世界最速のプレイアブル出展に『GE』ファンが集結!
『GOD EATER ONLINE(ゴッドイーター オンライン)』(以下、『GEオンライン』)は、バンダイナムコエンターテインメントが手掛ける『GOD EATER(ゴッドイーター)』シリーズの流れを汲む作品で、シリーズ初のスマートフォン用タイトル。“東京ゲームショウ 2016”のステージで発表、それと同時に実機プレイも公開され話題となっていたが、徳島で開催された“マチ★アソビ vol.17”にて初めてプレイアブル出展。“世界最速”の試遊を体験しようと、多くの『GE』ファンが連日ブースに詰めかけていた。
ゲーム内容は“討伐アクション”と銘打った従来作と同じく、フィールド内に出現する敵、“アラガミ”を倒すことが目的となる。本シリーズの特色として、メインとなる戦闘パートだけではなくシナリオも非常に凝った作りになっており、戦闘(ミッション)をクリアーする→シナリオが進行する、といったサイクルが形成されているため、最後まで高い没入感を保ったままプレイすることができるのだ。
今回、“マチ★アソビ”に出展された『GEオンライン』は、MMO討伐アクションというコンセプトになっており、MMO空間で多人数でプレイするモードと、ひとり(+仲間NPC)でストーリーを楽しむモードがそれぞれ独立している。プレイアブル端末はMMO空間での戦闘パートのみを抜粋したものだったが、シナリオ部分にも期待ができそうだ。
『GEオンライン』をプレイしてみた
これは体験しない手はない、と、偶然6人で歩いていた筆者たちも試遊に参加してきた(今回の試遊では、6人でひとつのチームとなってミッションに挑む)。今回の試遊でプレイできるモードは、鳥人のようなアラガミ“シユウ”と闘える初級と、虎のようなアラガミ“ヴァジュラ”と多数の足、眼を持つ異形のアラガミ“ウロボロス”の連続討伐となる上級のふたつ。
6人の中には筆者を含め、かつて『GE』シリーズの攻略記事を担当したことがある人間がふたりいたが、残る4人はシリーズ未経験の“ズブの素人”……。強烈な不安を感じたので初級を選択するも、なんと制限時間の10分以内にシユウを倒せずという情けない結果に終わってしまった……。
そんなブザマな我々を見かねてか、今度はお荷物4人に代わってスタッフの方々が参戦してくれた。なかにはなんと、『GE』シリーズ総合プロデューサーの富澤祐介氏の姿も!!
このメンツで負けるワケがないと、今度は上級を選択し、“本日の最高タイム”を超えることを目標にチャレンジ!! まずはサクッと“ヴァジュラ”を倒し、続く“ウロボロス”の出現位置で待ち構えていると……なんと、出現したウロボロスの大きさが雑魚アラガミの“オウガテイル”よりも小さい!! 従来の“ウロボロス”といえば、山のような巨躯を誇り、移動中の足に触れただけでダメージを受けるような超巨大アラガミなのだが、どうやら本作ではこのようなかわいらしいサイズ感の“変化球”も用意されているようだ。
ともあれ、無事に討伐も完了し、クリアータイムもその日の最速だった8分台を大きく上回る7分台をマーク。筆者たちは邪魔にならないようサポートに専念していただけなので、“やっぱスタッフはスゲェなぁ”と思いながら試遊ブースを後にしたのであった。
『GEオンライン』の操作感は……?
家庭用ゲーム機からスマートフォンにプラットホームを移したことで、“操作感がどう変わったか”が気になるプレイヤーは少なくないはず。筆者もそのひとりだったので、実際にプレイしてみての感想を述べさせてもらおう。
まず、移動に関しては画面左下に常時表示されている仮想パッドがアナログスティックの代わりを担っている。ここに関しては直感的に操作ができるので、すぐに違和感なく、快適な操作が可能になった。
つぎにカメラ操作だが、こちらは画面をフリックすることで視点を変更することができる。こちらも仮想パッドの上の空間を利用すれば、操作には困らなかった(ただし、携帯機とは持ちかたが違うので、移動と同時にカメラ操作を行うための指の配置には工夫の必要がある)。各種アクション(攻撃や捕喰、ジャンプ等)は画面右下に集約されているが、ボタンの数が多いため少し煩雑な印象を受けた。とくに、旧作では“ボタン同時押し”に割り振られていたアクションが新しくボタンに割り振られていたりするので、ここは過去作に慣れた人ほど操作の違いに少し戸惑うかもしれない。
味方やアラガミのロックオンは対象をタップするだけなので、直感的な操作が可能になったが、特定部位へのロックオンが可能なゲーム性なだけに(過去作ではロックオン後にボタンでロックオン対象や部位を変更できた)、そのあたりをどう調整するかは今後も注目していきたい部分だ。
ちなみに、過去作のアクションは基本的に本作にも継承されている。操作感の違いは、本作が“スマホ用にチューンされた『ゴッドイーター』”であることの表れだろう。本作から初めて『GE』シリーズをプレイする人はもちろん、過去作をプレイしてきた人も“新しい『GE』”をプレイするつもりで本作に向き合ってほしい。4人以上での共闘や、未だ見ぬ新たなアラガミとの遭遇など、本作でしか得られない新たな体験が待っているはずだ。
家庭用版の『GE』シリーズはどうなる?
現在、“MMO討伐アクション”と銘打たれた『GEオンライン』以外にも、家庭用の新作『ゴッドイーター』の開発が動き始めたことが、2016年9月17日に公開されたPVで明らかになった。
今回“マチ★アソビ”に出展された『GEオンライン』の舞台はヒマラヤ支部だが、主人公は“クレイドル”(『GOD EATER 2』時点で、『GE』のキャラクターたちが発足させた部隊)から派遣されたとされているように、世界観や時系列などは『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』から同一線上に存在するものと考えてよさそうだ。
新たに開発がスタートした家庭用の『GE』がどういう時間軸のものになるかなどはいまだ不明だが、PVでは崩壊したフェンリル本部の様子や、“神を狩る者の終焉”などといったショッキングなワードが飛び出している。今後もシリーズが続いていくかどうかまでは読み解くことはできないが、この作品はシナリオ上の転換点になりそうだ。
とはいえ、開発がスタートして間もない現段階ではリリースはまだまだ先だろう。『GEオンライン』とあわせて、家庭用新作の情報にも注目していきたい。『GOD EATER RESURRECTION(ゴッドイーター リザレクション)』以来、しばらく沈黙を保っていた『GE』シリーズだが、2016年秋ごろから再び動き出した印象を受ける。筆者も、ひとりのファンとして続報を楽しみに待とうと思う。