のサポート攻撃で逆転フィニッシュ。

 大将戦はこれまで華麗な活躍を見せてきたOZ選手対XYLiSH選手。1ラウンド目はOZ選手が相手を画面端まで追い込み、ほぼ何もさせずにパーフェクト勝利。しかし第2ラウンドはXYLiSH選手が先のお返しとばかりに画面端で攻め立て、パーフェクト勝利。最終ラウンドではXYLiSH選手が最初に相手に触れるが、投げ抜けに成功したOZ選手が画面端からの脱出に成功。逆に投げを通してダメージを与えた後、投げ抜けを誘いつつ攻め込んでいく。最後は両者もつれた後、距離を取って落ち着きたくなるところに達也の攻撃を差し込んだOZ選手が、そこからの連続技で大ダメージを与えて勝利。【なりたけスペシャル】チームが悲願の優勝を決めた。

Twitchタイムシフト(※決勝は01:00:00ころ)

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▲悲願の優勝を果たした【なりたけスペシャル】チーム。第一線を走り続けたプレイヤーの胸にこみ上げてくるものがあったのだろう。にが選手の目に涙が光る場面も。